【詳細】
仮面ライダー響鬼に登場する、自然界における不思議な力(メタモルフォーゼ)によって発生する人間を捕食する異形の生物。
日本の妖怪をモデルとしており、伝承に残るその名称を持つが、その姿は複数の生物をかけ合わせたキメラ的な姿をしている事が多い(例えば
ツチグモはトラ+クモなど)。
かつては
バケネコや
カッパのように自然発生する個体もいたとされるが、自然破壊によってその姿は減っていった模様。
いくつもの種族に分かれているが、同じ種族であっても出現した場所の環境によって色や形に多少の差異が発生する。
また、特定の個体を指す場合は「
屋久島のツチグモ」といった具合に、出現した地名を頭につけ識別するが本編中ではこのような区別はあまり用いられなかった。
カッパや
テングは幾つかの外見の個体が確認されていると言われており、一般的に周知されている妖怪としての姿はそれら目撃談が混ざったものと思われる。
自然発生の個体を除けば、基本的に
クグツの手によって
童子と姫と共に幼体の状態で出現。
餌となる人間を捕獲していくうちに成長し、成体期では数メートルの巨大な体躯に成長する。
また、夏のみに出現する等身大魔化魍と呼ばれる個体は人間大の大きさの代わりに特殊な能力を持っていたり、数多く分裂や増殖する能力を持ち爆発的に数を増やす能力を持つ。
この等身大魔化魍は太鼓の音撃でなければ倒せないが(理由は不明だが他の2つでは分裂してしまう)、終盤に
オロチ現象の影響で出現した個体は雑多に現れたためか太鼓以外の音撃でも倒せるようになった。
洋館の男女が改造を施した個体も存在し、これらは大きさは様々だが人工的な物体を埋め込んでいたり別な魔化魍の能力を融合させ、
魔化魍カシャや
魔化魍ウワンのように通常の魔化魍にない特殊な能力を持つものもいる。
終盤は
オロチ現象によって大量の魔化魍が無秩序に出現するようになり、担当の異なる魔化魍が同じ場所に同時に現れたり、さらには夏の魔化魍、改造された魔化魍までもが現れるようになった。
最終的に清めの地に向かった響鬼達によって大地が清められオロチ現象が終結したが、魔化魍は相変わらず出現し続けている。
【仮面ライダーディケイド】
第18話、第19話における「響鬼の世界」編では響鬼本編にて触れられるのみだった「元人間の魔化魍(=人間がメタモルフォーゼした魔化魍)」として
牛鬼が登場。
また響鬼の世界編のボスとして封印されていた特殊なバケガニが登場している。
【仮面ライダージオウ】
【余談】
仮面ライダー作品においては初めてとなる妖怪をモチーフとした怪人の分類となる。
徹底して日本各地の伝承に残る妖怪をモチーフとしているが、絵巻物等に描写される姿とは違うデザインの魔化魍も多い。
これらは一見すると雑多に混ぜられているようにも見えるが、実際は伝承に残る妖怪の摩訶不思議な逸話を、既存の生物の要素で可能な限り説明がつくように考えられているようで、「人間に化ける」という伝承がある妖怪モチーフは「童子や姫の目撃例を混同した」等として記され、魔化魍と童子達は必ずセットで設定が組まれていると見える。
等身大の魔化魍はスーツが存在するが、大型魔化魍などCGを駆使した怪人も多く、そういったタイプはディケイドやジオウなどの後年の作品でも登場している。
こういったCGタイプは後々客演させやすいというメリットにもなったようで、ある意味時代を先駆けた形となった。
またCGモデルを改造する形で別の個体として登場させるのも響鬼が初といえる。
最終更新:2024年02月22日 01:56