魔化魍カッパ

【名前】 魔化魍カッパ
【読み方】 まかもうかっぱ
【声】 塩野勝美(響鬼)
【登場作品】 仮面ライダー響鬼
仮面ライダーディケイド
【登場話(響鬼)】 二十五之巻「走る紺碧」(秩父)
四十二之巻「猛る妖魔」(東秩父)
四十四之巻「秘める禁断」(館林)
四十五之巻「散華する斬鬼」(さいたま)
【登場話(ディケイド)】 第18話「サボる響鬼」
【分類】 等身大魔化魍
【妖怪モチーフ】 河童
【生物モチーフ】 イグアナとスッポン
【登場地域】 埼玉県秩父地方
埼玉県東秩父村
群馬県館林市
埼玉県さいたま市
『響鬼の世界』
『ディケイドの世界』

【詳細】

夏に出現する、カッパと呼ばれる等身大の魔化魍。

主に沼や池で成長するタイプで夏の魔化魍の中では出現率が高く、目撃例も多い。
素早い動きと、口から吐き出す空気に触れると硬化する粘液を武器とし、粘液が硬化すると重くなる性質を利用して動きを封じた後水中に突き落として溺れ死させる。
鬼の筋力を持ってしても硬化した粘液はキツいようなので、一般人なら抵抗もできないだろう。
餌は人の内臓で、肛門から吸い取ってしまうという(尻子玉を抜くという伝承の元か)。

また夏の魔化魍の特徴として自分で増殖することができ、成長して首周りに毛を蓄えるようになると頭部を分離して新しい個体を生み出す(分離した頭部は即座に再生する)。
これは全ての個体が持つ特徴でねずみ算式に個体数を増やして行くため、カッパが出現した場合早急に対処が必要となる。
すべての個体が親になりうるという極めて厄介な分裂方法で、倒される寸前であっても分離に成功すればすぐさま成体に成長してしまう。

この魔化魍が吐き出す粘液は凝固するとヘリウムガスに似た性質のガスを出すのが特徴で、それを吸い込んでしまうと声が変わってしまう。

古くは自然発生もしていた魔化魍で、個体によっては頭部にサラのような器官を持っていたり人間ではなく植物を主食にする個体もあったらしい。
しかし近年の自然破壊によって環境が変わり、自然発生する確率は低くなっていったとのこと。
今回出現した河童は童子らの情報が全くないため自然発生である可能性が高いものの、裁鬼に倒される童子と姫らしき姿が確認されている(後に仮面ライダー図鑑にて裁鬼が倒したのがカッパの童子らだったことが確定した)。

【仮面ライダー響鬼】

【秩父のカッパ】

秩父地方の沼に出現。秩父地方の土地で、気温26℃前後、湿度55%の環境によって成長した。
響鬼に登場したカッパとしては初登場となる。

退治に来た裁鬼を不意打ちで倒して逃走。
居場所に当たりを付けやってきた響鬼と交戦する。
その際2体出現し、全匹灼熱真紅の型を受けて爆散するも一体が寸前で子供を分離しており、それが瞬時に成長して逃走。
追いかけてきた響鬼紅に粘液を吐きかけダムに飛び込み、追いかけてきたものの満足に動けない響鬼を傷めつけたが空中に弾き飛ばされ身動きがとれないままに灼熱真紅の型を受け倒された。

【東秩父のカッパ】

東秩父地方に出現。

本来夏の期間にしか出現しないはずなのだがオロチ現象により大量に出現し、轟鬼と戦ったが東秩父のオトロシに轟鬼諸共踏み潰され倒された。

【館林のカッパ】

館林地方に出現。

本来夏の期間にしか出現しないはずなのだがオロチ現象により大量に出現し、人々を襲うが装甲響鬼の鬼神覚声を受けて多数の魔化魍もろとも倒された。

【さいたまのカッパ】

埼玉県さいたま市地方に出現。

本来夏の期間にしか出現しないはずなのだがオロチ現象により大量に出現し人々を襲った。
しかし、装甲響鬼の鬼神覚声を受けて多数の魔化魍もろとも倒された。

【仮面ライダーディケイド】

【響鬼の世界】

『響鬼の世界』にある森の中に出現。

とりあえずは人を襲う怪人……ではあるが、当初は士は意に介さず、夏海、ユウスケと魔化魍の話題になった際に驚かすネタに使われた(顔を合わせたカッパ、ユウスケ双方で動揺していた)。

しかし、その場でアスムが乱入。
完全な鬼になれない(頭部が人間のままの)彼を圧倒していたが、士がディケイドに変身して加勢。
目にも止まらぬ速さで動きまわり翻弄して逃亡を図るが、ディケイドカブトにカメンライドしたディケイドのアタックライド クロックアップに先回りされ、ファイナルアタックライド・カブト(ライダーキック)を発動される。
それに気付くも時すでに遅く、慣性の法則に体がいうことを効かず、キックを叩き込まれ倒された。
他作品では単なる高速移動として処理されるクロックアップだが、本来は時間から切り離された移動方であるため、それを視認できるこのカッパは地味にスゴイ。

【ディケイドの世界】

『ディケイドの世界』に出現。

多くの怪人たちとともにライダーたちと戦うが全滅している。

【余談】

デザインモチーフは妖怪としてのカッパのイメージにイグアナとスッポンを混ぜ込んだもの。
頭がスッポンのイメージだろうか。

妖怪としては数多く入る日本産としては有名所の一つ。
夏限定の魔化魍として設定されているが、カッパは川等の水場での目撃情報が多く、相撲好きや、頭に皿を持ちそこに水を蓄え陸上で活動するが頭を傾けさせて水をこぼさせると弱体化する、等地方にもよるが様々なエピソードが見られる。

魔化魍としては草食性だったり、頭に皿のような器官を持つ等個体差があると設定されている。
時として自然発生する魔化魍が環境の変化でその頻度が低下しているというが、自然界のメタモルフォーゼの力が環境破壊で低下していると考えると何ともやるせない気持ちになる。

空気と反応して硬化する粘液を吐き出すというのは、粘液を浴びた両腕が重くなり下に下げた様子を相撲の蹲踞に見立てたものだろうか。
そういった目撃例がこの魔化魍がカッパの伝承を残すにあたって混同されているのかもしれない。
もしくは童子達が相撲好きで、ヌリカベの童子らのように二人で協力して打倒した人間を餌にしたとか。

最終更新:2024年02月22日 03:23