カブキ > 仮面ライダー歌舞鬼

【名前】 カブキ
【読み方】 かぶき
【声/俳優】 松尾敏伸
【スーツアクター】 矢部敬三
【登場作品】 劇場版 仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼
【分類】 鬼(響鬼)
【変身】 仮面ライダー歌舞鬼
【変身アイテム】 変身音叉
【モチーフ】 歌舞伎役者

【詳細】

肉体を極限まで鍛えあげて変身する鬼の一人。

まだ、鬼が魔化魍と同様の人外の扱いを受けていた戦国時代に生きていた鬼の一人で、鬼の力を自分のために振るう者が多い中で、人助けをしていた数少ない鬼だった。
僅かな報酬で魔化魍退治を引き受けたり、村人から辛辣な扱いを受けてもひょうひょうとしているところから、魔化魍オロチに対抗するために鬼を集めていた明日夢らから一番先に声をかけられ、「オロチはいつかは倒すつもりだが一人では勝てない」と各地の鬼を集めていった。

しかし、実は長年人間達からの迫害を受け続けてきたことで憎しみを滾らせ、先入観から鬼を排除しようとする大人達を特に憎んでおり、明日夢の願いを聞いたのも各地に散らばっていた鬼たちを集めて一網打尽にするためだった。
そのために血狂魔党と密約を結び、配下である火焔大将を使って人助けをする鬼を演じたり、ニシキの武器を盗んで村人を殺害し容疑が彼に向くようにするなど暗躍。
見事鬼を仲違いさせ村人からの信用を更になくすことに成功(念の入ったことに、彼はこの時「人間を傷付けるのは許さねえ」と村人についている)。

しかし実はニシキの武器で村人を殺すところをひとえに見られており、そのことに気付き彼女を殺そうとするが、駆け付けたヒビキに止められて去る。
結果的にカブキの裏切りが明らかになったことで村人の鬼への感情は最悪のものとなり、集めた鬼達は村を去ってしまった。

その後明日夢の兄を死なせてしまった後悔から鬼として変身せず、暮らしていたヒビキを火焔大将と共に襲撃。
生身の彼を圧倒するが、明日夢の叫びを聞いたヒビキは鬼に変身。

復活した響鬼に火炎大将を倒されたため、消炭烏を放ち攻撃するも響鬼が呼び出した茜鷹が迎撃し撃破したため、唐傘輩紐を駆使して響鬼を攻撃するが敗北。
その後、響鬼の始末に向かったヒトツミが、彼の近くにいた明日夢を狙っている事に気付き、明日夢を守ろうと満身創痍の状態でヒトツミの脚を掴んで行かせないようにするも、あえなく返り討ちに遭い捕食された(このシーンはディレクターズカット版だけに収録されている)。

上記の通り、人間に対して強い憎しみを持っているが、その憎悪の対象はあくまで「自分を化け物扱いし迫害する身勝手な大人」であり、純粋な心を持つ子供に対しては自らの食料を分け与えたり本気で守ろうとする等、深い愛情を持って接していた(村人たちを殺した時とは異なり、口封じの為にひとえを手に掛けようとした際には躊躇いの表情を見せている)。

月刊ホビージャパンで連載されていたHERO SAGAでは最愛の女性が鬼の身内だという理由から村人たちに暴行を受け殺されたという彼の過去が描かれている。彼が人間に対して激しい憎悪を持つようになったのはこの事件が引き金になったと考えられる。

彼の鬼としての姿が左右で体色の異なる非対称な姿になっているのは上述のように彼の持つ「人間(大人)への憎悪」と「子供への愛情」という相反した感情が反映されているのではないかと他の鬼たちは推測している。

漫画版では血狂魔党との最終決戦にて、一旦オロチを海へ追いやった装甲響鬼の前に現れて決闘を挑む。
改心を勧める響鬼の言葉を未練と一蹴し、人間への憎しみを胸に激しい攻撃を仕掛けるが、子供のことを思い出して一瞬動きを止めた隙を突かれて敗北。
子供を今でも憎めず、ひいては人間を憎み切れない自分の本当の感情に気付き、自分の方が未練がましいと自嘲するが、直後に再び海から現れたオロチに食われた。

最終更新:2024年02月22日 02:17