プライオリティー-priority- Page2
*
―――――――と、とにかくっ!あたしのファーストキスの相手は土方さんがいいのー!!
土方が、碧に聞きたいことがあり、食堂へ足を運んで最初に聞こえた台詞である。どういう会話してんだよ、と思ったが、碧にそんなことを叫ばれてはそんなツッコミも口から出てくることはないまま飲み込まれる。
そろそろ頃合だろうと食堂へ入ったはいいが――――。
そろそろ頃合だろうと食堂へ入ったはいいが――――。
「あのー土方さん。何でさっきからずっと黙ってるんですか。話があると言ったのはそっちですよ。ていうか、何で真っ暗なんですか。なんかよからぬことでも考え「違うわァァァ!!」よかった。」
土方さんに言われてついてきた。ついてきたはいいがずっと黙りっぱなしである。話があると言っていたのに何故こんな沈黙が流れているのだろうか。
「...手首。」
おもむろに口を開いた土方は、一度言うと吹っ切れたのか、碧に疑問をぶつける。
「手首が赤い。何があった?」
碧は、目を丸くして驚いた。気づかれないようにしていたのにどうして。
「...わざと、捕まってました。」
とても危険な賭けのようなものだった。捕まってすぐ殺されるかもしれなかった。でも、出来れば他の攘夷党の情報も欲しかった。捕まっている間に盗み聞きをしてやろうと思った。善良な市民のために、真撰組のために、近藤のために、そして、土方のために。
「...んでそんな危険なことしたんだよ!!」
少し悔しそうに、語気を強くして土方は言い放った。
「もうしわけ、ありません...」
碧は、自分の目尻に涙が溜まりそうになるのがわかった。なぜ泣きそうになっているのか、自分でもよくわからなかった。
「すいません、頭冷やして考えるべきでしたね...」
いつもは強気で前向きな碧が、今にも泣き出しそうな状態になっているのに気づき、“拙いことを言った”という事実に、土方はとっさに謝る。
「すまねぇ。...疲れてんだろ、もう休め。」
「そうさせて、いただきます。」
そういって、いつもより乱暴に襖を閉め、走って自分の部屋へ戻った。
土方さんに言われてついてきた。ついてきたはいいがずっと黙りっぱなしである。話があると言っていたのに何故こんな沈黙が流れているのだろうか。
「...手首。」
おもむろに口を開いた土方は、一度言うと吹っ切れたのか、碧に疑問をぶつける。
「手首が赤い。何があった?」
碧は、目を丸くして驚いた。気づかれないようにしていたのにどうして。
「...わざと、捕まってました。」
とても危険な賭けのようなものだった。捕まってすぐ殺されるかもしれなかった。でも、出来れば他の攘夷党の情報も欲しかった。捕まっている間に盗み聞きをしてやろうと思った。善良な市民のために、真撰組のために、近藤のために、そして、土方のために。
「...んでそんな危険なことしたんだよ!!」
少し悔しそうに、語気を強くして土方は言い放った。
「もうしわけ、ありません...」
碧は、自分の目尻に涙が溜まりそうになるのがわかった。なぜ泣きそうになっているのか、自分でもよくわからなかった。
「すいません、頭冷やして考えるべきでしたね...」
いつもは強気で前向きな碧が、今にも泣き出しそうな状態になっているのに気づき、“拙いことを言った”という事実に、土方はとっさに謝る。
「すまねぇ。...疲れてんだろ、もう休め。」
「そうさせて、いただきます。」
そういって、いつもより乱暴に襖を閉め、走って自分の部屋へ戻った。
*
――――クリスマス。
結局あれ以来、土方とは顔をあわせていない碧。
「今日の見回りはトシと碧だ。今日は浮かれてる奴も多いからなー。引き締めて行ってこい!」
と、トナカイの格好をした近藤が、真面目な顔で告げる。
「イヤ、あんたが一番浮かれてんだろ!!」
隊士一同、呼吸をそろえてのツッコミである。
結局あれ以来、土方とは顔をあわせていない碧。
「今日の見回りはトシと碧だ。今日は浮かれてる奴も多いからなー。引き締めて行ってこい!」
と、トナカイの格好をした近藤が、真面目な顔で告げる。
「イヤ、あんたが一番浮かれてんだろ!!」
隊士一同、呼吸をそろえてのツッコミである。
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