ユグドラシル・コーポレーション

【名前】 ユグドラシル・コーポレーション
【読み方】 ゆぐどらしる・こーぽれーしょん
【登場作品】 仮面ライダー鎧武/ガイム
【名前の由来】 ユグドラシル

【詳細】

仮面ライダー鎧武の物語中に登場する架空の企業。
元々は普通の田舎だった沢芽市に本社を置くやいなや、瞬く間に大規模な企業都市へと発展させた。

元々はヘルヘイムの森の謎について研究を行う機関であり、それが巨大になっていくうちに周りへの体裁、及びカモフラージュとして大企業を強調しているに過ぎない。
沢芽市を拠点に選んだのは最もクラックの発生率が高く研究に最適だったため。

さらに沢芽市にはかつて高司舞の自宅である神社があり、その土地に巨大なご神木が生えていた。
だが実はその後神木は何らかの理由でヘルヘイムから現実世界に種が跳び、それが周りを侵食すること無く成長したものであり、
それにクラックを固定して発生させ森へと常時繋げた状態で森の探求を行っている。

企業としてのロゴマークは緑地の「ユグドラシル」の綴りに、中央の「A」の部分が巨大な樹木となっているもの。
市内各所にはこのロゴマークが散見され、多くの市民はユグドラシルの傘下の会社に勤務している。

実質沢芽市の支配者であり、寂れた田舎町を急速に発展させたもののその発展は非常に強引な再開発に基づくものであり、ユグドラシルタワーはかつて駆紋戒斗の父親が経営する工場だったものを買い取る形で手に入れたもの。
それ故、その後の戒斗の人生観を決定づけるなど、市民の多くに恩恵を与えているのは確かだが再開発によって犠牲になった者も少なくない。
閉鎖的な空気もあるため、若者たちはビートライダーズとしてストリートダンスに興じるなど、その影響力は非常に強い。

ヘルヘイムの森に関しては徹底して秘密主義を貫いており、常に証拠隠滅を行い情報統制を行っている。
ヘルヘイムの森の侵食が凄まじく、残り10年で地球も森と同様の環境になると判明してからは人類を生き残らせるための計画、プロジェクト・アークを遂行。
食べると遺伝子を支配され森の繁殖を助けるインベスに成り果てるヘルヘイムの果実を、無害な形としてエネルギー摂取させ、森の果実に世界が侵食されきっても人類が生き延びられるよう、年密な計画を練り実行していた。

まずは戦極凌馬がヘルヘイムの果実に含まれるエネルギーを無害な形で人体に取り込めるようロックシードを、そして果実をシードに変換する戦極ドライバーを開発。
DJサガラの扇動に加え、ロックシードをビートライダーズに売りさばく売人としてシドが暗躍。
ビートライダーズの間でインベスゲームを流行させ、インベスの存在の認知を行うと同時にチーム同士の闘いを激化させていく。
そしてシドが頃合いを見計らって試作段階の戦極ドライバーをビートライダーズの一部のメンバーに配り、アーマードライダーとして変身する者達の戦闘データを採取。

これによって効率よく得たデータを反映し、戦極ドライバーの量産化とさらに高性能なエナジーロックシード、及びその力を引き出すゲネシスドライバーの開発に成功する。
戦極ドライバーの量産化の目処がついたため、プロジェクトのリーダーである貴虎は戦極ドライバーのさらなる量産化とコストダウンを戦極に指示。
だが戦極凌馬の力を持ってしてもヘルヘイムの森の侵食が完全に進む10年後までにはせいぜい10億台が限界であり、全人類約70億人を賄えるものでは到底無い。
そのためドライバーが行き渡る10億人にまで残り9年間で60億人もの人間を何らかの手段を持って抹殺しようとしている。

徹底した秘密主義故、クラックの発生率が高まりインベスが街に出現する頻度が高くなるとそれをインべスゲームを行っていたビートライダーズが原因であるとし、市民の目を彼らに向け追い込ませる。
その後も量産化したアーマードライダーである黒影トルーパーなどにより、繁殖しようとする果実を火炎放射器で焼き払い証拠を隠滅していた。
その一方でプロジェクトのメンバー同士の足並みが揃ってるとは言いがたく、各々が腹に一物を抱えた上で行動しているため、お互いの腹の探り合いをしている場面も多い。

ユグドラシルがここまで秘密主義を貫き、60億もの人間を抹殺しながら人類を救済しようとするのも、全ては「知らせた上で起きるパニック」を隠すため。
破滅の危機に瀕しても一つにまとまれないのが人間であり、世界各国がユグドラシルの技術を独占しようとする結果引き起こされる文明の崩壊を防ぎつつ、10年後に起こる破滅から人類を守ることを目的としているが故である。
それはある意味「諦め」からくる計画であり、森の支配者であるオーバーロードインベスの存在をプロジェクトのリーダーである貴虎は知らない。

凌馬らが隠蔽しているその存在に関して彼が知った時、どうなるのか…

28話では、裏切ったシドの工作によってロックビークルが全壊、さらにご神木の人工クラックも消滅し、ヘルヘイムへの介入が困難になってしまった。
さらに32話では人間社会への侵攻を企てるレデュエがそのクラック跡から大量のインベスを引き連れて襲撃。タワー内が瞬く間にヘルヘイム植物によって浸食され、責任者であるデューク(凌馬)が逃亡したことで事実上支部が壊滅した。

さらに33話ではその大打撃を上層部と思しき三ヶ国の代表が論議している最中に凌馬が乱入。
自身を責めてばかりで、誰も自分に賛同しなかったことに落胆した彼の裏工作によって全世界にユグドラシル、そして「プロジェクトアーク」の機密事項が公に晒されてしまう。
これにより、人々の評価が「社会貢献する善良な製薬会社」から「大量虐殺を目論んだ大規模テロの巣窟」に一変し、社会的信用も失墜した(それに伴い、何らかの繋がりがあったと思われる日本の内閣も総辞職してしまった)。

当然ながら一連の事件が収束した際にはユグドラシルコーポレーションは解体されたが、残党が世界各地に散らばっており、
良からぬことを考えている者もそれなりに存在する。
呉島貴虎はその残党を潰すために世界中を飛び回っている。

最終更新:2021年09月23日 20:35