とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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匿名ユーザー

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夢のような一週間




はぁ…今日もアイツに会えなかった…… 何か最近、全然会えてない気がするな……
 べ、別にアレだけどね!? 私が会いたいって訳じゃないんだから!!
 ……なんて意地張っちゃってるのは分かってるんだけどね………
 はぁ~~~~……

「よう、美琴!」
「にゃう!!?」

 ビビビ、ビックリしたぁぁぁ!!

「なな、何よ急に!!」
「あっはっは! 『にゃう!!?』だって!!」
「~~~~~!!! アンタがいきなり話しかけてくるからでしょうがっ!!!」

 いっつも私のことスルーするくせに!

「いやいや、最近会えなかったから、美琴が寂しがってるんじゃないかなって思ってさ」
「な、なな、な!?」

 な、なな、何言ってんの!? コイツがこんな事言うなんて……

「いや、むしろ寂しかったのは俺の方…なんだけどな」
「え…」

 これじゃ…これじゃまるで……

「美琴って彼氏いないよな?」
「いい、いないから何よ!!」

 まるで、コイツが私の事を―――

「じゃ、じゃあさ……その………お、俺と付き合わないか…? なんて…」

   ―――――――
    ―――――
     ―――

~火曜日の朝~

美琴「夢オチかよ!! いや、うすうすは気付いてたけども!!」






 あれ? 何か手が温かい…?

「どうした美琴? もしかして、手ぇ握ってんの嫌だったか?」
「へ? ……なっ! ちょ!! えっ!!?」

 なな、何でコイツと手ぇ握って歩いてる訳!?

「…やっぱり嫌なのか……」
「あっ! いや、べべ、別に嫌じゃないって言うかちょっとビックリしただけって言うか
 むしろ嬉しいって言うかずっとこうしてたいって言うか!!!」

 うわぁぁぁ!! 何かテンパりすぎて、変なこと口走ってるうぅぅ!!!

「そっか? なら良かった」
「で、でででも何でこんな状況になってる訳!?」
「何でって…付き合ってるんだし、手ぐらい握りたいだろ」

 付き合ってる? 私とコイツが? それじゃまるで昨日の夢……
 あっ! もしかしてこれも夢!? てか夢の続き!?

「な、何だ…そういう事か……」
「どうかしたのか?」
「いや…何でもないわ……」

 はぁ…そりゃそうよね。こんな簡単にいくなら苦労は……
 いや待てよ? 夢って事は逆にチャンスなんじゃない!?
 そ、そうよ! 今なら素直になっても大丈夫じゃないの!! だってこれ夢なんだし!!
 よ、よよよよし! ま、ま、まずは手を握るだけじゃなくて、思い切って腕を組んでみよう!!

「!!? み、美琴!?」
「なななな何よ!! こ、ここ、こい、恋、人、なんだし!! べ、べべ、別にいいでしょ!!!」
「あ、いや、ワタクシとしては大変嬉しいのですが…その…む、胸が当たっておりまして……」
「あ、あ、あ、あ、当ててんのよ!!!」

 う~~~!!! は、恥ずかしいぃぃぃぃぃ!!!!!
 で、でもこんな機会めったにないんだし、これ位は練習しなくちゃ!!
 じゃなきゃ、現実世界のコイツは、いつまで経っても私の気持ちに気付いてくれない!!!

「だ、だったらこっちは、もっと大胆な事しちゃうぞ…?」

   ―――――――
    ―――――
     ―――

~水曜日の朝~

美琴「ちょ、な、何されたの!? 大胆な事って何されたのぉぉぉ!!?」



「……てるか?」
「え…? あれ!?」
「『あれ!?』っじゃねーよ。やっぱり聞いてなかったのか」

 ここは…喫茶店!? 何で私とコイツがこんな所に……
 あ、そっか。また夢の続きなのね。

「ご、ごめん。何の話だっけ?」
「だから、さっき観た映画の話だよ」
「あー…そう言えばそうだったわね」

 コイツと映画デートか…いいなぁ、夢の中の私……

「てか、中盤のベッドシーン凄かったよな」
「ベベベベッドシーン!!?」
「なに驚いてんだよ。美琴も一緒に観ただろ?」

 あ、危なかった…そんなの本当に観てたら、意識しまくって絶対変な感じになってたわよ……

「けどラストは泣いちまったよな~。美琴なんかボロボロ涙こぼしてさ」
「そ、そんなにだった…?」
「そりゃもう、顔とかグシャグシャだったよ」

 な、何かすごく恥ずかしい……実際に経験した事じゃないのに……

「けどまぁ……すげーカワイかったし、そうやって感情を素直に表に出せる美琴…俺好きだよ」

   ―――――――
    ―――――
     ―――

~木曜日の朝~

美琴「あーもう…何でいつもいい所で起きちゃうかな……」






 ん…? 何か周りがキラキラしてるわね……あ、イルミネーションか。

「綺麗……」
「あ…お、おう……そう、だな。けど………いや、何でもない」

 コイツが隣にいる…って事は、これも夢の続きな訳ね。慣れてきたわ。
 はぁ…この夢がずっと続けばいいのに……

「今、何か言いかけなかった?」
「んー…すっげぇベタな事言おうとしたんだけど、止めた」
「止めないでよ、気になるじゃない」
「………笑わない?」
「笑わない笑わない」
「えっと…だな。…お…『お前のほうが綺麗だぜ!』…なんて……」
「………ぷっ!」
「酷ぇ! 笑わないっつったじゃねーかよ!」
「だって…くくっ! アンタのキャラに合わなすぎて…あははは!」
「うぅ…だから嫌だったのに……不幸だ……」
「ごめんごめん! 何でも一つ言うこと聞いてあげるから、許して、ね?」
「……何でも?」
「何でも」
「……じゃあ…ちょっと目を瞑ってくれ」
「え……」

 そ、それってまさか! キ、キキ、キ…ス……とかするつもりなんじゃ!!?

「ちょちょ、ちょっと待って!! ま、ま、まだ、こ、心の準備が!!」
「何でもするって言ったろ?」
「で、でもきっと私、また放電しちゃうし!」
「そんなの、いつもみたいに俺が右手で抑えればいいだけだろ?」

 いいいいつもやってんの!!?

「わわわ分かったわよ!!! は、はは早く済ませなさいよね!!!」
「よしよし、いい娘だ………美琴」

   ―――――――
    ―――――
     ―――

~金曜日の朝~

美琴「だ~か~ら~!! 何でいい所で起きるのよ私は!!」



 ……あれ? シャワー? 私いつの間にシャワーなんて浴びてたっけ…?
 しかもこのシャワー室、いつもより狭い気が……
 あ、なるほど、これも夢か。って事はまたアイツと付き合ってる設定なのかな。
 うん。よく見るとここ、アイツん家のバスルームみたいだし―――
 いや待て待て待て!!? 付き合ってて、ここはアイツの寮で、私は今シャワーを浴びてる…
 って事は!!? って事はまさかあああぁぁぁぁ!!!!?
 おおお落ち着け!!! 落ち着け私ぃぃぃ!!!
 まま、まずは、落ち着いて、次にどうするか考えなくっちゃ!!
 ……………よ、よし! とりあえずよ~く体を洗っとこう! 夢だけど。

 こ、こ、これだけ洗えば大丈夫かな!? 結局考えはまとまんなかったけど……
 着替えは……Yシャツしかないわね。し、しかもちょっとサイズが大きいし、
 これってやっぱアイツのよね? アイツって結構マニアックだったりして?
 あ、いや…これって私の夢なんだし、もしかして私自身が深層心理でこう望んでるって事…?
 ううん…あまり考えないようにしよう……

「お、おおお、おおお待たせ!!!」
「あ、ああ! いや、まま、待ってないけども!!」

 うううぅぅ……ドキドキしすぎて死にそう……

「あ、あの、さ…… お、俺こういうの経験なくて……そ、その…下手かもしれないけど……」
「わっ! わわわ私だってないわよ!!!」
「そ、そっか………………………」
「………………………」
「えっと…それじゃあ………は、始めますか…?」
「よ、よ、よろしくおねがいします………」
「じゃあ…そこのベッドで横になってくれ……」

   ―――――――
    ―――――
     ―――

~土曜日の朝~

美琴「あ、危なかった…流石にあのまま進んでたら、パーソナルリアリティが崩壊する所だったわ……」






 夜景の綺麗なレストラン…それに目の前のコイツ……またこの夢か、これいつまで続くのかな?
 あ、いやまぁ…ずっと続いて欲しいとは思うけどね!?
 それにしてもこのシチュエーション…似っ合わないわね~。

「んじゃあ乾杯しようぜ?」
「いいの? お酒なんて飲んで」
「ま、まぁ今日はな…ちょっと特別っていうか……アレだから……」
「? 今日って何かの日だっけ?」

 クリスマス? それとも誕生日って設定なのかな?

「いや、そういう訳じゃないんだけど……あの~…だな……」
「何よ、はっきりしないわね」
「こ、これを…渡そうと思いまして……」

 え……これって―――

「酒の力でも借りないと、こんな事も言えないようなヘタレですが……」

 指……輪……?

「俺と…その……け、結婚してくれませんか…?」

   ―――――――
    ―――――
     ―――

~日曜日の朝~

美琴「…………… ~~~~~!!!!!」



「うわ~! すっごく綺麗ですよ御坂さん!!」

 あれ? 佐天さん?

「本当に絵本の中のお姫様みたいです……」

 初春さんも…どうしてここに? って言うかここどこ?

「どうですか花嫁さん!? 鏡に映ったご自分の姿は!」

 え…これ私? ウエディングドレス着て、しかも花嫁って―――

「えええええぇぇぇぇ!!!?」
「ど、どうしたんですか? 急に大声出して……」
「きっと緊張してるんですよ」

 うん、分かった! これまた夢だ!
 それは分かったけど、急に結婚なんて……何かどんどん人生進んでるんですけど!
 最初は予行演習程度に構えてたのに、もう私の許容範囲とっくに超えちゃってるんですけど!
 で、ででででも、まぁ所詮は夢な訳だしね!! 起きるまでもう少し楽しんでもいいかな!?

「あっ! ほらほら、花婿さんも来ましたよ!!」
「それじゃあ、お邪魔は退散しますね」
「え、あ、ちょ!」

 うぅ…二人っきりなんて緊張しちゃうよ……

「あ…えっと……これからもよろしくね…?」
「勿論ですの!! 永遠にお姉様を幸せにすると誓いますわあああああぁぁぁぁ!!!!!

   ―――――――
    ―――――
     ―――

~月曜日の朝~

美琴「黒子【おまえ】かよおおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」






「それでは転校生を紹介するである」
「鈴科百合子だァ! 今日からよろしくなァ三下共ォォォ!!!」

「くっくっく…全ての人間をメイドに変えてやるぜい!」
「そんな事は自分がさせません! 正義のヒーロー、アステカ仮面参上!!」

「けど大将って、多分フィアンマに気があるぞ?」
「困るな…俺様には妻も子もいるんだぞ?」

「せや…ボクの正体は最強のレベル6……そして聖人にして神の右席にして魔神……
 今まで黙っててすまんかったなカミやん」

「ト、トール! こうなったらアレをするしかないのよ!」
「仕方なーか…少々危険だがアレをするよ」
「他に方法はないのかな? アレをするにはソレがまだ足りないと思うんだね?」
「いや、僕が魔女狩りの王で時間を稼ぐ。その間にソレを溜めてコレをしておけ」

   ―――――――
    ―――――
     ―――

~月曜日の朝~

上条「何だこの夢!!!」








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