血祭ドウコク

「俺がいなくなっても…いつか、てめえらも泣く時が来る…三途の川の隙間は…開いてるぜ…」

【名前】 血祭ドウコク
【読み方】 ちまつりどうこく
【声】 西凛太朗(シンケンジャー)
今村直樹(スーパーヒーロー大戦)
【登場作品】 侍戦隊シンケンジャー
仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦
【登場話】 第一幕「伊達姿五侍(だてすがたごさむらい)」~最終幕「侍戦隊永遠(さむらいせんたいえいえんに)」
【所属】 外道衆
【分類】 アヤカシ
【得意武具】 昇竜抜山刀(しょうりゅうばくざんとう)、降竜蓋世刀(こうりゅうがいせとう)
【モチーフ】 イセエビ、鎧武者
【名前の由来】 慟哭?
【元ネタ】 毘沙門天

【詳細】

血を浴びたように真っ赤な鎧武者のような姿のアヤカシであり、外道衆の長。

志葉家十七代目当主であった志葉雅貴の「封印の文字」により封印されていたが、長い年月をかけて復活し、六門船と共に三途の川に浮上した。
これが切っ掛けで十八代目当主である志葉丈瑠が家臣を招集し「侍戦隊シンケンジャー」を結成する事となり、物語が始まる。

アヤカシを縛る能力を持ち、単純な戦闘力も極めて高い為アヤカシ達を束ねる首領として君臨している。
圧倒的なパワーとスピード、丈瑠の斬撃をまともに受けても微塵のダメージも負わない防御力を誇り、劇中の他とは一線も二線も画する実力を誇る。
大刀「昇竜抜山刀」と小刀「降竜蓋世刀」を武器とし、酒を飲んでいる時以外は片時も手放さなず、咆哮による衝撃波も驚異の威力を持つ。
存在するだけで三途の川に影響し、ナナシ連中とその亜種はドウコクの強い怒りにより三途の川の積石の隙間から無限に出現する。

更に夏になると力が増大し、それに伴って三途の川も増水。
他のアヤカシやナナシ連中も影響を受けで強化され、脂目マンプク筋殻アクマロが現代に復活、ノサカマタも発生するなど強い影響力を見せる。
夏の力は本人が持て余す程で、制御の為に暫く六門船を離れたが、後に使い熟せるようになった。

普段は六門船で酒を飲んでいるが、これは「封印の文字」の後遺症で、バラバラとなった身体を時間をかけて集めて復活した影響からこの世に出るとすぐに水切れが起きてしまうため。
それ故、常に理由なき怒りと不満がその中で渦巻いており、一旦怒ると手がつけられず、その怒りは薄皮太夫と酒でしか宥める手段がない。
太夫が人間であった頃に新左を待ちながら彼女が奏でていた三味線の悲しげな音に強く惹かれ執着しており、彼女が外道となった後は常に彼女を傍に置くようになる。

アヤカシ達を恐怖政治さながら統治しているが、直属の部下は骨のシタリぐらいしか確認できず、大抵は彼を「御大将」と呼び軽口を叩く者が多く、主にシタリの指示でこの世へと侵攻している。
一方で懐は広く、アヤカシ達の多少の無礼は歯牙にも掛けず、シタリに裏切られた際も素直さに免じてあっさり許した。
自身に反目を目論む者には厳しく、制裁を下す事もあるが、ゴズナグモが自らに敵意を持っている事を知りつつ、明確な反乱を起こすまでは六門船に出入り禁止に留める等、意外に裁量がある。

初登場は第一幕だが、シンケンジャーとの初戦は第四十幕となる。
それも封印の文字を受けたことによる後遺症を無視し、シタリの忠告も聞かずに強引に現れた為、初めてドウコクを目撃したシンケンジャーは元より、太夫、アクマロさえもその登場には驚愕していた。
短時間の戦闘であったが、シンケンジャーとアクマロを相手に桁違いの戦闘力を発揮して勝利している。

その後、深刻な水切れを起こした為に行動不能となって三途の川に沈むが、太夫が三味線を捨てた事で解放された嘆きの力により復活し、半分人間の太夫を取り込んだ事によって水切れを克服した上、封印の文字に対する耐性も大幅に向上し唯一と言って良い弱点が無くなってしまった。

ドウコクの力が増大した影響を受け水量が増した三途の川の水がこの世側に溢れ出したことで六門船も現世へ向かうことが出来るようになったことで船に乗って出現し、本格的に侵攻を開始する。
シンケンジャーは先の「封印の文字」による傷に志葉家のモヂカラを込めたディスクでの攻撃を叩き込む作戦で応じ、見事丈瑠が一撃を与えるが、なおも倒れずにシンケンジャーを戦闘解除に追い込む。

封印の文字を唯一扱うことのできる薫の命を狙ってその場を離れるが、彦馬の救援により5人は立ち上がり、薫と丹波の力も預かった彼らと廃墟となった街で最後の戦いを繰り広げる事になる。
丈瑠以外が部分的に書き上げたパーツを一つに結集させた「縛」のモヂカラの力によって動きを封じられた後、丹波から受け取った双ディスクの力を乗せ烈火大斬刀二刀流を駆使する丈瑠の猛攻、さらに剣術に優れた流之介が振るう志葉家のモヂカラディスクの力を乗せたシンケンマルの斬撃を左の胸に付けられた傷に受け倒される。

その直後、二の目となって巨大化。
サムライハオーすら圧倒する戦闘力を発揮し、折神を次々と吹き飛ばされながらも最後まで諦めない気持ちを持ったシンケンジャーの捨て身の特攻作戦により、至近距離まで詰め寄られてしまう。

太刀でシンケンオーを貫くが、最期は全てのモヂカラを込めたシンケンオーのダイシンケンの斬撃を受けた後、シンケンオーにしがみ付いて爆散した(上記の台詞はその際のもの。それと同時に、この世に溢れ出た三途の川の水は三途の川へと戻っていき、シタリもろとも六門船も再び川底に沈んだ)。

第一幕から通しての最大の敵だったドウコク。彼が倒された事でシンケンジャーの物語も幕を閉じた。

【仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦】

大ザンギャックの大幹部として登場。

【余談】

外道衆の幹部の例に漏れず、七福神が元ネタとなっている。
毘沙門天は勝負事に縁のある福の神とされているが、その信仰が産まれたのは江戸時代。
持国天、増長天、広目天と共に多聞天として四天王にも数えられる。

天装戦隊ゴセイジャーVSシンケンジャー エピックon銀幕』では彼に似た姿を持つ血祭のブレドランが登場し、「ドウコクの遺志を受け継ぐ」とは言っていたが、
あくまでシタリを乗せる為の方便に過ぎず、直接の関連性は一切ない。
恐らくカモミラージュの天装術による擬装(コスプレ)。
そもそも血祭のブレドランのモチーフはアリジゴクである。

イセエビや鎧武者を合成モチーフにした怪人シリーズ第22作目にも登場している

声を演じる西氏は怪人の声優としては今作が初となり、『五星戦隊ダイレンジャー』のシャダム中佐以来、16年振りにスーパー戦隊シリーズに出演している。
『帰ってきたシンケンジャー 特別幕』ではシタリ役のチョー氏と共に顔出し出演している(登場シーンでは彼が六門船で酒を飲んでいる際に使用していた巨大な杯に似たものを使用している)。

『スーパーヒーロー大戦』で声を演じる今村氏は仮面ライダークウガなどの声も演じている。

最終更新:2024年02月13日 12:17