救星主のブラジラ

「救星はならずとも、破壊だけは必ず果たす!地球は護星界共々滅ぶがいい!」

【名前】 救星主のブラジラ
【読み方】 きゅうせいしゅのぶらじら
【声】 飛田展男
【登場作品】 天装戦隊ゴセイジャー
仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦
【登場話】 epic45「救星主、誕生」~epic50「地球を護るは天使の使命」
【所属】 地球救星計画
【分類】 元・護星天使
【属性】 空・大地・海の全て
【特技】 天装術、ダークゴセイパワー
【目的】 現在の地球を破壊し、新しい星を創り直す事
【趣味】 コスプレ
【モチーフ】 天使
【名前の由来】 未来世紀ブラジル

【詳細】

"ブレドラン"の正体たる元最強と謳われた護星天使

かつては幽魔獣を封印したスカイック族の護星天使だったが、幽魔獣を封印する為に他の種族と力を合わせる必要があったにもかかわらず、「未熟な他の2人と協力するよりも自分1人に力を集結させたほうが効率的」という非情な判断で当時の仲間を殺害(回想を見る限り1人はシーイック、もう1人はランディック。シルエットでの登場だったがどちらかは声からして女性の模様)してその力を奪取して封印を実行した。

その経緯は当時の護星界でも問題となり、糾弾された上処罰の対象になったことが納得行かず脱走し、未完成の天装術「タイムトラブル」を発動して1万年後の未来へと時間跳躍。
元々は他の護星天使と同様に人間とさほど変わらない姿(ほぼシルエットのみだったため全身像は不明だが口元は比較的年配の男性と見える)だったが、時間跳躍の影響で外見が怪物に変貌してしまったが、ウォースターを地球に呼び出すと彗星のブレドランを名乗って組織に入り込んだ。
ウォースターが壊滅した後もデレプタの攻撃によって偶発的に復活した幽魔獣、マトリンティスと次々に悪の組織に関与していった。

そしてマトリンティスがゴセイジャーに敗れるとついにその正体を明かし、3つの力を持つ自身は最早護星天使を超えた存在であるとして救星主を名乗るようになった。
護星天使としては古代に生きていたことから当時はテンソウダーが存在せず、その代わりにかつての仲間から奪った力を「スカイックオーブ」、「ランディックオーブ」、「シーイックオーブ」として所持している上更に自ら研究して作り出した「ナイティックオーブ」も持つ。
それを胸部に装填して術の名前を口にする事で天装術を発動するが、その全てがゴセイジャーの天装術を上回る力を発揮する。
オーブ自体はブラジラ専用ではなく、1万年前の天装術はカードではなくオーブを使用するものだったようである。

なお、これらのオーブには中に平仮名でそれぞれ「そら」、「つち」、「うみ」、「きし」と読める文様が浮かんでいる。
また、背中から白い翼を生やして空中を自在に飛行し(現在のアラタ達護星天使は変身時や自分の体をガードする時にのみ一瞬翼を出している)、強烈な威力を持つエネルギー波を放出する事が出来る。
「ダークソード」と呼ばれる剣が武器で、剣先からゴセイダイナミックと互角以上の威力を持つ電撃(恐らくコンプレッサンダーのオリジナル?)を放つ。

他人を犠牲にする事を省みない冷酷な性格で、地球を護り人間を導くよりも、一度破壊し完璧な理想の地球を創る方が早いと、使命達成の為の効率を優先する目的至上主義的な理屈を振り翳している。
ゴセイヘッダーの事も単なる道具としか思っておらず、「弱く愚かな者は強く賢い者に奉仕する為に存在している」という価値観で認識している。劇中の護星天使達もヘッダーを道具として扱っているが何度か「共に戦う仲間」と認識している描写があるのに対し、ブラジラは口では「仲間」と言いながらも実際は有用な道具以上の感情を持っていない。
また、1万年前の護星天使はミラクルゴセイヘッダーを使い熟し切れず「アバレヘッダー」として封印してしまったが、これもブラジラの行為の可能性が高い(武レドラン時代に呼び声を聞き付け、ミラクルゴセイヘッダーを強引に使役している)。

ロボゴーグを始末した後ターミネルに帰還。設備を改造した上でラビリンネルへと改名して本拠地を作り、本格的な地球救星計画を開始。
ダークヘッダーゴセイナイトを洗脳して利用し、地球を汚すネガー・エンドの楔を3本打ち込んで準備を完遂。

その後、皆既日食が始まり、地球救星計画を実現させようとするが、阻もうとするゴセイジャーと最後の決戦に挑む。
強烈なエネルギーを放出してゴセイジャーを攻撃しようとするも、全力のゴセイダイナミックとゴセイブラスターにより押し返されてダメージを受けた為、自らをビービ虫に噛み付かせて巨大化。
ゴセイグレートを圧倒しヘッダーを負かすが、急遽合体したスカイランドシーゴセイグレートに接近され、組み付かれながら零距離でエネルギーを放つが、反撃として放たれたスカイランドシーストライクにより大きなダメージを受け巨大化を解除。

それでも驚異的な妄執で救星を為す事を宣言、ブラジラの力も地球と命を守る為にある筈と言うゴセイジャーの説得も「実に下らん話だ」と一蹴する。
それに対して「惨めな命なんか一つもない」と反論したレッドが、地球と地球に住む者の想いを込めて他の4人の協力を得て放ったレッドダイナミックでダークソードごと両断され致命傷を負い、救星が叶わないならせめて地球と護星界を破壊しようと自らの命をダークゴセイパワーに変えて3つのネガー・エンドの楔に送り込み、高笑いを上げながら消え去った(上記の台詞はその際のもの)。

しかし、ゴセイジャーが地球と共に起こした天装術「ゴセイグローバル」によってダークゴセイパワーは中和され、彼の計画は阻止された。

epic50でアラタが悟った護星天使がゴセイパワーを持つ意味「護星天使が力を持っているのは未熟だからこそ」「だからもっと地球の美しさや人々の逞しさや命の素晴らしさを学ぶ為に俺達はこの力を与えられた」の観点から見れば、ブラジラが未熟と断じた2人の仲間やゴセイジャーよりも誰よりも、護るべきものへの無理解故に歪みを増大させていったブラジラ自身が最も未熟で、本来ならばそれを仲間と共に学んでいくべき存在だったのだろう。
アラタはブラジラの死後、彼が誰よりも優れた力を己の為にしか使えなかった事や、その考えを改めさせて誰かの為に力を使う事の素晴らしさを分からせてやれなかった事への後悔と悲しみを口にしていた。

その後、黒十字王によって復活する

【仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦】

大ザンギャックの大幹部として登場。血祭のブレドランを除く分身を手駒として操っている。

【余談】

名前の由来の『未来世紀ブラジル』とはディストピア(平等で豊かな理想郷を謳っているが、実際は徹底的な情報操作や洗脳、粛清によって一部の特権階級が市民を抑圧している社会の事)映画の傑作の一つである。
ブラジラが新しく創り直す美しい星がどんなものになるかを暗示しているのかも知れない。

1年を通して登場し続けてきた彼の趣味はコスプレだった事が明かされた。
という事は彼がそれぞれの組織に潜入する際に姿を変えていたのも趣味の一環だったのだろうか。

最終更新:2024年02月27日 20:48