ザラム

「できた!俺の、レクイエム……へ、へっぷしゅ!?」

【名前】 ザラム
【読み方】 ざらむ
【声/俳優】 長濱慎
【登場作品】 烈車戦隊トッキュウジャー
【初登場話】 第17駅「雨上がりの空に」
【所属】 レインボーライン(元シャドーライン
【分類】 保線作業員(元雨降り怪人)
【モチーフ】 雨、カウボーイ

【詳細】

レインボーラインの線路異常を点検する保線作業員で、元シャドーラインのメンバー。

普段は地味な作業着にオレンジ色の作業用ヘルメットを被り、口数少なく自身の仕事に淡々と従事している青年。
しかし、シャドーラインの存在であるため本当の姿は怪人であり、ずぶ濡れでボロボロの黒服を纏った青いカウボーイのような怪人態の姿を持つ。

自身の周囲の天候を雨にしてしまう能力を有し、以前はこの力で「人々が楽しみにしていたイベントを雨天中止にさせる」というあまりにも地味な方法で「心の闇」を集めていた。
しかし、ある日偶然雨上がりの空に架かった虹に心を奪われた事で改心し、自らシャドーラインを離反して敵対しているレインボーラインの下に就いた。

その経緯からレインボーラインでも肩身の狭い思いをし、普段は温厚な車掌も眉を潜め、行動が制限された厳しい立場にいる(例:烈車に直接乗り込む事を禁止されている etc.)。
しかし、本人は贖罪のつもりでその処遇を潔く受け入れ、自らも孤独を選び、ライト達と極力距離を取っている。

元より過剰なほど自虐的な性格で罪悪感が強く、上述の過去の些細な悪事も「どれほど残酷な事をしてきたか……」と酷く懺悔し、平和の為にこの身を棄てる覚悟で「虹を守れる死に場所」を探している(しかし、話を聞いたライトが疑っている通り、実際に上述の手段で本当に「心の闇」が集まっていたのかは怪しい)。

自身の本当の姿と名前を忌み嫌い、特に名前については「棄てた」と発言している。
その一方でシャドーラインのシュバルツ将軍とはかつて彼の理想を聞く程の仲だったらしく、裏切った現在は彼から憎悪を向けられている。

雨乞い能力については「嫌でも付き纏う」と皮肉るように完全な制御はできないらしく、登場する時は常に小雨で本人の服も濡れている。

第17駅でのクライナーロボとの交戦直後に線路を点検する為に姿を現す。
車掌から彼の話を聞いたライトの興味の的になって付き纏われるが、シュバルツに襲撃され、苦戦を強いられると本来の姿に戻って大雨による目晦ましでライトを庇って逃走する。

逃走先でライトに自分の素性を語って距離を置くが、彼から「本当に自分がやりたい事は、とっくの昔にここ(頭)で理解してるんじゃないか?」と諭された事で決意し、再び来襲してきたシュバルツに対してトッキュウ6号に変身し、単独で退けた。

しかし、ライトの説得も虚しく未だに「死に場所を探す」という意思は変わらず、シュバルツとの相打ちに失敗した事で自身が「死ねなかった」と悟り、ライトに「生き恥を晒したな」と言いながら変身アイテムを返上して立ち去る。

翌話の18駅では、相手を名前で縛るリングシャドーの術中に嵌り、頭痛系リングと闇の皇帝の威圧による二重苦に追い込まれてしまう。
しかし、ライトを除く4人のトッキュウジャーたちから、その打開策として彼に「虹野明」という新しい「名前」を与えられてリングが消滅。
「シャドーのザラム」ではなく、「レインボーラインの明」として第二の人生を歩むことになる。

だが、相変わらず「自分の死に場所を探す」という志に融通が利かないようで、新しい名に対しても「墓に刻むのに相応しい」と呟いたり、「自身が死ぬ事前提」で話を進めてしまうようである。

イマジネーションの精度は不明だが、自身の意思を貫く時には周りが見えなくなる程のめり込んでしまう。

【余談】

『エターナルメモリーズ』によれば、デザインは当初「雨」→「傘」→「こうもり(傘)」とイメージを積み上げていた姿に「雨に濡れた猫」を加えたもの。

最終更新:2021年07月09日 00:57