妖怪テング

「めでたい連中だの。赤い奴なら今頃、蛾眉様に息の根を止められとるでのう。そしてお前らはワシに倒されるでのう」

【名前】 妖怪テング
【読み方】 ようかいてんぐ
【声】 佐藤正治
【登場作品】 手裏剣戦隊ニンニンジャー
【登場話】 忍びの6「テングの神隠し」
【所属】 牙鬼軍団
【分類】 妖怪
【好きな物】 鼻歌
【好きな場所】 神社
【攻撃力】 ★★★☆☆
【不思議な技】 ★★★★☆
【神隠し】 ★★★★★
【集める恐れ】 なし(雷蔵に全力を出せる戦の場を提供する?、シロを絶望させて恐れを集める?)
【妖怪モチーフ】 天狗
【器物モチーフ】 クラリネット

【詳細】

何処かのゴミ捨て場にあった「クラリネット」が蛾眉雷蔵によって封印の手裏剣と融合され、牙鬼幻月の邪悪な妖気の影響で古来の「天狗」伝承を受け継いで変化した妖怪。

素体のクラリネットをそのまま反映させた縦笛状の長い鼻を持ち、倍以上に伸ばして最強の棍として利用、叩くような演奏に合わせて鼻先から火球を連射、そして真骨頂として奇妙なメロディーを奏でて空間を歪め、その先にある不思議な空間に人間を捕える「神隠し」という技を持つ。
また、背中の羽が生み出す高速飛行や、専用武器鼻歌団扇による突風など、無数の強力な神通力を会得している。

前回の戦いで九衛門の横槍が原因となり、自身が心待にしていたアカとの死闘を台無しにされた事に立腹した(しかも、天晴本人が決闘を忘れるという有り得ない不運が重なってるのも原因だが)雷蔵が配下のヒトカラゲたちに漁らせたゴミ捨て場から見つけた「クラリネット」と回収させていた封印の手裏剣とを不可思議な呪文で融合させ生み出した。

アカとの決闘を臨む雷蔵の指示で出没し、駆け付けたニンニンジャーたちと交戦。
雷蔵も戦闘に顔を出すが、忍術の中間試験の再試中でアカだけがその場に不在だと知ると、必殺技で他の4人を退けてしまう。
そして、雷蔵が決闘の約束を伝言して撤収する際、「決闘から逃げないようにする人質」としてシロを「神隠し」の空間に拉致して姿を眩ます。

その後、指定の海岸に天晴が約束通りやって来ると、風花を解放する代わりに彼と雷蔵の2名を誰にも戦いを邪魔されない自分の「神隠し」の空間へと隔離させ、さらに取り残された風花を襲って彼女から「恐れ」を奪おうとする。
しかし、駆け付けた八雲たちに妨害され、4人と交戦。
上記の台詞を口にするなど余裕の表情でいたが、主の雷蔵と違い修行を積んでチームワークも育ませてきたニンニンジャーたちを前に即座に劣勢になり、アオとモモのカラクリヘンゲン「弓ヘンゲン射」を受けて爆散し、「神隠し」の世界も崩壊してしまう。

その後、自分自身だけの力ではなく仲間との絆からアカが繰り出した新必殺技に雷蔵がダメージを負い、興奮して我を忘れる彼を九衛門が止める。

その直後、「肥大蕃息の術」によって巨大化し、シュリケンジンと交戦。
鼻歌団扇による突風と鼻先を伸ばしての攻撃で応戦するが、「目には目を」と同じく鼻が長いパオンマルが合体するシュリケンジンパオーンとの鼻を絡めた力勝負に負けて鼻をむしり取られ、最期は「パオーンブーメラン」を前に「ワシが、『天狗になっていた』という事か!」と後悔の念を叫んで爆散した。

【余談】

鼻にはクラリネットのベルの部分、天狗の帽子にはマウスピース、装束に付いている丸い房には指穴の意匠が見られる。

上記の台詞にを天晴以外の4人に発言した際、八雲から「Easyだな。お前程度の天狗野郎、秒殺する!」と返答された。

同放送分で第1作目『秘密戦隊ゴレンジャー』が1975年4月5日に始まり、同エピソードでスーパー戦隊シリーズ40周年を迎えた。

同話のラストで『忍者戦隊カクレンジャー』のニンジャレッドと『忍風戦隊ハリケンジャー』のハリケンレッドが登場している。

デザイナー・K-SuKe氏によると「『神隠しの能力を有する天狗』というオーダーだった為、童話『ハーメルンの笛吹き』をイメージし、クラリネットとの融合を提案した」らしく、他にも「この童話の挿絵では角笛みたいな物がよく描かれている為、『今風にしたらクラリネットかな』と思った」とコメントしている(DVDの映像特典の「忍者秘伝ノ書」より)。

最終更新:2015年08月10日 17:17