"ボリス・ゴドゥノフ"

対訳

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ピーメンの物語(動画対訳)




訳者より

  • 長髪髭もじゃのオッサン多数出演の時代劇オペラ(恋愛要素ほぼ無し)です。唯一の癒しは、勉強熱心で活発で無邪気なフョードル(ズボン役)。また、僭称者グリゴーリーが怒りと野心と若い男の色気でムンムンしていると、絶世の美女(という設定の)マリーナとの場面が映えます(笑)。最近は現代衣装での演出もあるようですが、ボリスはやっぱり、モノマフ帽を被って、豪華絢爛な金糸刺繍と宝石でぴっかぴかのシューバを着て登場して欲しい。
  • 主人公ボリスが最初から苦悩しているし、ドミトリーって誰よ?とか、なぜポーランドやリトアニアがルーシ(ロシア)を狙っているのか、東西正教の事情など、物語の時代背景について事前に知っていた方が分かりやすいです。Wikipedia の記事が短くまとまっていてお薦めです。
  • 原作のアレクサンドル・プーシキンの戯曲についてや、何故ムッソルグスキーがこんな歴史オペラを作ったか、ロマン派音楽って何ぞや?、原典版の切り貼りが何種類も存在する大人の事情などについては、先人の研究者、翻訳者たちの労作がたくさんあるので、探してみて下さい。
  • 主要登場人物の多くが史実の人なので、オペラの物語後の彼らの運命も知ると、各場面が更に感慨深くなると思います。
  • 翻訳は、行ごとに書いてある通り訳すよう努めました。鑑賞の助けになれば大変嬉しいです。
  • 第一幕の居酒屋の女主人の歌、酔っ払いヴァルラアムの歌、第二幕のフョードルと乳母の遊び歌(場面が省略されなければ)は古くからある民謡や童謡を使っているそうで、音楽のリズムと歌詞の韻のリズムを堪能できます。ピーメンの年代記の歌や告白の歌、聖愚者の歌などは、ロシア語そのままの旋律で沁みます。ムッソルグスキー天才!!です。沁みる歌曲をたくさん作っているので是非聴いて欲しいです。酒に溺れないでもっと活躍してほしかった(涙)
  • 個人的な思い出ですが、1989年のぎりぎりソ連時代にボリショイ劇場の引越公演があり、年長の知人が全演目(オネーギン、ゴドゥノフ、金鶏)を鑑賞しに行きました。当時学生バイトだった私にはとても買えるような金額のチケットではなかったので、知人から豪華な舞台だったと聞いたのみで、以来長いこと憧れのオペラでした。今はどの演目もYouTubeでいろいろな動画を見つけることが出来るし、生の舞台も全くの幻ではないし、当時の金鶏のDVDも(お高いけど)手に入るしで、つくづく良い時代になったものだと思います。ずっとずっと良い時代であって欲しいと思います。

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@ chappi

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ボリス・ゴドゥノフとは

  • ボリス・ゴドゥノフの49%は波動で出来ています。
  • ボリス・ゴドゥノフの29%は税金で出来ています。
  • ボリス・ゴドゥノフの16%は血で出来ています。
  • ボリス・ゴドゥノフの3%は呪詛で出来ています。
  • ボリス・ゴドゥノフの2%は純金で出来ています。
  • ボリス・ゴドゥノフの1%は真空で出来ています。
最終更新:2022年12月17日 15:04