一の一歩3/3 衣×京太郎×一 衣の人
第3局>>81~>>102 支援1つ
三十分後、候補が揃い京太郎と一は試着室の前に居た。
「さぁ、京太郎君、今から見せる中から衣に似合うのを選んであげてね」
「は、はい」
「あけるぞ、京太郎」
「ぶっ!?」
カーテンが開いて現れた衣の着ていた服は、青い短めキャミソールと青の激ミニスカート、へそが見えていてパンツはぎりぎり見えないと言う代物。
「ど、どうだ、京太郎、似合うか?」
「えっ・・ああ、その結構いいんじゃないか・・」
何も考えられない状態で問われて、反射的に褒めてしまう京太郎。
「そうか、ふふ・・じゃあこれは決定だな、次だ」
京太郎に褒められて、満足げに今着ている物の購入を決めカーテンを閉めて衣は、さっそく次の服に着替える。
京太郎はブリキのおもちゃの様に、ゆっくりと一の方を向いて、ゆっくりと口を開く。
「・・一さん・・もしかしてあの服って・・」
「うん、薦めたのはボクだよ・・でも、衣の普段着もあんな感じでしょ」
「いや・・・でも、もう少しましな気が・・」
「終わったぞ、いくぞ京太郎」
再びカーテンが開く・・・この後も衣の過激なファッションショーは続き、京太郎は悶々とした気分を抱えることになった。
「ふふ~ん、どうだ似合うか京太郎」
衣は褒められた最初の服が気に入ったようで、購入するとそのままそれを着てデートを続けていた。
「ああ、凄く似合っているぞ・・」
京太郎は実際に似合うとは思っていたが、ある事に困っていた・・それは目のやり場だ。
ほんの少しでも覗き込めば、衣の可愛らしい乳房が見えてしまいそうになる、さらに逆側には。
「うん・・どうかした京太郎君?」
同じように覗き込めば可愛らしい乳房が見えそうになる一が居た。
(やばいな・・二人を見ていると、もの凄く・・・)
悶々とした気分を感じながらも、よもやこんな街中で襲い掛かるわけにも行かず、必死に無邪気な小悪魔たちの誘惑に耐える京太郎。
「京太郎君?」「京太郎?」
何も言わない京太郎を不思議に思い、京太郎の顔を覗き込む一と衣、そうすると二人の服の隙間から・・乳房が京太郎の目に入ってくる。
「い、いや・・その、喉が渇いたかなって思って・・」
店を探すふりをして、二人から視線を外す京太郎。
「言われれば、衣も喉が渇いたぞ」
「そうだね、今日は暑いから、えっ~~と、あの店が良いかな、行こう衣、京太郎君」
辺りを見回して、目に留まった喫茶店を指差す一。
「そうしましょう」「衣も異論は無いぞ」
このまま無垢な誘惑を向けられるよりはましだと思い、京太郎はすぐさま同意、衣も特に嫌がることは無く、そのまま三人でその喫茶店に入った。
「いらっしゃいませ、何名様でしょうか?」
「三名で・・できればあの奥のお願いしたんですが、良いですか?」
店に入ると、すぐにやってきた店員に人数を知らせて場所の希望を出す一。
「あっ、はい、どうぞご案内します」
「お願いします」
一の希望通り、案内されたのは店の一番奥、三方を壁に囲まれてカウンターなどから死角になり、他の客から見られ難い場所。
京太郎達が座ると、店員が水とメニューとお手拭を持ってきた。
「ご注文がお決まりになりましたらおよびください」
軽くお辞儀をして立ち去る店員。
席の位置はソファーに衣と京太郎が並んで、そして京太郎の正面の席に一が座っていた。
「さて、何にしようかな・・」「衣はこのクリームソーダを所望するぞ」
さっそくメニューを開いて注文する品を選ぶ一と衣、メニューは二つなので京太郎は二人が選び終えるまで待ち、その間に暇なので店の中を見回す。
(・・・あれ?)
そこである事に気づく京太郎、この店は混んでいる訳でもない、窓のある席も開いていて態々この奥の席に座る必要性を感じられなかった。
(どうして一さんはここに・・)
「京太郎君、はい、メニュー」
「えっ、あっ・・はい」
一からメニューを渡されて、さっそく開いて注文する品を選ぶ京太郎。
(う~ん、まあ特に意味はないか・・・)
注文に頭を切り替えて、席も事を考えるのを止める京太郎・・・だが、一がここの席を希望したのにちゃんとした理由が存在した。
注文してさほど時間もかからず、注文した品物が全て揃う。
「冷たくて甘いぞ」
クリームソーダのアイスを、おいしそうに食べる衣。
「おいしい衣?」
「うん、凄くおいしいぞ」
衣に感想を聞きながら、一は自分の注文したアイスコーヒーにコーヒーミルクとシロップを開けて中身を淹れて混ぜる。
「そうか、良かったな衣」
「うん、京太郎と一緒だし大満足だ」
京太郎も一と同じで注文したアイスコーヒーで喉を潤す、とその時。
「あっ・・」
一の手が使い終わったコーヒーミルクの容器に当たり、それがテーブルの下に落ちる。
「いけない・・今拾うね」
そう言ってテーブルの下に潜り込む一、だが見つからないのか、なかなかテーブルの下から出てこない一。
「大丈夫ですか・・?」
「うん、平気・・大丈夫だよ、京太郎君」
京太郎が訊ねると、すぐに一から返事が聞こえる、それと同時に京太郎の足に何者かの手が触れた。
「えっ?」
京太郎が慌てて下を見ると、そこには一の姿があった。
「は、一さん・・そんなところまで転がったんですか?」
「ううん、ボクの席の近くにあったんだよね・・それよりも京太郎君、ボク気付いたんだミルクが足りないなって・・・」
(なんで・・ここで、そんなこと・・まあ、良いか)
「俺のをどうぞ、俺ブラックですから」
何故この場所でこんな事を一が言うのか、京太郎にはわからなかったが、とりあえず自分の分のコーヒーミルクを一の席の前に置こうとした、その時。
「うん、京太郎君のミルクを貰うね」
そう言って一が手を伸ばした先にあったのは、コーヒーミルクではなく、京太郎のズボンのチャックだった。
「へぇ・・?」
京太郎があっけにとられていると、一は手早く手を動かしてトランクスのボタンを外して出てきたペニスに口をつける。
「ひっ・・」(こ、これって・・・!?)
「うん、どうした京太郎?」
上げそうになった声をなんとか抑える京太郎、そんな京太郎を不思議そうに見つめる衣。
「えっ・いっ、いや、なんでもない・・」
なんとか誤魔化した京太郎は、ゆっくりと下を見ると、感覚に間違いはく一が京太郎のペニスを銜え込んでいた。
「な、なにしているんですか・・?」
衣と店員に気付かれないように、注意して小声で一に話しかける京太郎。
「フェラチオだよ・・いったでしょ、京太郎君のミルクもらうって・・」
(い、意味が違うぅぅぅぅ!!)
叫びながらツッコミをいれたいが、ここでそんな事をすれば店員が飛んでくる危険性もあり、なんとか押し留める京太郎。
「と、とにかく、止めてくださいよ、見つかったらまずいでしょう・・」
「大丈夫、ここってこの場所は死角だから、騒がないと店員さんも来ないよ・・」
悪戯っ子の様な笑みを浮かべながら囁く一。
「いや、だからって・・・」
「早く射精してくれたら、終わるからね・・・」
そう言って再び京太郎のペニスを銜え込む一、一の言う通りにできれば苦労は無いのだろうが、京太郎はそこまで開き直れない。
(ど、どうればいい・・下手に音を立てたら、衣や店員に気付かれるし・・そ、そうだ勃起させなきゃ・・諦めてくれるんじゃ、だがすで半分は勃起しているんだよな・・と、とにかく他の事を考えるんだ)
衣と一の薄着の誘惑には耐えていた京太郎だが、興奮はしていない訳では無いのでペニスは硬くなり始めていたが、なんとか違うことを考えて完全に勃起しないように気を使う。
(う~ん、やっぱり初めてだからかな・・上手く勃起してくれないや)
一はペニスを銜え込み舌で亀頭全体を舐めとるが、なかなか完全に勃起はしなかった。
(あっ・・京太郎君、見てない・・よし)
一が見上げると、京太郎が自分を見ていないと分かると、一旦ペニスから口を離してつんつんと京太郎の足をつつく。
(やっと・・諦めてくれた・・!!?)
終わったと思い京太郎が下を向くと、一が上着を引っ張りわざと自分の乳房を見せ付けていた。
(今だ!)
京太郎の目が自分の乳房に釘付けになっているとわかると、改めてペニスを銜え込む一。
「あっ・・」
気付くが既に手遅れで、京太郎も意識が完全にそっちの方向に流れてしまい、一の乳房を見て興奮し、フェラチオのせいで京太郎のペニスは完全に勃起する。
(やったね・・じゃあここからはじっくりと・・)
音を立てない様に、ゆっくりじっくり舐め上げる一。
「うっ・・・」(や、やばいな・・完全に勃起しているし・・しかも、み、見られるかもしれないと思うと、意外に・・・)
新たな性癖に目覚めそうになりながら、周りになるべく意識を集中させて気付かれないよう気遣う京太郎だが。
「うん、そういえば、一は何時までテーブルの下に潜っているんだ?」
「えっ・・あっ・・」
クリームソーダを飲み終えた衣は、出てこない一に疑問を抱きテーブルの下を覗き込む、そこでフェラチオをしている一と目が合った。
「なぁ・・!?」
叫び声を上げそうになった衣の口を押さえ込む京太郎。
「こ、衣・・悪いが静かにしてくれ、気付かれたらまずいから・・」
「ん~~~んん・・・(こくこく)」(京太郎困った顔をしているな、一か・・)
京太郎に頼まれて、なんとなく状況を理解した衣は頷いて静かする。
「お客様、どうかなさいましたか?」
先ほどの衣の声を聞きつけた店員がやってきた。
(やばぁ・・)
気付かれたまずいと思った京太郎が一歩机側に踏み込む。
「クリームソーダをもう一つ所望するぞ」
「はい、追加注文ですね、以上でよろしでしょうか」
「あっ、はい、それだけです」
「少々お待ちください」
気転を利かせた衣が追加注文でその場を乗り切り、店員も伝票に追加注文を書き込むと立ち去った。
「ふぅ・・・うっ!」
ちゅぷ・・ちゅぷ・・れろれろ
安心したのものつかの間、一の舌が京太郎のペニスに襲い掛かる。
「は・・一さん、ま、まだ続けるんですか・・?」
京太郎がテーブルの下を覗き込みながら訊ねる。
「ごめん・・京太郎君、ボク・・からだが熱くて、精液貰わないと・・我慢できないよ」
一は眼を潤ませながら京太郎を見上げる、体も頭も火照りここで止めるのは不可能だと思い、一応謝るが直ぐにペニスを咥えなおす。
「うっ・・」(だ、駄目だ、一・・も興奮しやすい性質なんだなきっと・・)
(ああ、京太郎君の匂い強くなって・・それに、ちょっと出てきているこれも・・苦くて美味しい・・)
(ううっ、京太郎気持ちよさだぞ・・この顔を見ていると、衣も変な気分になってくる・・は、一ばっかりずるいぞ)
やがて口だけでは足りなくなった一は、手も使い京太郎のペニスを扱く。
「くぅ・・・つぅ・・」
(あっ、震えている・・それに匂いも強くなってきている・・)
ちゅゅ・ちゅぱ・・
「うっ・・も、もうそろそろ・・」
「はぁ・・京太郎・・衣も・・体が熱い・・」
「えっ、こ・・衣?」(も、もしかして・・衣も)
甘えた声で京太郎の腕に体を押し付けてくる衣、その表情は情交している時と変わりないもので、京太郎にも衣が興奮しているのが伝わる。
「・・衣、み、みえているぞ・・」
体をこすり付ける衣の服が少しずれて、衣の小さなピンク色の突起が、乳首が京太郎の目に飛び込んでくる。
「見たければ・・見ればいい・・」
興奮している衣は、乳首を京太郎の腕に押し付けて更に快楽を得ようとする。
(ああ・・くそぉ、もう・・ここが外でなけりゃ、すぐにも相手してやるんだが・・)
残念ながらここは外で喫茶店、少ないとはいえ他の客も居る状況で、京太郎はそんな行為に走る事はできなかった。
恋人である少女達に乳房を見せられえ、片方からはフェラチオまでされ、京太郎の我慢も限界だった。
ちゅぅぅぅぅ・・
(衣ばっかりじゃなくて、ボクも見てよぉぉ・・)
一がそんな主張をするためにペニスを吸い上げる、京太郎も絶頂に達する。
「ぐぅ!?」(いくぅぅ!!)
ドクゥゥゥゥン!!ドクゥゥゥン!!
「うぶっ!?・・うっくうっく・・」(す・・すごい・・粘り気が喉にぃ!?)
凄まじい量と粘りで喉に引っかかりそうにながらも、なんとか精液を飲み込む一。
(ああ、京太郎・・射精しているな・・)
匂いではなく京太郎の表情で、絶頂を読み取る衣。
ドクゥゥゥゥン!!ドクゥゥゥゥゥン!!
「うっぷ・・・!?」(勢いも凄いなぁ・・だ、だめぇてで!!)
口だけでは弾け出てしまうので、なんとか手で押さえむ。
ドクゥゥゥン!!ドクゥゥゥゥン!!
(匂いも味も・・口の中全部京太郎君のでいっぱいになっちゃうよ・・・気持ちいい・・イクぅぅ!)
口内を精液で満たされた、匂いと味で口内を犯された一は絶頂に達した。
「はぁ・・はぁ・・」
「はぁ・・はぁぁぁ・・」
射精を終えて一息つく京太郎、一も精液を全て飲み切るとぼんやりする頭でテーブルの下から這い出してきた。
「お待たせしました、クリームソーダです・・・お客様、顔が赤いようですが大丈夫ですか?」
「あっ、は、はい、平気です・・」
「だ、大丈夫ですんで、気にしないで下さい・・」
「そう・・ですか?、何かありましたらおよびください」
ぼんやりした頭で何とか返事をする一と、射精の余韻とペニスが丸出しという事実から前かがみにしかなれない京太郎、店員は首をかしげながらもクリームソーダを衣の前において去っていった。
「はぁぁぁ・・バレなかった・・」
店員が居なくなり、ほっとした京太郎はソファーにもたれ掛かり大きな溜息をついた。
「ふぅぅ・・ごめんね、京太郎く・・ん?」
一は一度達したために少し落ち着きを取り戻し、京太郎に謝ろうとした・・その時、目の間の京太郎との間に割ってはいる一つの影、それは一人仲間外れにされていた衣だった。「ちょっと、衣・・」
「一ばっかりずるいぞ京太郎、衣も気持ちよくしてくれ・・」
完全に京太郎と一の行為の熱に当てられた衣は、唯一達しておらず我慢が効かなくなり、スカートの中に手を入れて下着をずらすと、まだ硬く勃起中の京太郎のペニスの上に自分のおま○こを押し当ててそのまま腰を下ろした。
ズブッ!
「ぐぅ!」(やばい・・この感じは!?)
「くはぁぁ・」
いくら衣が軽いとは言え体重をかけて腰を下ろせば、京太郎のペニスは衣の膣内の一番奥まで到達するには十分だった、そしてそれは興奮しきった衣を絶頂に達するにも十分だった。
「い、い・・んん!」
声が出そうになる衣の口を自分の口で無理やり塞ぐ京太郎。
(くぅぅ、だ・・だめぁ、さっきのと・・油断した不意打ちだったからもう)
声を殺すことには成功したが快楽までは押し殺せず、さきほどの快楽の残りぶ衣の絶頂による締め付けが加わり、京太郎は直ぐに限界を迎えた。
ドクゥゥゥゥゥン!!ドクゥゥゥゥン!!
「うっ・んん・・んくぅ・・!?」(きぃ、きたぁぁぁこれだ、京太郎の精液だあぁぁぁ!!)
言葉は出せないが、大興奮して京太郎の精液を膣内全てで受け止める衣。
(ああっ・・凄いな京太郎君と衣、こんなところで本番なんて・・)
自分のした事を棚に上げ感心して、二人に見惚れる一。
(だ、駄目だ・・抑えられない、くそぉぉ・・)
ドクゥゥゥン!!ドクゥゥゥゥゥン!!
結局止めることは出来ず、京太郎の射精は続いた。
「きょ、京太郎・・・?」「京太郎君・・あのね?」
喫茶店を出た後から、京太郎は衣と一と一切口を利かず、ただ真っ直ぐに龍門渕家に向かい歩くだけだった。
「は、一・・もしかして、京太郎を怒らせてしまったのか?」
「た、たぶんね・・ごめん、ボクの責任だよ・・あんなことしちゃったから・・・」
発端である一は自己嫌悪に陥っていた。
「一だけの責任ではない、衣の責任でもある・・・で、でも・・これで京太郎に嫌われたら・・」
その後してしまった、衣もまた自己嫌悪に陥る。
だが、そんな声も聞こえないのか、京太郎は二人の手を引いたまま、只管に龍門渕家まで歩いていた。
(ど、どういすればいいんだ・・うっ、京太郎に嫌われたら衣は、衣は・・)
(ボクのせいだ、ボクがあんなまねしなきゃ、も、もしもこれで衣と京太郎君がわかれることになったら・・・どうしよう・・・)
最悪の事態を思い描き、目から大粒の涙を溜める衣と一、それでも京太郎はただ進むだけだった。
龍門渕家に入ると、三人はそのまま別館の方に行き、最後のたどり着いたのは京太郎が使っているゲストルームだった。
「きょ、京太郎・・・」「京太郎君・・・」
恐る恐る京太郎の見る衣と一、二人が見たのは怒りをあらわにして睨みつける京太郎が立っていた、閉じられていた口がようやく開いた。
「なんだ?」
「えっ~と、その・・」「その・・怒っているよね?」
ようやく口をきいてくれたので、怖がりながらもなんとか訪ねる一。
「当たり前だ、あんな所であんな事をして見つかったらどうするつもりだったんですか!?」
怒っているとわかり、衣と一はひどく落ち込んでしまう。
「ご、ごめんな・・さい・・ころも・・が何も考えなくて・・」
嫌われる、振られると考えると、衣の目からは大粒の涙が零れ落ちる、それを見て一は慌てて、衣をフォローする。
「こ、衣は悪くないよ、悪いのは全部ボクなんだ、だからボクは・・捨ててもいいけど、こ、衣とは今までどおり・・お願いだよ」
なんとか衣だけは許してもらおうと、京太郎に頭を下げる一・・・だが。
「いや・・駄目だ、一のお願いは聞けない」
京太郎の口から出たのはそれらを否定する言葉。
「あっ・・うっ・・うぐぅ・・」「あっ・・・ああ・・」
取り返しのつかないことをしたと後悔する衣と一、二人の目からは大粒の涙がぼろぼろと零れ落ちる、そんな憔悴し切った二人を見てため息をつく京太郎。
「はぁぁ、衣と別れる気は無い、といって一と別れる気も無い、だから一のお願いは聞けない」
「えっ・・そ、それって・・」「い、今の言葉は本当なのか!?」
思わぬ言葉にわが耳を疑う、顔を上げて京太郎に訊ねる一と衣。
「ああ、本当に別れる気は無いよ」
「衣は・・京太郎の・・恋人でいられるのか?」
「いられるって言うか、いろよ、俺はまだ衣の恋人のつもりだが・・衣は違うのか?」
「そ、そんなことない、京太郎と衣は恋人同士だ!!」
京太郎に訊ねられて、涙を拭き取って力強く断言する衣。
「一もだ、一が別れたいなら別だけど、どうするんだ?」
「ボク別れたくなんてないよ、ボクだって京太郎君の恋人の一人で居たいんだから!」
衣に負けないくらい力強く断言する一。
「と言う訳で、二人とも別れる気が無いなら、別れないから安心していいぞ」
「はぁぁぁ・・」「ほぉぉ・・」
一と衣は京太郎の言葉が本当だとわかると、緊張から解放されて床にへたる。
「よかった・・よかったね衣」
「ああ、もしも京太郎に嫌われてしまったら、と想像で震えが止まらなかったが、今は歓喜で震えが止まらない」
別れずにすんだ、その事実を噛み締め一と衣は喜びを分かち合う。
「はぁぁ、これに懲りたら、もうあんなことはしないでくれよ、衣、一」
「うん、もうしないよ、ごめんね京太郎君」
「衣も約束するぞ、もうあんな真似はしないと、京太郎に嫌われたかなど二度と想像したくも無いからな」
京太郎に聞かれて、二度とさっきの様な心配しなくて済む様にちゃんと誓う一と衣。
「ならいいけど、あと一つ・・」
「も、もしかしてな、何か罰?」
「こ、衣はどんな罰でも受けるぞ!」
許してもらえた喜びからか、はたまたここで京太郎を怒らせる訳にはいかないと思ったのか、衣は両手で握り拳を作ってやる気を見せる。
「あっ~まあ、罰といえば罰だけど・・」
少し言い難そうにしながら、京太郎はズボンと下着を手早く脱ぎ捨てた。
「えっ・・」「あっ・・」
衣と一の視線は一点に集中するのは、窮屈のズボンと下着の束縛を解かれて、天井をさして自己主張する勃起した京太郎のペニス。
「衣と一があんなに誘惑するから、襲い掛からないように我慢するのが大変だったんだぞ」
「す、すまない・・」「ごめんなさい」
喫茶店の事を思い出し、落ち込みながら再び謝る衣と一。
「もう怒ってないから安心して良いぞ、けど・・こうなった責任はちゃんと取ってくれよ、頼むぞ・・衣、一」
衣と一の頭を撫ぜて慰めながらも、勃起したペニスを見せながらお願いする京太郎。
「うん、全身全霊を込め、誠心誠意をもって京太郎に奉仕するぞ」
「ボクも・・頑張るから、満足して萎えるまで射精してね」
京太郎から頼まれた衣と一は笑顔でそう宣言して、それぞれ左右から京太郎のペニスにキスをした。
「はぁぁぁ・・」「はぁはぁはぁ・・」
十二回目の射精を終えて、ようやく満足したのか京太郎のペニスは硬さを失った。
「はぁはぁ・・満足したか・・京太郎?」「はぁぁぁ・・どうだったかな・・京太郎君・・?」
ほぼ全身精液塗れしながら、力なくベッドに倒れこんでいる衣と一。
「ああ、大満足だ、ありがとうな衣、一、でも・・無茶させて悪かったな」
倒れている二人の頭を撫ぜながらお礼を言い、やりすぎたことを詫びる京太郎。
「気にするな・・もともとは衣たちの責任・・でも少し疲れたので・・衣は休むぞ・・くぅぅ」
体力の限界だったのか、京太郎が満足したことが分かると、衣は笑顔でそのまま眠りについた。
「お疲れ様衣・・一は大丈夫なのか?」
「あっ・・うん、平気だよ」
衣よりは少し体力が残っていたのか、一はよたよたしながら何とか起き上がる。
「一も無茶させすぎたな・・」
「気にしないでよ、衣も言ったけど、元々はボク達の・・ううん、ボクの責任だから」
いくら許してもらえ、償いもできたからと言っても、やはり思い出せば落ち込んでしまう一。
「あんまり気にするなって、でも一なんであんな所であんな事をしたんだ?」
「それは・・」(ど、どうしよう・・・でも、京太郎君はあんな事をしても許してくれたんだから、話さないと駄目だよね・・うん)
話すべきか迷う一、だが許してくれた京太郎を思い、意を決し理由を語り始める。
「その・・ボクは京太郎君と衣の事を前から、あの京太郎君と衣が遊園地デートの日から覗いていたんだ」
「じゃあ、あの時あそこで寝ていたのって・・」
あの時、廊下で眠ってしまった一を衣の部屋まで運んだ事を思い出す京太郎、それを思い出した一の恥ずかしそうに頬を紅く染めた。
「う、うん、あの時も見ながらして、でその・・疲れて寝てしまったんだよね」
透華達と一緒に京太郎と衣のデートを追跡して疲れた、とはさすがに言えない一。
「そ、そうですか・・・あの場所で寝ているのは変だなと思いましたけど・・」
「元々、衣に優しくしているところ見て良いなって思っていたんだけど、それで・・その凄く優しいんだなって思って、好きになちゃたんだよね・・」
(デートの優しいところ見てって言うのも大きいんだけど・・)
語れる本音と語れぬ本音、一はどちらも思い出しながら、なるべく変にならないように話をする。
「その頃から・・・」
「そうだよ、でもあの頃は、京太郎君は衣の恋人だから絶対に駄目って、もちろん衣から奪う気なんて無いから、衣を悲しませるのも嫌だったから・・・だから諦めていたんだ、けど・・そのね、片岡さんの事なんだけど・・」
一は優希と京太郎が仲良さそうに歩いているのを目撃した事、そしてそれが原因で交流戦に至る経緯を手短に説明する。
「あの交流戦、そんな意味があったとは・・」
話を聞き嫌な汗をかく京太郎、もしも透華が勝っていたかと思うと・・悪寒が走る。
「それで仲が良い、片岡さんと京太郎君を見てボク嫉妬していたんだ、その後であの宮永さんとの事も見て・・」
「昨日のアレに至ると」
「そう、でもまさかボクまで、京太郎君の恋人の輪に加わることができるとは思ってなかったから、その恋人になれたと思うと嬉しくなって・・いや、嬉しすぎてそれで・・」
「ハイになってしまったと・・・」
京太郎の問いに、こくりと一度大きく頷いて再び語り出す一。
「その、京太郎君・・ボクと衣を見ていて興奮していた・・でしょう?」
京太郎は一と衣の格好を思い出すと、大きく開いたお腹の部分、下着が見えそうになるスカート、そしてちらちらと見えそうになる胸元が浮かんできた。
「あっ・・まあ、そりゃな、あんな格好されると、目のやり場に困るし・・興奮もするな」
「うん・・それが嬉しくて、そのね・・実は少しおちんちんが大きくなっているなって思ったんだ、その原因がボクと衣だと思うと・・」
「もしかして、あの喫茶店に入る前に・・その興奮していたのか?」
あの時の気持ちを思い出したのか、頬を紅く染めて小さく頷く。
「少しね、それで・・わざと、あのコーヒー用のミルクを落として、それで・」
「それ以降は分かっているから・・・」
そこからは話を聞く必要は無いので話を止める京太郎。
「うん・・・ごめんね」
短く頷いて、今日何度目かの謝罪をする一。
「もう謝らなくて良いって、それに理由が理由だから・・あんまり責められないし」
一の頭にぽんと手を置いた京太郎。
「気にするなとは言えないけど、・・・さっきは気持ちよかったぞ、ありがとうな」
気にするなと言うのは無理だとわかっている京太郎は、ただ先ほどの礼を言いながら一の頭を優しく撫ぜる。
「京太郎君・・うん、そう言われると楽になるし凄く嬉しいよ、ふふ・・最初は年下の男の子に頭を撫ぜられるのはどうかと思っていたけど・・」
「あっ、す・・すみません」
一が年上だということを思い出して、慌てて手をどけようとした京太郎、だがそれを阻んだのは一の手だった。
「だ~め、嫌じゃないんだよ・・・衣が嬉しそうに頭を撫ぜられている理由がよくわかるよ、撫ぜられていると落ち着いて・・心がぽかぽかして気持ち良いんだよね」
「そうか・・それじゃあ」
嬉しそうな一を見て、頭を撫ぜるのを再開する京太郎。
「でもな・・あれが見つかったら、衣と付き合い難くなるだろうからさ・・」
「うん、今なら分かるよ・・・もう外ではしないよ・・」
少し落ち込みながら、再び京太郎に約束する一。
「まあ、どうしても外でしたくなったら答えるけど、今度は人の視線が少ないところでな」
「きょ、京太郎君・・・ありがとう」
冗談半分の慰めに、京太郎の気遣いが嬉しくて一は微笑んだ。
「でもまあ、あんまりやりすぎると、また今日みたいなお仕置があるから注意してくれ」
戒めしめるために、そんな言葉で注意する京太郎だが、その思いとは裏腹に・・。
「・・その、それたぶんボクには戒めにならないよ」
少し戸惑い気味にそう言った一の頬は紅く染まっていた。
「えっ~と、その・・・もしかして一って、虐められて・・」
「う、うん、その・・好きな相手には、少しそういうところがあるみたい、さっきも凄く激しくされて・・もの凄く気持ちよかったから・・・」
さきほどの激しくされた事を思い出して、恥ずかしそうに語りながら・・俯く一。
「その・・・マゾで御免ね・・」
「いや、それはまあ・・仕方ないから、外ではほどほどにな、この部屋とか俺と他の恋人達しか居ない場所なら、少しは要望に答えるから」
さすがに性癖を責めて、すぐにどうにか出来る訳ではないとわかっている京太郎は、あまり強く言えずある程度譲歩した案を出し。
「うん・・分かった、ありがとう京太郎君」
当然、一もその提案を呑む。
「うっ~・・一、よかったなぁ・・・」
「衣?」×2
話が終わった所でタイミングよく一を祝福するような衣の言葉に、起きているのかと思い衣の顔を覗き込む京太郎と一。
「寝ているよね・・・」「寝ているよな・・」
「くぅぅ・・くぅぅぅ・・・」
完全に眠っている衣、どうやら偶然の寝言だったようだ、その事実に京太郎と一は声を上げて笑う。
「・・・ははは、しかし今のはタイミング良すぎるだろう」
「くすす・・そうだね、ねぇ・・・京太郎君」
「うん、なんだ?」
名前を呼ばれて京太郎が一の方を振り向くと、直ぐに一の唇が飛んできた。
「・・えっ~と・・一さん?」
いきなりのキスに驚く京太郎、そんな京太郎を見て一はにっこりと微笑む。
「マゾだから、迷惑をかけるかもしれないけど・・大好きだから、改めて恋人としてこれから先もよろしくね京太郎君」
「ああ、こちらこそ・・よろしく頼むな、一」
京太郎は笑顔で返事と共に、一にキスのお返しをした。
終わり。
最終更新:2009年11月16日 02:07