レデュエ

「フフフ……。この瞬間をずっと待ち焦がれていた。『黄金の果実』、世界の全てを弄ぶ力が、ワタシのものに!」

【名前】 レデュエ
【読み方】 れでゅえ
【声】 津田健次郎
【登場作品】 仮面ライダー鎧武/ガイム
【初登場話】 第24話「新たな強敵 オーバーロード」
【分類】 オーバーロードインベス
【ディティール】 中華
【特色/力】 高い知性と独自の言語、装甲化した外骨格、優れた身体能力
【生物モチーフ】 不明
【その他のモチーフ】 不明

【詳細】

ヘルヘイムの果実の侵食に耐え、それを凌駕する力を得たオーバーロードインベスのうちの1体。

緑色の体色と、「ダウ」というヘルヘイムの果実がくっついた長槍を持つ。
戒斗が森にばらまいていた日本語の辞書に興味を持ち、その内容を見ただけでありながら短時間で日本語を理解する高い知能を持つ。
デェムシュと比べると戦闘力はあまり高くはないようであり、ゲネシスドライバーを用いた新世代ライダー二人がかりで押せるほどではあるが、あくまで彼女の作戦のうちでもあった可能性もあり、本来の実力かは不明。
杖を用いた格闘戦から、緑色のエネルギーを発しての遠距離戦、ヘルヘイムの植物を操る呪術の高い実力を持つ。

好戦的かつ自分を見失いやすいデェムシュとは対照的に、理知的であるが退屈を嫌い自身の探究心を満たす面白いものを求めている。
高度な知能を持つオーバーロードの中でも智略家だが、それでもまだ自身が人間界に対して無知であることを自覚して積極的に情報の収集に務めるなど、
廃墟と森しかないヘルヘイムの中で過ごしていたため退屈していたらしく、彼らを探すためやってきた鎧武を「オモチャ」として弄ぶ残忍性も見せた。
デェムシュと同様に周囲のヘルヘイムの植物を自在に操る能力の他に、任意の場所にクラックを発生させる能力を持つ(ただし、本人が「門があれば…」と口に出しているように、一定の条件が必要な模様)。

ロシュオの配下であるが、かつてはデェムシュ同様生き残った者達を駆逐した過去を持つ。
一番最初に殺したのは彼女の肉親。
既に滅んだ自分たちの文明とは違い、ドライバーやロックシードの加工技術など高い技術力を持つ人間界に興味を持ち、表向きはロシュオに対して忠実な臣下のように振る舞いつつ、彼が手にしている禁断の果実の横取りを企んでいた。
だが表立ってロシュオに反旗を翻すつもりはないようで、当初はシドと光実を煽ってロシュオと戦わせ禁断の果実を横取りしようと企んでいたが、簡単に誘いに乗ったシドとは違い、自身の思惑を見ぬいた光実に興味を持つ。

光実と手を組み、滅んだ自身の「フェムシンム」だけではなく、高い技術力と高度な文明を持った人間界を「知恵の実」を使って支配することを渇望し、32話ではその第一歩として「人間界に逃走したデェムシュを援護する」という口実でロシュオから地球への侵略を形式上で獲得。
光実と無数の上級インベスを引き連れてユグドラシルタワーの中枢から侵攻を開始し、流出したヘルヘイムの植物でタワーの機能を奪い、数分足らずで占拠した。

そして「知恵の実」を手中に収めて世界を支配した暁には効率良く独裁できるように、光実へ人類の統制管理の権限を約束してる。

ロシュオが持つ「知恵の実」に関しては、彼が渇望してやまない「妃を蘇らせる代用法を献上する」ことで譲り受けようと考え、ユグドラシル内にあった端末を弄って人間社会の技術力を解読し、
短期間で本人が習得していたフェムシンムならではの「呪術」と人間社会の「演算能力」を掛け合わせたハイブリッドマシンを開発。
これは装置に繋いだ「生贄(エサ)」から王妃の蘇生に必要な生命力を吸い上げることができるというもので、その生贄に必要な人材を集めるため沢芽市に取り残された人々を狙ってグリンシャを筆頭とするインベス軍団を解き放った。
また、それに併用して世界各国のテレビを電波ジャックして自らの存在を公に晒し、「一年以内に地球をヘルヘイムに変える」と宣戦布告(本人が「挨拶」と称するこの行動は同盟を結んでいる光実にも知らされておらず、彼に咎められている)。
これは現在の自分の王ロシュオの力を全人類に誇示させるための布石で、その挑発で全世界から一斉に沢芽市に放たれた無数の弾頭ミサイルをロシュオの力で無力化し、人類を震撼させた。

後に光実が正体を明かして本格的な鎧武排除に行動を移していたところ、形勢が不利になっていた彼を「まだ利用価値がある」と言って救出。
さらに「玩具が壊れた瞬間が一番面白いから」と、兄弟である貴虎と光実の同士討ちをけしかける。

それを阻止しようと街を奔走していた紘汰の前に現れて行く手を遮り、鎧武に変身した彼と交戦。
極アームズの圧倒的な戦闘能力と、自分が召喚した植物を瞬く間に消滅させる不可解な力に対して「何か」に勘付き、極アームズの必殺技を回避。
お前自身がその力の本当の意味を理解する時が楽しみだ」と、意味深な言葉を残して撤収した。

第40話ではユグドラシル内部に侵入した鎧武との交戦中に催眠ガスを介して彼を洗脳。
「このまま『知恵の実』の力で戦い続けたら、自分たちと同じインベスと認識されて守ったはずの世界から否定される」という精神攻撃を仕掛けるが、覚悟を決めた彼の反撃に逢い逃走。

翌話の第41話ではロシュオと鎧武&バロンとの激しい戦いを監視し、ロシュオがカチドキロックシードを破壊されて戦闘不能になった紘汰に止めを刺そうとする瞬間の隙をついて暗殺、本性を見せて彼の体内に取り込まれていた『黄金の果実』を取り出して歓喜する。
しかし、実はその少し前にロシュオは自身が持っていた『黄金の果実』の本体を舞に託しており、本物がもはや彼の手元にないことを知ると激しく激昂する。
その同族にすら容赦ない残虐性に憤った紘汰の批難を嘲笑うが、彼の中で覚醒しかけているオーバーロードの力でカチドキロックシードが修復され極アームズに変身すると動揺しながらも交戦。

周囲の植物を操って攻撃しようとするも極アームズに逆にその支配権を奪われて反撃され、最期はオレンジチャージを施した火縄大橙DJ銃の砲撃を受けて消滅。これによりフェムシンムそのものが全滅した。

【余談】

なお視聴者が解読した彼らの言語に沿って名前を日本語訳すると、レデュエは「翡翠」になるとのこと。

演じている声優は男性だが、『EX』の記述によると実は女性である(声優も近年のとある作品でオネエ系のヒーローを演じていた)。

『ウォーニングフルーツカクテル』のコメントでは、モチーフは人類神話との関連性にこじつけて、どこかの創生神話に登場する「蝶」。
初期の案では人間への「シンパシー」を感じる個体として「母性」と可視化した良心的な存在として構想されていたが、「女性(母性)」という設定以外は全くの真逆の残忍なキャラクターになってしまった。
デザインは中華風であり、光実に対応したオーバーロードと思われる。

最終更新:2021年09月23日 23:59