イマジン

「契約、完了。」

【名前】 イマジン
【読み方】 いまじん
【登場作品】 仮面ライダー電王
仮面ライダーディケイド
オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー
【名前の由来】 イマジネーション
【一覧】 こちらを参照

【詳細】

主に仮面ライダー電王に登場する、遥か未来から現代にやってきた未来人の精神体。

精神体故に最初は黄色い浮遊エネルギー体の姿であり、現代の人間の体に宿りその人間が思い浮かぶ童話や民話のイメージから身体を構成する。
そのためこの時点では契約者との結び付きが強く、電王の攻撃で負傷しても契約者のイメージを使って身体を修復することが可能。
また、その姿が契約者のイメージに左右されるため、ストレートに童話、民話に登場する動物をモデルにした姿をしている場合がほとんどだが、カエルが登場する童話なのに何故かカメレオンモチーフで現出するイレギュラーなパターンもある。
イマジンのデザインには頭文字を象った模様がある事が多い(モモタロスなら「M」、ウラタロスなら「U」と言った具合に)。

イマジンが宿った人間を「契約者」と呼び、契約者が願いを言わないとイマジンは砂で構成された上半身と下半身が分離した未契約体と呼ばれる不完全な身体しか持てず、さらに契約者の周辺から離れることができない。
そのためイマジンは宿った人間に「お前の望みを言え、どんな望みも叶えてやる。お前が払う代償はたったひとつ」と持ちかけ、
契約者が「望み」を言いそれをイマジンが受け入れることでお互いの間に強い結びつきが発生、イマジンは初めて自分の体を得ることができ、宿主の願いを叶えるために行動する事になる。
なお劇中で実例はないが、契約を満了させるまでの間に契約者が死ぬか、記憶を失うなどするとイマジンも消滅してしまう。
そのため、殺されかけた自分の契約者を守ろうとした例もある反面、危険を冒して自分の契約者を暴行する者もいる。

ただし、下記の通りに契約者の願いを叶えるのはイマジンにとっては過去へ飛ぶ為の手段でしか無く、ほとんどのイマジンは契約者の願いを真面目に叶える気は無い
例えば「思い出のタイムカプセルを見つけたい」という願いを受けた場合、無関係な他人の埋めたタイムカプセルを掘り起こさせるといったように、短時間で契約完了させるためにその願いそのものをわざと曲解し勝手な解釈で行動するものがほとんど。
このため大抵の場合契約者の望む形で成就される事はまず無いと言っていい(契約者の事を気遣い、真面目に願いを叶えようとしたキンタロスデネブはイマジンの中でも特異な存在といえる)。
また、敵側のイマジンは凶暴な個体がほとんどで、強引かつ暴力的な方法で契約を完了させようとする個体も多く存在する(下手すれば前述のジェリーイマジンや、アルマジロイマジンのように願いを叶える過程で契約者本人にも危害を加える場合がある)。

劇中で見られる限りイマジンの「契約」は契約者自身が満足したかは関係無く、当のイマジン本人が「願いを叶えてやった」と自覚するだけで「完了」するものと思われる。
ただし、例外として「契約者本人がイマジンと契約した事を自覚していない、あるいは忘れている」「そのイマジンの行動が契約者本人の過去の記憶と結びついていない」「イマジン本人が契約を完了した事を自覚していない、もしくは忘れている」などといった場合がある。
人の「願い」は過去にあった出来事に起因している事が多く、例えば「サッカーのレギュラーになりたい」という願いであれば、契約者がかつてサッカーのレギュラーから外された理由となる出来事が過去に存在した事になる。
そのことを、願いを叶える過程で契約者に強く思い起こさせ、それがピークに達することで初めてイマジンは過去へと移動が可能となる。
このため実は願いを聞いても叶えずに、強引な「解釈」を持って過去を連想させれば契約完了となり過去への移動が出来る。

イマジンが上記の台詞を言い契約が完了すると、契約者の体が二つに割れ、その中に広がる異空間にイマジンが飛び込むのだが、
異空間の先には契約者の願いの原典に通じる過去の時間があり、そこに到達したイマジンは契約者との関係が断ち切られ完全に独立した存在となる。
現代にいた時は契約者との関係性を断ち切ることが難しかったが、過去に移動した影響で契約も切れてしまうため実体を得られる反面、破損した身体の修復等は不可能になると思われる。
実体を得ても特性は精神生命体であることから大きくハズレてはいないらしく、過去の契約者の体を乗っ取り、その状態で能力を行使することも可能であることが確認されている。
この状態では関係が切れているので契約者を殺害しても問題はない。

この未来人達が過去に飛び、そこで破壊活動を行う目的は「消滅した自分達の未来の復活」。
本来は現在から繋がらず消滅した「可能性としてあり得た未来の人間」がイマジンの正体であり、その時間軸における特異点のカイがその存在をつなぎ留めることで辛うじて命を繋ぐことが出来ている。
彼らが「契約者の願いを叶えて過去に飛ぶ」のは本来の時間の流れを捻じ曲げ、自分達の未来に時の流れを繋げるためであり、移動した過去の時間で破壊活動を行うのはその時間に存在する「本来の未来における特異点」を始末するため。
本来であれば一体1体が過去に跳んで特異点を始末する、という方法は効率が悪く見えるが、イマジンは未来から現代に移動することは出来ても、そこから更に過去に向かうのは不可能だったためと思われる。
そもそも未来から過去にデンライナーを使わずに移動する手段は限られており、イマジン達も契約せずに現代に留まれることが出来るのは、消滅した未来における特異点であるカイの存在が大きく、
彼が最終回で消滅したことで現代にやってきたイマジンは全滅することになってしまった。

カイという存在がイマジンの楔となっている都合上、彼自身の身体を使って過去にイマジンを送り込むのは負担が大きい上に、過去の世界のカイは消滅してしまうため効率が悪い。
時の列車を使おうにも、乗車制限が厳しいためまず乗車許可は降りないだろう。実際イマジン達が第1話で時の砂漠を移動するのをデンライナーが猛追し、良太郎が電王となってイマジンの討伐を開始する事態となっている。
そのためほとんど無差別に人間に契約を持ちかけ、ワープゲートを作っているのが実情であった(ただし願いの起因する過去が、標的に関係した時間である等ある程度絞ってはいたようだ)。

前述したが、イマジンは本来、未来に生きていた人間。
が、自分達が生まれるよりも過去に来ている関係で、自分の過去を持たないため存在が曖昧で非常に不安定である。
契約が不完全であったり、ダメージを受けると砂がこぼれるように肉体が崩壊する描写があるのもそれと関係があり、契約者のイメージが肉体の構成に必要不可欠なことからイマジン達は自己への執着が薄い傾向がある(無論例外はある)。

基本的にイマジンを現代に連れてきたカイが、各個体にテレパシーのようなもので直接指令を伝えていたことが判明しているが、これは強制的なものではなくイマジンは無視する事が出来る(実際、モモタロスたちは無視している。ウルフイマジンのように指令が聞こえなくなった事でパニックを起こす個体もいたが)。
最終的に自分達が未来の特異点であると睨んだ人物に踊らされていたことを知ったカイが発狂し、精神体で現代に来ていたイマジンを吸収してすべて実体化させ時間そのものを破壊しようと暴れ始めた。
だが、電王によってイマジン達は倒され、カイが消え去ったことでほとんどのイマジンは消え去る事になる。

例外はモモタロスタロウズジークデネブのように人の記憶に強く残った存在であったイマジンだったが、現代にやって来ずに時の砂漠の中に残っていた個体でイマジンが根絶されたわけではない。

少なくとも本編終了後に公開されている作品に登場するイマジンのほとんどははぐれイマジンと呼ばれる存在であり、
彼らの目的はそれぞれ異なるが、多くは契約者の過去の時間に飛んで、そのまま契約者に成り替わる事で自分の時間を手に入れようとしているようだ。

【仮面ライダーディケイド】

主に「電王の世界」に登場。

大ショッカースーパーショッカーに参加する個体も存在する。

【オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー】

改変された2011年で1つの組織としてまとまっている。

ショッカー首領が主催する会議にアルビノレオイマジンが代表として出席し、ショッカーの同盟組織となる。

劇中ではモモタロスの身体からコアメダルが出てきたが、他のイマジンからもコアメダルが出てくるのかは不明。

最終更新:2018年10月21日 04:11