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    <title>ゼロの傭兵</title>
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    <title>第6部</title>
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    <description>
      54 名前： 共産党幹部(catv?) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 13:34:37.87 ID:FhggKygW0
◇◇◇ 


ドンッドンッ 
扉が強い音でノックされている。 

…せっかくの虚無の曜日… 
私はこの本を読む。うん。読む。 

少し長めだが、性能の良い自分の杖を片手で拾い上げ、くるんと少し廻す。 
『サイレント』が発動。 
周囲の大気を能動的に制御。瞬時にあらゆる音が消える。 


…うん。これで、静かに本を読める。 

今日はせっかくの虚無の曜日だもん。 

もう私のレベルには届きもしない退屈な授業を聞く必要もない。 

でも休日だとサガラに会えない… 

本当は『レビテーション』で浮いて取れた本だけど…それを取ってくれたサガラ。 
『シュヴァリエ』の称号を持ち、多くの任務をこなして多くのメイジを見てきた 
私でも…人間の使い魔なんて初めて見た。とても珍しいサガラ。 

ルイズと仲良さそうに話しているのをよく見かける。 
キュルケがかっこいいとか逞しいとかうっとりしているのを聞かされる。 
これはいつものこと、だけど。 

55 名前： 共産党幹部(catv?) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 13:35:15.77 ID:FhggKygW0

サガラ…　サガラ。 

見たことの無い服装で、高いレベルのメイジや戦士特有の強い瞳で、 
粗暴なようで意外と純朴で緻密な人柄… 

いけない、1ページ分何を読んでいたのかわからなくなっている。 
戻って読み直さねば… 

うん。いや、もうやめよう。本の内容に集中したい。 

集中集中… 

集中集中… 

視界の片隅で赤色が動いている。 
この色は… 

キュルケの髪… 
本が奪われた。肩をつかまれて揺すられた。 
むぅ…本読んでたいんだけど、でもキュルケだし。 

杖を一振り、『サイレント』を解除する。 

「タバサ！今すぐ出かけるわよ！　準備してっ」 
急に音を取り戻した部屋で、動きを取り戻したオルゴール… 
もっと激しく炎のようにまくしたててくる。 

56 名前： 共産党幹部(catv?) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 13:35:37.38 ID:FhggKygW0

「虚無の曜日…」 
カレンダーを指差す。そう、今日は虚無の曜日なのだ。 
私もキュルケも休日は、主に私は本にキュルケは男の子に夢中であり 
それぞれの休日を過ごすのが常である。 

「わかってる、わかってるわ！でも私は恋をしてるの、恋！ 
　わかる！？ソースケにこの『微熱』の炎が燃え上がっちゃったのよ！」 

ソースケ…　サガラか。うん、ここ最近はずっとサガラの話をしていた。 
なるほど、今回はサガラに熱をあげたのか。 
でも、それがいったいどうして『出かける準備』に繋がるのだろう… 
よくわからない。 

「あぁそうね、あなたは説明しないと動かないのよね！ 
　私の恋人（予定）が！愛しき人がっ、あのにっくきヴァリエールと出かけたのよ！？ 
　しかもっ！しかも1頭の馬に2人で相乗りしてたの！ 
　私は追いかけなくちゃいけないのよ！ 
　この『微熱』の燃えるままに！！」 

まくしたてるキュルケ。でも私達の間の不文律、キュルケが説明したら、 
私が断らなかったら、お互いを可能な限りを超えて助けるという無言の約束… 

仕方ない。この本はまた今度…　いや、移動中でも読めるだろう。 

57 名前： 共産党幹部(catv?) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 13:36:07.27 ID:FhggKygW0

立ち上がって窓際へ向かう。窓を大きく開け放ち、使い魔との感覚をリンクする。 
シルフィード。こっち。いくよ。 
数秒もしないうちに大空から黒くて大きな影が降りてくる。 
それは逆光を脱すると蒼くきれいな体躯を持つ風のドラゴンの姿を見せた。 
私の使い魔、シルフィード。 
風のドラゴンであり、その両翼は広げると7mにもなる。 
ひそかに私の自慢の使い魔だ。 

「いつ見ても、あなたのシルフィードは惚れ惚れするわね」 
キュルケが褒めてくれる。シルフィードも喉を鳴らして喜んでいるようだ。 
私も嬉しい。えへ。 

「…2人、どっち？」 
大まかな方角でもわからないことには追いかけることは難しい。 
虚空を指差してキュルケにたずねる。 

「ごめん、わかんない。慌ててたんだもの」 
むぅ…　でもシルフィードならきっと大丈夫だと、思う。 
やれるよね？ 
シルフィードが頷く。 

58 名前： 共産党幹部(catv?) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 13:36:51.51 ID:FhggKygW0

「馬1頭と人間2人。食べちゃダメ」 
了解と、でも言いたげに…これはサガラか。 
こちらに背を向けるシルフィード。 
窓から広い背中に飛び乗る。続いてキュルケも。 

すこし鼻をひくひくさせて首を回して周囲を見ると、シルフィードは一直線に 
加速を始めた。 
忠実で優秀な使い魔が仕事を始めたのを確認した私は、 
キュルケの手から本を奪い取り、強い向かい風を小さな魔法で遮りながら、 
続きを読み始めた。 

…サガラがルイズと、相乗りでどこかに… 


内容が1ページ飛んだ。 
本に集中。 


◇◇◇ 

80 名前： 共産党幹部(catv?) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 14:48:04.08 ID:FhggKygW0
◇◇◇ 

トリステインの城下町を、半ば寄り添うようにして俺とルイズは歩いていた。 
といっても今あるいているメインストリートは道幅が5m程度で、 
さらにはそくに露店や店からはみ出た商品がならび、また多くの人々で 
ごったがえしていることもあり、それは必然といえば必然だ。 
むしろ離れて歩けば、人の流れに飲まれてはぐれる可能性も否めない。 

「む、ここは…いつものこれだけの人数がいるのか…？」 
「さ、さぁ…。よく来るわけじゃないからわからないけど… 
　でも確かにこれはせまいわね…」 

「あぁ、確かに貧民街のメインストリートならこれぐらいの混雑は珍しいことではないが… 
　むぅ…」 
腰に僅かな違和感があった。迂闊だ。 
確かに馬に乗りなれていないということはあったのだが、3時間馬に揺られただけでこの様とは… 
この世界での、超常に頼らない交通手段は馬が主であるようだった。 
ここに来る途中にも街道で何台かの馬車を見かけた。そして逆に原動機などの 
機械を使用した車やバイクなどはひとつも見かけていない。 
馬になれる必要があるか…いや、馬になれる前にこそ帰るべきなのだろうがな。 


*ここで書き手にまさかの規制
*ID変更


100 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 15:32:04.06 ID:FoSOhnag0

「ちょっ…　今誰かお尻触ったぁ！　ちょっとソースケ！守りなさいよっ！」 
「む、すまん考え事をしていた。もし必要なら肩車でもするか？」 

「かっ…！　ば、ばっかじゃないの！こんなところでそんなことっ、したら…　 
　ものすごく目立っちゃうじゃない！それに…私は子供じゃないんだから！」 
「そうか、了解した。ではもう少し寄ってあるいてくれ。ご主人」 
右腕でぐっとルイズの肩を引きよせ、左手で人を掻き分けるように進む。 
事前に説明してもらった道順ならば、ブルドンネ街―――この街のメインストリートを… 
あそこだ、あそこから裏通りに入るはず。 


…逃げ込むようにしてようやく裏通りに入り、一息つく。 
ルイズの顔を胸板に引き寄せてしまったからな、苦しかったかもしれないと思って、恐る恐るに 
手をはなす。 
だが何故か、ルイズは胸に顔を埋めたまま動こうとしない。 
耳が紅く変色している。まずい、これは酸欠の初期症状か！？ 

「ルイズ！ご主人っ！！意識はあるか！？おい！」 
「……ん、ええっ…あっ！うん大丈夫全然なんともないんだからソースケなんてへっちゃらよ！！」 

「俺がへっちゃら…？すまん、意味がわかりかねるんだが…　そうだ、とにかく」 
瞳孔を確認して気分が悪くないかを確認しなくては。 
熱射病と酸欠などは併発すれば決して侮っていい症状ではなくなってしまう。 

101 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 15:32:29.14 ID:FoSOhnag0

「失礼する、ご主人」 
「へっ？あわっ、ちょっあんな何をっ、ってまだ心の準備ができてな…！！」 
瞳孔は問題ないようだ。だが若干の発汗と顔面の温度上昇がみられる。まだ安心はできん。 

「…ご主人、気分はどうだ？」 

「え、あ……あんた何言って…、そのっ…」 
「大切なことなんだ、気分はどうだ？ご主人」 
先入観を与えると「言われて見れば確かに…」と答えてしまうことがある。 
だから俺は通常通り、きわめて冷静に確認の手順を行った。 

102 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 15:33:03.03 ID:FoSOhnag0

「ば…ばか。悪くないわ。　でっ、でも！いつもこんなことばかりだと思ったら大間違いよ！！ 
　私はそんなに軽い女じゃないんだからねっ！？ 
　……ソースケ、だけだもん… 
　っ！！　えぇああ！なんでもないの今のは！！」 
両手をぶんぶんと振って問題ないと主張するルイズ。言動に一部混乱が見られるようだが、 
その様子を見るに体調を崩しているようには見えない。 
相変わらず頬は上気し熱に浮かされたように赤くなってはいるのだが。 

あとで水分の補給を進めるべきだな。 

「買い物が終わったら、どこかで食事でもとろう。ご主人。」 
「ひゃぅ！？え、あ…ま、まぁソースケがそういうならとってやらないこともないわよ。 
　いいんじゃないの！」 


赤い…　やはり病院が必要なのだろうか。 


◇◇◇ 

168 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 17:47:11.45 ID:FoSOhnag0
◇◇◇ 


こうして何とか武器屋にたどり着いた。 
店内には所狭しと剣や盾が並び、弓やフリントロックと思わしき銃も見える。 
だがグロック用の9mmパラベラムや爆薬類、暗視スコープ、通信機など、求めるものは当然の 
ごとく、根こそぎ存在しなかった。 

「旦那…貴族の旦那…　ウチはまっとうな商売してまっさぁ。 
　目ぇつけられるようなことはひとつもやってませんですぜ」 

中東やアフガンなどの武器屋によくいるような小賢しい店主が手もみをしつつ出迎える。 

「違うわ、客よ」 

「へ？」 
店主があっけに取られている。なるほどたしかに。ルイズの格好はマントを羽織った 
早朝の豪華な服装。明らかに貴族である。 
だが先日受けた説明によれば、貴族は全てメイジであり、メイジはほとんど貴族である 
そうだ。 
つまり、貴族は全て魔法を扱える。 
ならば貴族が武器屋に客としてくるなど…なるほど、想像だにしなくともある。 

「…あ、へ、へぇ！ 
　貴族様が剣をお探しになるとは… 
　いえね、僧侶は教鞭を振るう、剣士は剣を振るう、貴族は杖を振るって、 
　女王陛下はバルコニーから手をお振りになる…と相場がきまっておりますので、へぇ」 

172 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 17:53:51.17 ID:FoSOhnag0

「使うのは私じゃないわ。使い魔よ」 

「し、失礼いたしやした。最近は使い魔も剣を振るようで…」 
調子のいい店主だ。だがこういった類は上手く組すれば情報を手にするのに重宝する。 
金さえ積めばなんとかするタイプだと経験から直感した。 

「えぇと、使うのはこちらの殿方で？」 
店主がジロジロとこちらを見てくる。商売っ気たっぷりの視線だ。 
大方、どの程度のものを売りつけられるかと算段をめぐらせているに違いない。 

「ねぇ、ソースケ。何か欲しいの…ある？」 
ルイズが上目遣いにたずねてくる。剣にはあまり詳しくないようであり、 
それに薄暗い店内とお世辞にも上品とは言えない店主に僅か怯えているようにも 
見える。 

「…むぅ、見渡す限りでは… 
　めぼしい商品はないな。使い物にならん…」 
恐らくそこらにささっている剣も製鉄技術の低さで使い物になるまい… 

「っいやいやいやいや！！ 
　見くびってもらっちゃあ困りますぜ旦那ぁ！ 
　ここにある商品は有名でこそ無いが、安くて最高の品ですぜ！ 

　この両手剣を見てくだせぇ！『トライアングル』の錬金術師が鍛え上げた 
　一品ですぜ！岩石に叩きつけても壊れない最高級の品でさぁ！！」 
店主は奥から金で華美に装飾されたバスタードソードを持ってくる。 
だが俺はこのような大剣は使えない。それに携帯にも不便だ。 

173 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 17:54:14.68 ID:FoSOhnag0

「…ふむ。それなら、俺の持っているこのナイフだが…」 
腰に差したミリタリーナイフを抜き放つ。 
「このナイフでその剣を叩いてみよう。それで壊れなかったら買ってやる」 

店主はにんまりといやらしく微笑み、 
「へぇへぇ、そんなちっぽけなナイフにゃあひけはとりませんぜ」 
手もみをしながら、明らかに勝ち誇った顔で笑みを浮かべる。 

「ねぇ、ソースケ…？」 
「問題ない。これはどう見ても… 
　ふっ！」 
ナイフを垂直に振り下ろす。ガインと金属音が鳴り響き、金色の刀身に亀裂が入る。 

「へ、へぇ！？」 
店主が狼狽するのを横目に、2度目の金属音が響く。 

金色の刀身は中心から完全に真っ二つに割れた。 
さらに言えば、恐らくこれは高度なメッキであった。中心につれて色が赤銅に近づいている。 

「まがい物だな…」 
まがい物であったことを差し引こうとも、 
S30Vをフルタング構造で組み上げたタクティカルナイフに勝る商品など元の世界ですら 
そう多くは無い。 
たしかに魔法という超常手段はあるだろうが、原子に至るまでの成分を分析し 
理解しきった現代兵装には遠く及ばん。 

174 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 17:54:39.97 ID:FoSOhnag0

「ひぃえ……なんてこった、目玉の品がパアだ…」 

「店主、投擲用の短刀は無いか？使い捨てるタイプだ」 
「へ、へぇ！投擲用のナイフですね？すぐに出してきまっさぁ！」 
怯えたように…いや、真実怯えているのだろう。急に店主の動きが 
あせりの混じったきびきびとしたものに変わった。 
店主はカウンター奥の棚をあさり、投擲用の小型のナイフやダガーを取り出して 
いる。 

ルイズは相変わらず、雰囲気がつかめない様子で縮こまっている。 
俺の裾を人差し指と親指の腹できゅぅっと僅かに握り締めているあたり、 
本当にこういった雰囲気が苦手なのだろう。 
投擲用品をいくつか購入し、早々に立ち去ることにしよう。 

「店主、まだ……か…… 
　おい」 

「へ、へぇ！いますぐに！」 
「違う。そこにあるものはなんだ。いや、それの上だ… 
　ボウガン…いや、それは…」 

175 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 17:55:08.03 ID:FoSOhnag0

「い、いえね。こいつぁ…貴族の皆様がこぞって魔法を使いなさるもんで 
　今じゃ誰も使わなくなっちまいましてねぇ… 
　何せ人用に小さく作ったあるたぁいえ、まだまだでかくて重いですから。 
　それに弩とはいえ、矢も鉄製。 
　決していい武器たぁ言えませんぜ。 


　アーバレストってぇ弓を射る武器なんですが。 


　ご存知で？」 


◇◇◇ 

224 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 19:02:02.86 ID:FoSOhnag0

あの後、本当にそんなのでいいの？としきりに聞いてくるルイズに頼んで、 
アーバレストと矢をあるだけ購入してもらった。 
購入してから気付いたが、重くてひどく使い辛い。取り回しの聞く武器ではな 
いな。使いどころを考えねば… 
連射の可能な武器でもない、威嚇用には使えるだろうが、 
メイジは武器を怖がるのか？店主の話し振りでは、 
魔法があるからこの武器は廃れたと言っていたが… 
だから剣などの発展が遅れているのか？ 

「おう、お前…懐かしいな！『使い手』かっておい！ 
　なぁ聴こえてるんだろ　おーい！！」 

何か視界の隅で錆びた剣がガチャガチャ言いながら声を発している気がするが 
気のせいだ。絶対に気のせいだ。いくら魔法の溢れる非常識な世界といえ… 
そんなものはありえない。不気味すぎる。 
そして武器が喋るという点でアルと似ているのもなにか嫌だ。 

そのまま何事も無かったかの用に広場へ向かい、食事を取るのに適当な店を探 
していたのだが、尾行の視線を感じ振り向くと、そこにはキュルケとタバサが 
いた。 

225 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 19:02:39.22 ID:FoSOhnag0

紅く炎のような髪とツヤのある褐色の肌をした美女がキュルケ。 
そしてさらにその対称にあたるような蒼色の少女、タバサ。 
海よりも空に似た透き通るブルーの髪と瞳をもった、小柄なルイズより更に 
僅か低く、華奢な身体と、短く切りそろえた髪にメガネが特徴の恐らくこの 
中でもっとも強力なメイジであろうタバサは、 
ここ数日、幾度かすれ違い、短い会話を交わしただけの少女だ。 

ただ、その数回だけで戦いを経験したものの気配、をお互いに感じ取った 
気がしていた。 
だがよくわらん。 

「はぁ～い、ソースケ。あとルイズも。」 
「……」 
キュルケはいつもどおりの扇情的な眼差しを送ってくる。 
タバサもまたいつもどおり本に没頭している。 

「あーら、キュルケ！ここっ、こんな平民の町にくるなんて、 
　ずいぶんお暇なのねっ！」 
ルイズが適当な扱いを受けたことに大してチクチクと言い返すが、 
ここにいる俺と君もその平民の町にくる暇人なのだと言うことに気がついて 
いるのだろうか… 
227 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 19:02:59.07 ID:FoSOhnag0

「あら、暇じゃなくてよ？ 
　あたし、ソースケにデートのお誘いをしようかと思って。 
　 
　ねぇソースケぇ。私だったら、こんなヴァリエールの小娘と違って、 
　あなたの欲しいものも何でも買ってあげるわよ～？ 
　ねぇ、一緒に街を周って下さら…な・い？」 
むぎゅ 
キュルケの豊満というにはあまりにも十分すぎる胸が二の腕に押し付けられ、 
片腕を絡め取られる。まずい。まずいまずいまずい。 
戦士の感覚が告げる。早く逃げろと。 
だが身体は自分のものではないぐらいに硬直してしまい、 
全身の毛穴からいやな汗がぶわっと吹き出る。 

「ままっ、ままま待て！おお俺はっルイズと！そうだご主人と！ 
　この後も予定があるのだ！だから君と行くことはでででっできん！！」 
声が裏返っているのが自分でもわかったが、直し方を知らないので 
そのまま伝えたいことだけを伝えるしかなかった。 

キュルケは妖艶に微笑み、 
「ね・え。 
　私と周ってくれるなら、こんな貧乳の小娘と違って 
　楽しませてあげるわよ…」 

「だだだっだからだな…！！」 

228 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 19:03:24.64 ID:FoSOhnag0

「なぁ～にやってんのよ……！」 
一瞬千鳥かと思うほど地を這うような低気圧なのに圧は高いという 
謎の驚異に晒される。 
うむ、色んな意味で懐かしい。 
などと現実逃避をしているうちにビシィッという音がして 

キュルケがあとじさる。 

「なっ…！何するのよルイズ！！ 
　このあたしの手を叩くなんて…！」 

「ソースケが困ってるでしょうがっ！！ 
　コイツは私の使い魔っ！ツェルプストーのアバズレには一片たり 
　とも渡さないわ！！」 
む、叩かれるのは俺かと思ったが… 
キュルケには気の毒だが、これもまた…ここまでで勝ち取った信頼だ。 

229 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 19:03:47.26 ID:FoSOhnag0

最近は、…ルイズとの暮らしも苦に感じることは無く…いや、むしろ 
楽しささえ感じられる。 
ここの暮らしは平穏だ。 
強力な武器がそもそも存在していないからこそ、ある程度の気が許せる。 
日々はのどかで、何の心配もせずに生きていられる。 
ルイズもころころと表情が変わる様はかわいらしく、魅力的な少女だ。 

……ミスリル。 

……千鳥。 

……アル。 
……大佐殿。 
……少佐、クルツ、マオ… 
……風間、常盤、林水閣下… 


……俺は… 


「大丈夫？ソースケ…？　どうかした？」 
「あ、あぁ…。問題ない」 

230 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 19:04:09.59 ID:FoSOhnag0

気付けばキュルケは、いくつかの決まり文句を残してタバサと共に 
帰ったようだった。 
ルイズは、険しい顔をしていたであろう俺を覗きこみ、 
心配そうに眉をしかめていた。 

「問題ない。あぁ……問題、ない。」 

「そう。安心したわ。 
　じゃあ行きましょう。 
　はっ、はぐれ…っないように！！はぐれないように！ 
　手を組んであげる！ 
　使い魔なら、ちゃんとエスコートしなさいよね」 

満面の笑みを浮かべて腕に組み付くルイズ。 
契約を済ませたころから、徐々にだがこの世界の文章も読めるようになってきた。 

…適応してきているのか。 


右腕に温かみを感じながら、胸に僅かな空虚を感じていた。 


◇◇◇ 

282 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 20:06:39.69 ID:FoSOhnag0
◇◇◇ 


少し前からルイズの様子が変だとは思っていたが、 
ここ最近はその感覚も短くなってきている。 
今ではむしろこちらこそ普通といえるぐらいの頻度だ。 

ルイズは、毛布やマットまで揃い、ずいぶん快適なった俺の寝床を見て、 

「も、もし寒かったら…『こっち』で一緒に… 
　って、ああああ！！なんでもないの！ 
　気のせいっ！気のせいだから！ 
　いーから寝なさい！！」 

などと言う。確かに護衛という範疇では最適とも言えるが、 
それは色々とまずいので自分から諦めたのはある意味安心した。 

ルイズは、人気の無い廊下を異動している最中に、 

「て、…手！ 
　繋ぎなさいよ。いいのっ！ 
　繋ぐだけなんだから！ 
　貴族の私が手を繋いで上げるんだから、光栄に思いなさい！ 

　ってあっ、きゅっ、キュルケ！？ 
　違う！違うの！手なんか繋いでない！ 
　コイツはバカで体温が高いから…　なーんーでーもーなーいーっ！！」 

などと慌てふためいたり。 

283 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 20:07:15.71 ID:FoSOhnag0

それ以外にもいくつかの事例があったのだが、もはや珍しいことではない。 
あぁ、わかる。 
俺はもう、知っている。 

これは好意というものだ。 

俺には不慣れな、そう…ひどく不慣れな暖かい感情を向けられている。 
そして、それが心地よいことも俺は知ってしまっている。 
千鳥……そして、大佐殿… 

そして、この頃から『土くれのフーケ』という名を、噂で耳にするようになった。 
貴族から金品や財宝を巻き上げているらしい。 
さらには、高度なレベルのメイジであるという話も聞く。 

俺には関係ないことだが、 
ただひとつ、それと同時に、この学園には『破壊の杖』と呼ばれる単一品の宝物が 
あるという話を聞いた。フーケがそれを狙っているという話もあるのだ。 

盗賊、か… 
もしここを狙うようであれば俺も動かねばいけないだろう。 
宝物庫の周囲にトラップを設置しようとも思ったのだが、相手が高度なメイジで 
あるということが二の足を踏ませた。 
俺は、今まで『元の世界での戦い』しかしたことが無い。 
『魔法使いとの戦い』など、想定すらしたことが無い。 
ギーシュとの戦闘はあったが、あれもただの対複数のケンカ程度に過ぎない。 

284 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 20:07:49.79 ID:FoSOhnag0

元の世界…いやむしろ、この世界とは別の世界の存在についての情報。
もはや帰る方法とまでは期待していなかった。
図書室で調べ、各教諭・校長殿にも協力を仰いではみたのだが、 
そういった話を聞いた者すら見つからないという状況だ。 
校長殿は何か知っていることもあったようなのだが、最近は何かと仕事がある 
らしく、話をする機会も無い。 
シエスタ達、使用人の皆にもあたってはみたのだが芳しい結果は得られなかった。 

いよいよ、この学園では手詰まりになったかと思ったその日。 


目覚めた俺は、何故か地上30ｍの塔からロープで吊り下げられていた。 


なぜだ。 


◇◇◇ 

323 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 20:45:08.30 ID:FoSOhnag0
◇◇◇ 


あぁもうばかばか。なんなのよ。 
キュルケが突然、ソースケを賭けて勝負だとか、本当に主人なら 
ちゃんとその実力が見合わないとダメだとか、あなたにソースケは 
つりあわないだとか言ってきて、 
いつも通りキュルケに言い返してただけなのに、 
全然自分でもわからないほど引っ込みがつかなくなって… 
しかもタバサがやけに手際よくソースケを眠らせてあんなところに 
吊るしはじめた… 

キュルケが言うには、あのロープを魔法で切ってソースケを助けた 
方が勝ちでソースケに相応しいって… 

ソースケは、ソースケは……私の使い魔だから！ 
私の使い魔なんだから…！ 


324 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 20:45:45.84 ID:FoSOhnag0

「『ファイヤーボール』っ！！」 
ドガァァッン！！ 
ソースケの後ろに見える塔の外壁が爆発した。失敗！ 
本当の『ファイヤーボール』なら… 

「おーっほっほっほ！ロープじゃなくて壁を爆発させるなんて… 
　流石はゼロのルイズね！ 
　『ファイヤーボール』はこうやるのよ！！」 
『微熱』のキュルケの振るった杖の先から、 
メロンほどの大きさの火球が飛ぶ。 

それは一直線にソースケを縛るロープに向かい… 

「うおおおおっ！むんっ！！」 
ソースケが必死に反動をつけて動いたため、ロープも一緒に動き、 
キュルケの放った火球はあえなく後ろの塔に当たって炸裂した。 

「へ…？」 
「はぁ…？」 
「……」 
私、キュルケ、タバサ…三者三様に、目の前の出来事に呆けていた。 
だって、だって… 

326 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 20:46:15.53 ID:FoSOhnag0

「ソースケっ！　私のために、避けてくれたのっ！？」 
うぅ、まずい。絶対私耳まで真っ赤になってる。急に体温が上がって 
空気を冷たく感じるもん。 
もうばかばか、ばかソースケ。なんでこういうことしちゃうのよ。 
私、私…！ 


「いや待て、落ちたら死ぬ！」 

「……は？」 


「ロープが切れたらどうなると思っている！ 
　いくら下が芝生とは言え、この高さでは助からんぞ！！」 


◇◇◇ 

336 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 20:53:09.13 ID:FoSOhnag0
◇◇◇ 


あ、危ないところだった… 
なぜあの2人は俺を狙って…いや、きっとロープを狙っているのだろうが 
それでも同じことだ。 
意味がわからない。なぜ俺が命を狙われなければならない。 
メイジなら浮遊できる魔法で助かるのだろうが俺はただの人間だ。 

はっきり言ってこの高さでは助かる理由が思いつかん。 
完全に絶体絶命だ。 

「早くおろしてくれ！何か悪い点があったなら直す！ 
　俺はこんなところで死ぬわけにはいかない！ 

　ルイズ！ルイッ……　な…っ！？」 



　ルイズ達がこちらを見上げたまま硬直している。 
　その視線が俺と合わないところ見ると、更に後ろに何かが… 



――――そこには、岩山が立っていた。 


◇◇◇　 

368 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 21:11:05.47 ID:FoSOhnag0
◇◇◇　 


「クッ…！」 
背後にせまるその岩山、おそらくメイジの魔法なのだろうが 
両手を縛られ宙吊り…　一切の対抗手段を持たない俺は、どうすることもできず 
落ちることを考えると無駄にもがくことすらできず 

「なっ！？」 
瞬間、浮遊感が訪れロープがちぎれたことを直感する。 
視界の上隅でロープの端と端が焼け焦げているのが見えた、キュルケだ。 

だが次の瞬間、俺の足元には空ではなく 
空色の竜が現れた。 

「これ、は……」 

「……逃げる」 
その背には俺ともう一人、タバサがちょこんと座っていた。 
つまり、これはタバサの使い魔だったのだ。なるほど… 
先程の勝負も、ロープが切れ次第この竜が助けにくる算段だったのか… 
ならば技量を競っていた……いやいやまてまて、それにしてもなぜ俺を的にした。 

轟音と共に岩山が動く 
―――上空から見たその姿は、土で作ったような不細工たる人型、 
なるほど、土を用いて巨大な人形を作る…その姿はM9よりも2周りほど大きく、 
形はむしろサベージに似ていた。 

370 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 21:11:44.92 ID:FoSOhnag0

先程爆発した塔に片腕を突っ込み、中から何かを掴み取ったように見える。 
その瞬間土人形の腹部で炎が迸る。 

「ちぇっ、効果なし…か」 
キュルケが悪づく。 
今度は肩口で爆発。僅かに損傷ができるがそれはすぐに修復される。 
「ダメなの…？」 

「逃げろ！よくわからんが敵う相手ではない！！ 
　命を捨てるなっ！」 
キュルケは迷わず駆け出し、ルイズは一瞬悔しげに土人形を睨み、 
同じく走り去る。 
竜も同じ方向へと飛び始めたようだった。 

「あれは…なんなんだ。」 
呟いたそれは、独り言のつもりだったのだ。 
あんなに巨大な、そして圧倒的な魔法を見たのは初めてである。 
たまにルイズの爆発は驚異に感じることもあったが、あれは 
すでに戦術レベルの兵器だ。 

371 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 21:12:10.69 ID:FoSOhnag0

「ゴーレム…。 
　きっと、『土くれ』…」 
「あれが、『土くれ』か…」 
独り言に、独り言のように答えるタバサ。 
あれが相手では…俺の用意できる、少なくともこの世界この場所で用意できる程度の 
ブービートラップでは問題にすらならなかっただろう。 

ゴーレムの右肩に人影を発見する。ローブを頭まで深く被っていたため、 
顔はわからなかったが、細身のメイジがそこに立っていた。 


「ふふ……これが、トリステイン魔法学院の秘宝… 
　『破壊の杖』ね。 
　確かに頂戴いたしましたわ…』 


聴こえないはずのその声を、聴いた気がした。 


◇◇◇ 

433 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 22:11:01.34 ID:FoSOhnag0
◇◇◇ 


「ふむ……君達は、間近でフーケのゴーレムを見たそうじゃな」 
「はっ！肯定であります！」 
「すみません、取り逃がしてしまって…」 

「よいよい、教師があそこに駆けつけようと足止め程度しかできなかった 
　じゃろう。そのことに責任を感じる必要はないわい」 

あの後、学院の宝物庫から『破壊の杖』が奪われ、手口から見ても犯人は 
『土くれ』のフーケであることがわかった。 
俺達は、間近で一部始終を見ていたため、当事者扱いで校長殿や教諭陣と 
共に対策会議に当たっていた。 
実際、対策会議と言っても校長以外はあまり能動的な意見… 
もとい、取り締まる騎士団だかに任せるべきといった意見が暗にあるもの 
ばかりのようで、校長殿の建設的な意見発表の場となった。 

ガチャ 
「申し訳ありません。遅れてしまいましたわ」 
「おお、ミズ・ロングビル。どこへ行っておったんじゃね？」 
ロングビル秘書…、何度か見たことがある。校長殿の横で執務をしている 
鮮やかな長髪とメガネをかけた姿の女性だ。 

435 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 22:12:32.71 ID:FoSOhnag0

「えぇ、朝から調査を進めていました。」 
ロングビルは書類を取り出すと、 
「フーケの居場所がわかりました」 

「なんですとぅー！？」 
コルベール教諭が演技かと思うほど素っ頓狂な声をあげて驚く。 

「それは本当かねロングビル！ 
　だ、誰に聴いたんじゃね？」 
校長殿も身を乗り出す。 

「はい、近在の農民に聞き込みをしたところ、 
　この辺りには学院以外に貴族の家はないのですが、 
　不審な黒いローブを被った者が、 
　付近の森の奥へ向かったそうです」 

「黒いローブなら… 
　ゴーレムの肩に乗っていた人間もそうだったな…」 
呟きを漏らす、だが周囲の人間は根こそぎこちらを振り向き、 
そのあとオスマン校長殿へと一斉に視線を戻す。 

「そこは近いのかね？ミズ・ロングビル」 
威厳ある所作でロングビルに目を向ける。 

「はい、徒歩で半日。馬ならば4時間…といった距離の森です」 

437 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 22:12:55.85 ID:FoSOhnag0

「衛士隊に連絡して、討伐してもらいましょう！」 
コルベール教諭が意見を述べる。 

「降りかかる火の粉を振り払えずに何が貴族かっ！！ 
　我々の力で、フーケを捕らえるのじゃ！！ 

　学院の宝が盗まれた！これは学院の問題じゃ！！ 
　ならば我々の力で！我々の誇りで！ 
　学院で解決するのじゃ！」 
威圧と威厳を込めた一喝が響き渡る。老人とは思いがたい。 
いつか会った、千鳥の祖父にあたる小村中尉殿を思わせる力強さだ。 

「では捜索隊を結成する。我こそはと思うものは杖を掲げよ！」 

とたんに辺りが沈黙する。誰もフーケと対峙する気はないと言うのか… 
つまりあのゴーレムは、それだけ強力な魔法であるということか 

「どうした？フーケを倒し名を上げようとおもう貴族はおらんのか？」 

ざわ…ざわ… 

2本の杖があがり、とたんに辺りがざわめき始める。 
438 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 22:13:16.39 ID:FoSOhnag0

「おぉ、ヴァリエール、ツェルプストー。 
　君達が行くというのかね」 

「ききっ、君達は生徒じゃないか！！」 
コルベールが声を張り上げる。 

「だって、誰も杖を上げないじゃないですか！！」 
ルイズが凛と言い放つ。 
「ふん、ヴァリエールに負けるわけには行かないもの！」 
そうキュルケが言ったところで、タバサが杖を上げた。 
「…心配」 
「タバサ…」 
キュルケとタバサ、彼女達には戦友にも似た絆があるように見える。 

「だって、この子達はまだ…！」 

「いやいや、そう侮るでないコルベール先生。 

　ミズ・ツェルプストーは、戦果高きツェルプストー家の次期党首であり、 
　その『火』の魔法は強力だと聴いておる」 
「ふふん、『微熱』とはいえ、火傷じゃ済ませませんわよ」 
キュルケが得意げに胸を張る。 

439 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 22:13:39.62 ID:FoSOhnag0

「ミズ・タバサ…　君は、シュバリエの勲功爵位を手にしているそうじゃな」 
「……」 
大きくどよめきが起こる。勲功爵位…？勲章のようなものか…？ 
「シュバリエ…その者が実際に行った結果のみで得られる騎士の称号を…！ 
　タバサ君が…！？」 
コルベール教諭が驚愕している。 
なるほど、とにかくすごいものということか… 

「そして…ヴァリエール君は…　あー……、その、なんじゃ。 
　名門ヴァリエール家に生まれ、魔法も…将来有望、と聴いておる！ 

　そして、その使い魔には『ガンダールヴ』を従えておる。」 
先程よりさらに大きなざわめきが聴こえる。 
漏れ聴こえる声によると、「伝説の使い魔」だの「始祖ブリミルの…」 
という声が聞こえるがよくわからない。 
ただ、ルイズ達も俺のことを驚愕して見ている 

440 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 22:14:06.59 ID:FoSOhnag0


「そ、ソースケ…『ガンダールヴ』だったの！？」 
「いや、知らん。」 
「ますますあたしに相応しいわ！ねぇソースケ」 
「いや、わからん」 
「……上手く言語化出来ない… 
　……何を言いたいかわかってもらえないかもしれない……」 
「本格的にわからん」 

「魔法学院は、君達のの勇気と誇りに期待する！」 
校長殿が言い放つ。と同時にルイズ達3人が杖を掲げ、 
『杖にかけて！』 
と宣誓した。俺も敬礼で答える。 


フーケを捕まえる、か… 

ルイズが決めだことだ。全力を尽くすほかあるまい。 


◇◇◇ 

468 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 22:30:10.91 ID:FoSOhnag0
◇◇◇ 


魔法を温存するため、一向は馬車で目的の地まで向かうことになった。 
馬でなく馬車、というのが貴族然としていると感じる。 

ルイズ、キュルケ、タバサ、俺……そしてミズ・ロングビルの5人。 
調査に行ったロングビルが同行することになったのは 
当然と言えるだろう。 
何せ、魔法には通信手段が無いという話だ。 
情報に長けた調査員の同行は力強い。 

4人は特にいつもと変わりの無い装備で来たが、俺は通常の装備に 
先日購入したアーバレストを携行している。 

装弾……残弾……、矢なのだが。20といったところだ。 
鉄製の短槍にも等しいこの矢は多くの携行を許さなかった。 

だが……これではゴーレムにも刺さるだけで効果はないだろう… 
ルイズの爆発ですら効果は無かったのだ。 
人間なら1発でもあたれば重傷以上。2発刺さったならば完全に致死だ。 
それでも、あの巨大な質量の前では、 
ASに小口径のサブマシンガンを乱射するようにダメージなど与えられまい。 

469 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 22:30:35.19 ID:FoSOhnag0

「暗くなってきたわね…」 
森の木々が深くなってきた。森に入ってからしばらくたつからな。 
恐らくそろそろつく頃なハズなのだが… 

「ねぇ怖いわぁ～　ソースケぇ～」 
キュルケが甘い声を出しながらしなだれかかってくる。 
「やっ、止めろ！今はそんなときじゃないっ……」 
「だってー、すごくこわいんだものー」 
「わざとらしいのよ！やめなさい発情ツェルプストー！！」 
キュルケとルイズがぎゃあぎゃあと言い争いを始めたとき、 
ロングビルが前方を指差した。 


「…あそこです。あの小屋が、情報にあった隠れ家です」 


◇◇◇ 

496 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 22:51:31.84 ID:FoSOhnag0
◇◇◇ 


「ホントに誰も居ないわね…」 
キュルケが呟く。 
森の奥にひっそりとたたずんでいた小屋には、果たして誰もいなかった。 

中には生活の後らしき痕跡は見られるのだが、 
それでも明らかに最近生活していた様子は見えない。 

「これは…情報が間違いだったってことなの…？ 
　どう思う？ソースケ」 
ルイズが尋ねてくる。確かにコレでは情報が間違いであり、 
ここはただの廃屋と判断すべきだが… 

「……『破壊の杖』」 

「「「なっ！？」」」 
タバサが『破壊の杖』を手にしている。 
いや、待て…これはどう見ても… 

499 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 22:52:26.78 ID:FoSOhnag0

「これが、『破壊の杖』…？なんかよくわからない形ねぇ… 
　始めてみるけど、使いにくそうだわ」 
キュルケがマズルを手に取る。 

「何なのこれ…本当に、こんなの見たこと無い…」 
ルイズがスコープを握る。 

「これは……対物（アンチマテリ）…」 

「来た」 
その声を聴いて一斉に外に目を向ける。 
外には見張りに残ったロングビルが居たはずだが… 
その上で来た、ということは誰かがここに近寄っている？ 

よく目を凝らすと、森の木々に隠れて動く影がある。 

「あれは……」 



「ギーシュ！？」 



あぁギーシュだ。 


◇◇◇ 

*容量いっぱい
*→[[第7部]]へ    </description>
    <dc:date>2008-03-09T00:53:02+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www31.atwiki.jp/zeronosousuke/pages/16.html">
    <title>第4部</title>
    <link>http://www31.atwiki.jp/zeronosousuke/pages/16.html</link>
    <description>
      686 名前： 共産党幹部(catv?) 投稿日： 2007/04/05(木) 00:33:42.24 ID:FhggKygW0
◇◇◇ 

ギーシュとの戦闘を回避してから三日後。
ルイズがコルベールという教師に呼ばれて職員室に行っている間にギーシュを倒した。 
複数の鎧が動いたのは驚いたが、動きは一般の兵士程度だったので、 
なんとかくぐり抜け、またギーシュを背後から落とした。 これなら椿や大貫氏の 
ほうがまだずいぶんと強かった。大貫氏は……つよかった。 

「ただいま。ん、orzってなってるけど、ギーシュはどうしたの？」 
「知らん。またふられたのだろう。 
　ところで、何の用事だったんだ？」 
職員室から帰ってきたルイズに聞き返す。 

「最初に召喚されたとき、あんたが逃げ出したりしたから 
　コルベール先生に使い魔として契約したのを見せられなかったのよ。 
　あとであんたもルーン見せにきてもらうからね」 
「了解だ、ご主人」 

「ねぇ、ギーシュ泣いてるんだけど」 
「知らん。平手打ちでもされたのだろう」 

688 名前： 共産党幹部(catv?) 投稿日： 2007/04/05(木) 00:34:29.02 ID:FhggKygW0
午後の授業も滞りなく終わり、コルベールという教師の下、校長室へ 
向かうことになった。 
こうしてまじまじと見ると本当に城だな。石積みの…さらに明かりはろうそくですら 
なく、火もないのに煌々と光を放っている。 
先程のギーシュの戦闘しかし、改めてここは、魔法学院なのだな… 

コンコン 

「コルベールです。校長。ルイズ君とその使い魔をお連れしました」 
禿頭の柔和な顔立ちをしたコルベール教諭がドアをノックする。 
校長室は中央塔の最上階か… 

「おぉおぉ、わかった。入りなさい」 

中から老人の声がする。よくわからないが戦慄が走った。 
首の後ろに冷たい氷が刺さったかのごとく臨戦態勢になり、瞳孔が開く。 
無意識に周囲を警戒して右手は懐のグロックに手を添え… 

「ねぇ、どうしたの？ソースケ？いくわよ」 
「……　あ、あぁ。問題ない」 

ルイズに声をかけられようやく正気に戻る。なんだったんだ今のは… 

校長室の中に入る。 
落ち着いた調度類。本棚にある初めてみる字の書物。 
白髪で長髪、同じく白く長い髭をたくわえた威厳ある老人がそこに座っていた。 

691 名前： 共産党幹部(catv?) 投稿日： 2007/04/05(木) 00:35:37.68 ID:FhggKygW0
「ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールと申します」 
「その使い魔、ソウスケ・サガラです」 
ルイズにならって恭しく頭を下げる。 
すると校長が 

「おぉ、よく来てくれたなミズ・ヴァリエール。そしてその使い魔よ」 

顔が下を向いまま背中に衝撃が走るのを感じた。 
恐らく全身の毛穴が開き、体毛は逆立っているのだろう。 
一瞬にして、目下に落ちて行く脂汗を見ることが出来た。 

692 名前： 共産党幹部(catv?) 投稿日： 2007/04/05(木) 00:36:13.02 ID:FhggKygW0


そうだそうだそうだこの声には聞き覚えがあるあの人といっしょだあの無敵の 
ショットガンも効かず手榴弾も効果がなく何より弾丸を避けきるあの老人大貫 
善治氏の声と同じなんだまずいまずいまずいまずいまずい逃げろ逃げろ逃げろ 
逃げろ逃げろヒザがガクガク言っているこれは 

「あぁ～、そんなに緊張することはないぞ、サガラ君。」 

サガラ君だと相良君だとあの老人も俺のことをそう呼んだ確かにそう言った 
まずいまずいまずいもう幻聴すら聴こえてくるあの飛び退る音風を切るチェ 
ーソーの連動刃とモーター音がやばい椿はどこに一人では無理だ援軍はどこ 
にクルツマオカリーニン少佐千鳥助けてくれ助けてくれ（ｒｙ 

「……あー、ヴァリエール。彼は大丈夫かの？」 

逃げ（ｒｙ 




◇◇◇ 




721 名前： 共産党幹部(catv?) 投稿日： 2007/04/05(木) 01:04:59.71 ID:FhggKygW0
◇◇◇ 


「落ち着いたかの…？」 

「っ…　えぇ、取り乱して申し訳ありません！」 
気をつけの姿勢を取る。見苦しいところ見せてしまった。 

「なるほど、君が人間の使い魔か……」 
「はっ！そうであります！校長殿！」 
なんとなく全身が従ってしまう。いやそもそも主人であるところのルイズの 
校長なのだからこれで間違っているわけではないのだが… 
緊張する。 

「うむうむ、それは本題に入ろうかの―――　」 

722 名前： 共産党幹部(catv?) 投稿日： 2007/04/05(木) 01:05:38.39 ID:FhggKygW0


校長殿の話を要約するに、長いトリステインの歴史の中でも 
人間を使い魔として召喚した者はルイズのみで非常に珍しいこと。 
そしてルイズが真に無能であれば召喚することすら出来ないということ、 
これは校長殿の『珍しい』という言葉を大げさに受け止めたルイズへの配慮の言葉 
なのだが、真実ではあるらしい。 

そしてまた、この左手の甲にある『ルーン』も珍しく、 
写しを取ってコルベール教諭が調査をするらしい。 

先にルイズに帰ってもらい、俺は校長殿と1対1で話をさせていただいた。 

「――――ふむ、それではお主、別の世界から来たと言うのじゃな？」 
「はい、確かです！先程の通り、少なくとも元の世界に月は２つありませんでした！」 
俺は校長殿を信用に足る人物だと考え、相談を持ちかけた。 

「……わかった。ワシのほうでもできるだけ調べてみよう」 
「ご協力感謝いたします！こちらの用件は以上です！」 
「うむ、では下がってよろしい…… 
　あぁ、まちたまえ」 
退室する寸前に呼び止められた。やはり一瞬身体が硬直する。 

724 名前： 共産党幹部(catv?) 投稿日： 2007/04/05(木) 01:06:16.53 ID:FhggKygW0
「なっ、何か御用でしょうか！」 
「ギーシュを倒したそうじゃな」 
「……は、はっ！決闘を申し込まれましたので」 
「ふぉっふぉっふぉ、強いのぉサガラ君は。 
　まぁ決闘なら合意の上じゃし仕方あるまい。 
　手荒なことは避けるようにな。 

　では、さがってよろしい」 
「はっ！ご教授痛み入ります！　失礼します！」 

バタン。 
ドアを閉めて退室する。気付けば方に力が入っていた。 
あの老人、ただものではない。常人には気付けないレベルで、 
大貫氏を抜きにしてもなんらかの威厳と威圧を感じた…… 

「何か言われたの？」 
階段の途中でルイズが待っていた。自分の使い魔が校長と1対1で話をしていたのだから 
気になるのだろう。 

「あぁ、生活には慣れたかと聞かれたり、ギーシュのことを話した」 
「そっ、それで！校長先生はなんて！？」 
「合意の上なら問題ない。あまり手荒な真似はするなと言われた。」 
ルイズが大げさに胸をなでおろす。 

726 名前： 共産党幹部(catv?) 投稿日： 2007/04/05(木) 01:06:36.05 ID:FhggKygW0

「もーっ…いきなり校長先生と2人で話がしたいとか言い出すから何かと思ったじゃない。 
　もう貴族には手を出さないようにね。わかった？」 

「あぁ、了解だ。ご主人」 

「ん？あれ…あんた怪我してるじゃない！」 
「む？いや、これは既に塞がっている。痛みも無い」 
ギーシュの青銅の剣が掠めた傷だ。間違いなく塞がっているし、 
本当にかすり傷だ。だが僅かに周囲の服には血がにじんでいた。 
血になれていないものなら、範囲がある分大げさに感じるのかもしれない。 

「待ちなさいよ…　えっと、そうだ。 
　部屋に傷に効く魔法薬があるから来なさい。 
　治してあげる」 

「いや、…だが」 

「いいから言うこときくの！ 
　大事な使い魔に…　傷がつくの、やだもん。 
　……！あっ、あんたが危ないことばっかりするからいけないのよ！？」 
急に顔を真っ赤にしてムチを取り出して振り回す。 
よくわからんが耳まで赤くなっているのをみると何かがあるのだろう。 
素直に従うことにした。 


その夜からは、文字通りの寝床にルイズが持ってきてくれた毛布が置いてあった。 


◇◇◇ 





728 名前： 共産党幹部(catv?) 投稿日： 2007/04/05(木) 01:09:18.42 ID:FhggKygW0
ちらのほらの書き込みを見てて、 
ゼロの使い魔とか特にフルメタ見てみよう読んでみよう、って言う人がいてくれて凄く嬉しい。 

好きな作品に本の僅かでも貢献できる嬉しさと、 
GJって言ってもらってる的な気持ちよさがあってすげぇいいですｗ 

次の更新は3時以降だからもう寝たほうがいいと思う。 
うはｗｗｗ新番組のアニメ始まりんぐｗｗｗ 

*ここからはルイズデレデレ日記となり、一巻ラストへ続きます。
*→[[第5部]]へ     </description>
    <dc:date>2008-03-09T00:42:40+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="http://www31.atwiki.jp/zeronosousuke/pages/17.html">
    <title>第5部</title>
    <link>http://www31.atwiki.jp/zeronosousuke/pages/17.html</link>
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      840 名前： 共産党幹部(catv?) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 03:25:59.27 ID:FhggKygW0
◇◇◇ 


ルイズの調達した毛布に包まりながら寝ていたのだが。 
瞬間、扉に忍び寄る気配、そして足音を感知し思考を切り替える。 
敵だ……　足音を忍ばせている以上文句は言わせん。 
グロックのセーフティを外し、ナイフを抜き放つ。 

…カチャ 

開いた。敵だ… 
入ってくる瞬間にこちらで踏み込む。３…２… 

「なっ…」 
きゅるきゅると人懐っこく鳴くその爬虫類は… 

そうだ、キュルケの使い魔の……フレイム。 
この数日間でキュルケがクラスメートでありルイズとはいわゆる腐れ縁であることは 
わかっていたので、一応飛び掛るのをやめる。それに怖い。 

「お前は、何をしにきたんだ…？」 
言葉がわかるのかはわからないが、一応使い魔という使役されるもの同士で 
伝わるものがあるのではないかと話しかけてみる。 
だがフレイムはわかっているのかわかっていないのかきゅるきゅると頭をこすりつけ 
てくるだけ…　なんなんだ？ 

841 名前： 共産党幹部(catv?) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 03:26:43.90 ID:FhggKygW0

「……ふ…ふもっふ、ふんもふも、ふんもっふ。…ふもふも？」 

きゅるきゅる！ 
突然服の裾にを噛んで引っ張りだした。おい、どういうことだ、通じたのか？ 
どうやら俺を部屋の外へ向かわせたいようだ。 
一瞬ルイズの寝ているベットを横目に逡巡したが、 
魔法学院なのだ。問題あるまいというここ数日、と陣代高校で培われた日々が 
俺に油断を許した。 

フレイムは廊下に出ると裾から口を放し、きゅるきゅると鳴きながら 
歩き出す。数歩進んでこちらを振り返り、また鳴いて進む。 
恐らく、ついてこいということだと判断し、後を追うと、 
扉の開いた部屋の前に案内される。 

「……ここに入れというのか？」 

フレイムは何も言わずに扉の横でじっとこちらを見つめている。 

「……ふ…ふもっふ、ふも？」 
きゅるる、きゅる。 


842 名前： 共産党幹部(catv?) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 03:27:09.07 ID:FhggKygW0

部屋の中にはロウソクが灯っていた。視界が悪いが、気配はひとつ。 
目の前のベットと思しき場所に人影がある。 

「誰だ」 
「ふふ…ここは誰の部屋だと思って？」 

ここはキュルケの部屋だ。そしてこの声はキュルケで、少し光を増したロウソクの 
炎に照らされた肢体はキュルケそのものだった。 

「何の用だ…？」 
「わかっているんじゃなくって？ 
　そんなところに立ってないで、こちらへいらっしゃいな…」 

すくなくともキュルケがひどく薄着であることは理解できた。 
ルイズが寝る時に着ている透けた服と似ている。 

「いや、ここでかまわん。用がないなら帰るぞ。 
　俺には明日の洗濯物という任務がある」 

「いいじゃないの。そんなの放っておいて。 
　私は、あなたとお話がしたいと思って…　さ、どうぞ」 

「いや、俺は。　む、おいやめろ… 
　……むぅ」 
フレイムに押されるままにキュルケの元へと案内される。尻が熱いやめろ！ 

843 名前： 共産党幹部(catv?) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 03:27:34.75 ID:FhggKygW0

「それで、何が言いたい…？」 

「んんぅ、つれないのね… 
　昼に、あなたギーシュを倒したでしょ？ 
　しびれちゃったわ。平民が貴族を倒したのよ。ものともせず。 
　それってすごいことだわ」 

「大したことではない。俺の仲間なら皆あの程度やってのける」 
ギーシュが弱いのだ。アレは奇策であって戦いの専門家には問題にすらならない。 

「それでも、あなたが凄いことに代わりは無いわ… 
　わかる？『情熱』が『微熱』であるように、 
　あたしの心が恋という炎で燃え上がったの…」 

胸元に滑らかで細い褐色の指が入り込んでくる。まずい。これは…非常にまずい。 

「やっ、やめろ…！用がないなら俺は……」 
そこまで言ったところで、不意に体重をかけられキュルケはしな垂れかかる様に 
ベットに押し倒してきた。 

「いい？聴いてくださる？ 
　あたし、あなたに恋してるの。わかる？　ねぇ…」 

キュルケの人差し指が胸元に円を描く。 
その少し下にはさらになんとも言いがたい丸いなにかの感触がある。 
いいいっ、いかんこれは…っ！ 

844 名前： 共産党幹部(catv?) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 03:28:15.82 ID:FhggKygW0

「おっ、俺はっ…！！」 

「……何、やってるの……？」 

「ルイズ！？」 
「ご主人！？」 

ルイズがその手に持った乗馬用の短鞭の先をもう一方の手でもてあそびながら、 
扉の前に仁王立ちしている。 

「ルイズ！助けてくれ！！」 
「ウルサイ立て！！　こっちにきなさい！！」 
びしぃっと床を打って威嚇の音を立てる。 

「サー！イエッサー！！」 

無意識に身体が反応し、跳ね起きた俺はルイズの横で気をつけの姿勢を取った。 

「帰るわよ…」 
「アイ…マム…！」 
何かまずい。俺はこんなときに、本気で怒った千鳥の顔と、 
酔って擦り寄ってきたときの大佐殿を思い出していた。 


◇◇◇ 

868 名前： 共産党幹部(catv?) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 04:14:31.41 ID:FhggKygW0
◇◇◇ 


「で、あんたはいったい何してたの…？」 

「はっ！順を追って報告します…！ 
　まず夜分に扉の外で物音が…」 
「そういうことじゃないの！！」 
びしっと床を叩く。その音に怯えたのではなく、その気迫に圧され、萎縮した。 

「あんたは！こんな夜に！キュルケのところで！何をしていたのかっ！ 
　　 
　言　っ　て　み　な　さ　い　！！」 
「はっ！じ、自分はっ　彼女の部屋になし崩し的に連れ込まれ、 
　勧誘を受けておりました！！」 

「ほおおぉぉぉぅ……　って、勧…誘？」 
ルイズは調子が外れたように一転気迫を散らし、聞いてきた。 

「肯定です！我が主！ 
　キュルケは、ギーシュを倒した際の自分の手腕に目をつけ、 
　『来い』と言いました！ 
　『炎を灯せ。心を燃やせ』というような 
　鼓舞する内容もあったと記憶しております！」 
間違いはないはずだ。この内容で俺を誘った。 
俺は…たしかに、動揺こそしていたが、決して屈しはしなかった。 
肯定の意志も持たなかった…。 

869 名前： 共産党幹部(catv?) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 04:14:56.71 ID:FhggKygW0

「むぅ…　キュルケらしくない… 
　けど、ソースケは嘘吐かないし…」 

ルイズは迷っているようだ。 
恐らく、俺と彼女のどちらを信じるか…にあたる内容なのだろうが、 

これは僅かであれ試練となるな。 

今後の…そう、帰還するための協力を仰ぐ時にお互いの信頼は欠かせない。 
この数日で確信した。使い魔として信用を築き、この少女の手助けを借りるのが 
恐らく一番の近道であると。 

「……わかった、わ。 
　信じてあげるわよ。 

　あんたは嘘を言わない。だから。」 

「ありがとう。感謝する」 

「別に、ああ、あんたのためじゃないわ。 
　ただ客観的に、そう客観的に考えて信用できるほうを選んだだけだもの！」 

「あぁ、それでも…　感謝する」 


870 名前： 共産党幹部(catv?) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 04:15:22.39 ID:FhggKygW0

「で、どうだったの？」 
「何がだ？」 
「きゅっ、キュルケの身体…見たんでしょ？」 
「……？　うっすらとだが視認できた」 
いったい何を聞きたいのだ？よくわからん。 
うっすらと頬を朱に染めてつめよってくるルイズ。 

「だ、だか　ら……　私と比べ……いやいやなんでもないわ！ 
　キュルケの身体、すごかったんでしょ？」 

「いや、さして驚異には感じなかったが？」 

「えっ、あっ…なんで？」 

「意味がわかりかねる。俺は見たままを言ったに過ぎないのだが… 
　何か不満があるのか？」 
ルイズは俺の顔…というより瞳をじっと、その鳶色に輝く大きな瞳で見つめてくる。 
こういうときは表情を変えてはいけない。強張る身体をやにわに押さえ、 
ひどく長い4秒間を耐え切ったのり、ふぅと溜息を漏らしたルイズは一言。 


871 名前： 共産党幹部(catv?) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 04:16:08.89 ID:FhggKygW0

「寝ましょう。なんか無駄に疲れたわ……」 

「あ、あぁ…　わかった」 

とりあえず一応の許しは貰ったようなので、もそもそと寝床に戻る。 
ルイズも自分のベットに戻ったようだ。 

明日も早い。今日は寝よう。 
慣れ始めたころからやっている早朝の見回りもあるしな。 


やけにつかれた。俺も疲れた。なぜだ。 


◇◇◇ 

898 名前： 共産党幹部(catv?) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 05:09:14.19 ID:FhggKygW0
◇◇◇ 


「ねぇ、あんた　武器欲しくない？」 

「む？」 

はじめに比べれば随分と豪華になった朝食を終えると同時に、ルイズの 
脈絡の無い提案があった。 

「だから、武器。ソースケ、武器とか持ってないでしょ？」 
「いや、あるにはあるが…満足のいくものではないな」 
現状持っているものは、サバイバルキット一式に最大装弾のグロック19、 
ミリタリーナイフのみだ。今後メイジと戦う機会があるとするならば、 
ショットガンやライフルの装備は欲しい。 
プラスチック爆弾やアップルなどの爆発物も常備しておきたい。 

だが… 

「だが、ここでは…　この世界では俺の欲しいものは手に入らないだろう」 

「ん、よくわからないけど…　そうなの？」 
「そうだな。行く必要は… 
　む、いや待て、行こう」 

「え、何？行くの？」 

899 名前： 共産党幹部(catv?) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 05:09:37.79 ID:FhggKygW0

「あぁ、行く。出発はいつだ？」 
今日は祝福の日とやらで休日になっているらしい。つまりは日曜だ。 
休日を使って遠くの街へ出かける。情報集めにはいいかもしれない。 
街の地図でも買えればそこそこにプラスにはなるだろう。 

「え、あぁうん。じゃあもう少ししたら出ましょう。 
　私は部屋でちょっと準備してくるわね。広場の城門前で待ってて」 

「了解した。馬をまわしておく」 

「気が利くわね。お願い」 
ルイズは部屋に向かった。さて、馬を調達しなければ。 
確か納屋は南のあたりに… 

「サガラさん」 
「む、シエスタか。」 
黒にフリルのついた白いエプロンドレスを重ねた給仕服姿のシエスタ。 
いつもどおりの姿だ。ハウスメイドとなると休日こそが 
むしろ仕事の多い日なのだろう。 

900 名前： 共産党幹部(catv?) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 05:10:02.29 ID:FhggKygW0

「今日も仕事か、大変だな」 
「えぇ、でもサガラさんだって毎日お洗濯やお掃除をして 
　いらっしゃるじゃないですか」 
「いや、俺は…」 
シエスタは本当に楽しそうに笑う娘だなと思った。 
ここ数日、特に最初のうちはシエスタのところへ通い、食事を貰っていた。 
その頃から思っていたのだが、素朴だが温かみのある笑顔をもっている。 
ルイズやキュルケにはない落ち着きのようなものも持ってて、 
安心のような安らぎを感じる。 

「ところで、今日はお出かけですか？」 
「あぁ、ご主人と街へ…買い物にな」 
「そう、ですか…　では、馬が必要ですね。ご案内いたします」 

「いや、場所は知っている。そちらの仕事を続けてくれて構わない」 
「いいんです。今はちょうど手が空いてるんですから！」 

「あ、あぁ…　じゃあ、頼もう。」 
「はいっ。こっちですよー」 

楽しそうだな。ふむ…そういえば、林水会長閣下の側近… 
美樹原書記も少し似た雰囲気を持っていた気がする。 


◇◇◇ 

917 名前： 共産党幹部(catv?) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 05:44:22.13 ID:FhggKygW0
◇◇◇ 


「なんとか、街へ誘えたわね…」 

ソースケに、準備をしてくると言って部屋に戻ってから、一人で呟いてみる。 
呼び出す理由はなんでもよかったのだ。 
ここ最近、なんでかわからないけどソースケがなんか気になる。 
始めはただの使い魔だったのに、だったのに。 

使い魔としての仕事は割とちゃんとやってくれるし… 
物腰もなんか丁寧で、ホントに家の執事みたいにも接してくれるくせに、 
相談とかにはわからないなりに真面目に考えてくれた。 
頼んだことは出来なくても努力してくれる… 
嘘も吐かないし… 

それにギーシュを倒した。 
後から聞いた話で、見ては無かったんだけど… 
本気になったギーシュも全然相手にならない強さだったらしい。 

校長先生のところに言ったときの傷が、あれだけの傷でギーシュを倒した… 
ギーシュが弱いわけじゃない。 
ギーシュはドットのメイジだしヘタレだけど、それでも決して 
能力が低いわけじゃない… 

918 名前： 共産党幹部(catv?) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 05:44:48.19 ID:FhggKygW0

ソースケは強い。 

こころ強い、私の味方で… 

私の、私の大切な使い魔だ。 


「あ、この服でいいかな…？ 
　でも、こっちのも…　ソースケ、どんなのが… 

　っ！違う違う！街に出るんだから質素な格好じゃダメなだけで… 
　ソースケとか、そんなの…　関係ないんだから」 

私はいったい何をやってるんだろう。 
こんな… 

でも、悪い気分じゃなかった。 


服を選び終えて、マントを羽織る。 
このマントはメイジの誇りでもある。これは置いていくわけにはいかない。 
特に平民だらけの街にいくんだもの。誇りは置いていけないわ。 

919 名前： 共産党幹部(catv?) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 05:45:13.02 ID:FhggKygW0

さて、ソースケは馬を用意して広場で待っているだろう。 
最近キュルケのソースケを見る眼が何か危ないから、見つかる前に早く行かなくちゃ。 

あ、ソースケ…って　あれ？ 
あれは、確か召使の…なんて言ったっけ… 
でもなんか前にも一緒にいるのみたことあるかも 

え、と…聞いてみよう… 

「一番速い馬を選んでくれたそうだな」 
「えぇ、馬小屋のおじさんとは仲良しなので」 

「ほう、なるほど…　俺はどうにも、乗馬の経験が…あるにはあるのだが、 
　馬を選べるほどではなくてな」 
「うふふ…実は私も、あまり詳しくないんですけどね。おじさんが選んでくれただけなんです」 

なんか、仲よさそうに話してる… 

うぅ、なんなのよ…　私のために馬を用意してくれたのはわかってるんだけど…！ 

ねぇソースケ！その女誰なのよ！！ 

◇◇◇ 

928 名前： 共産党幹部(catv?) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 06:04:23.14 ID:FhggKygW0
◇◇◇ 


「それにしても…　ルイズはまだか…　かれこれ30分以上もたっているのだが…」 
「そうですね…　もしミズ・ヴァリエールがこないようなら、 
　今日は私とすごしませんか？」 


「いや、それはできない。ルイズを待つと約束した。 
　 
　それに俺は…ご主人の使い魔だ」 

「あはは、冗談ですよ。ヴァリエール様にわるいですものね。 
　さてと、私さすがにそろそろお仕事があると思いますので… 
　失礼しますね」 
「ああ、がんばれ」 
「はいっ」 

それにしても遅いな。 
もう少し待ったら、部屋の方へ行ってみ… 

「ごめん！遅くなったわねっ！ 
　いいっ、いくわよ使い魔！！」 
急いで走ってきたのだろう。頬が、それこそ耳まで真っ赤に上気している。 
「少し休むか？息が荒いようだが…　乗馬は体力を使うからな」 

929 名前： 共産党幹部(catv?) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 06:04:48.55 ID:FhggKygW0

「いいっ！いいから！いくわよ！ 
　遅れたら置いてくからっ！ 
　 
　って、あ…　馬は、1頭でいいから、こっちは戻してきなさい。」 

「1頭…？2人で乗るのか？それではいくらが遅くなるが…」 

「あぁもううるさいうるさいうるさいっ！！ 
　あっ、あんたは私の使い魔なんだから…！ 
　手綱握りなさいーっ！！」 

「あ、あぁ… 
　では馬を返してこよう…」 
馬の使用に料金はかからないのだから、2頭でも構わないのだがな… 
それとも、ルイズは乗馬が苦手なのか？ 
だが乗馬の授業は魔法と違って得意、のような話を聞いた気がするのだが… 

930 名前： 共産党幹部(catv?) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 06:05:22.10 ID:FhggKygW0

「…むぅ。 
　気まぐれと判断すべきか」 


耳まで真っ赤になっているルイズを休ませる意味も込め、 
すこしゆっくりとした足取りで城門へ向かったのだが… 

なぜかこのバカソースケと怒られた。不可解だ。 


◇◇◇ 

*ここでスレが1000落ち、次スレへ移行
*→[[第6部]]へ    </description>
    <dc:date>2008-03-06T00:41:41+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www31.atwiki.jp/zeronosousuke/pages/20.html">
    <title>第7部</title>
    <link>http://www31.atwiki.jp/zeronosousuke/pages/20.html</link>
    <description>
      521 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 23:16:56.42 ID:FoSOhnag0
◇◇◇ 


「なんであんたがここに居るのよ！」 
キュルケが詰め寄る。 
「いやぁ～、麗しきレディたちが徒党を組んで馬車に乗ったものだから… 
　彼女達はどこに向かうのかと聴いたら、フーケ討伐と言うじゃないか。 

　だからボクは、君達のことが心配になって駆けつけたんだよ。 
　あぁ、この『青銅』のギーシュが来たからには、 
　何も心配することはないよ、レディ達！」 
大仰な動作で薔薇の造花を振り回すギーシュ。 
貴様はアホか。お前など何の役にもたたん。いやむしろ足手まといだ。 

「ギーシュ、あなたねぇ… 
　まぁいいわ。1人でも戦力が増えれば頼もしいし。 

　って言っても、肝心のフーケはどこなの？ 
　まさか『破壊の杖』置いて逃げたわけじゃないわよね？」 
ルイズがいぶかしげに周囲を見回す。 
『破壊の杖』……、なるほどこれに魔法使いは価値を見出せないだろう。 
使えないと諦めて置き去りに逃げた可能性もある。 
だが警戒はするだけ無駄ではない。 
この瞬間にも、フーケは木々の合間からこちらを伺っていると考えるべきだろう。 

そう、たとえばあのゴーレムを出して… 

…出して。 

522 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 23:17:19.06 ID:FoSOhnag0

目の前には、あの時見たゴーレムが現れていた。 

「散れっ！！」 
俺の言葉に反応し、そしてゴーレムを目にし、5人で一斉に散開する。 
数秒前まで俺達のいた場所を、巨大な拳が押しつぶす。 
地面のへこみ具合からして、確実に即死。人間の形も残らないであろう 
その一撃は、容赦なくして再び振り上げられた。 
全員森に逃げ込み、なんとか姿を隠そうとはしたのだが、 
それでもゴーレムが歩き回るだけで、致死の巨大な足が迫ってくるのだ。 

みるみるうちに一帯は平地と化し、全員が逃げるにはあまりにも 
不利なフィールドが出来上がった。 
俺の近くに居るのはギーシュのみ。 
ルイズを見ると『破壊の杖』を抱えながら走り、 
タバサとキュルケは蒼い竜に乗って上空に待避している。 

「おぉーい、タバサァー！！ 
　僕達はここだー！たすけてくれー！！」 
バカがっ。そう思った瞬間にはもう遅かった。巨大なゴーレムの腕が、 
風でも起こすかのように左手を横に凪いでくる。 
それはさながら高速で迫る壁だった。 
間一髪のところでギーシュごと飛び退り、まともに受身も取れないまま 
地に落ちる。ギーシュは頭を打っていた。いい気味だ。 

523 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 23:17:45.44 ID:FoSOhnag0

「ちょっ！やめなさい！！ 
　『破壊の杖』はこっちよ！！」 
ルイズがゴーレムとの対角線で叫ぶ。 
本当はこれもまた危険な行為なのだが、そちらに注意が向いたことによって 
なんとかギーシュを引きずり、待避することが出来た。 

さらにはゴーレムが地響きを立ててルイズを踏み潰す前に、 
タバサの竜がルイズを乗せ、上手く空中に待避した。 

懐からグロック19を取り出し、前回フーケが乗っていた右肩を見る。いない。 

いやそれどころかゴーレムのどこを見ても、人間らしきものは見えない。 

とすると中？間接部は無理だとしても、胴体ならあるいは……！ 



アーバレストから放たれた鋼鉄の矢が、ゴーレムの腹部に深々と突き刺さった。 

立て続けに4発。と言っても武器の構造上、1分ほどかかっての4発。
出来れば後ろからも射ち込みたいところだが… 

届いたか！？ 


ゴーレムの動きが、止まった。 


◇◇◇ 

533 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 23:36:49.46 ID:FoSOhnag0
◇◇◇ 


ゴーレムは僅か、確認するように身体を動かした後、 
再び動き出し俺を追ってきた。 

ギーシュは幸い気絶していたのでわめく事も無く、木の陰に隠してきた。 

ゴーレムの動きはASに比べればまるで遅いものだったので、 
走るだけでもかく乱できる。 
背後に回りこんで2発の鉄の矢を射ち込む。 
厚み、形状から考えてこれで止まらなければ中に人間はいないだろう。 


…ダメだ、まだ動いている。 
前回ルイズの爆発で壊れた部分は、瞬時に再生されていた。 
つまり…フーケを殺すか、こいつを粉々にする他にないということか… 

それにしても、おかしい。 
明らかに身体能力が上がっている。 
あれだけの重さだったアーバレストがこんなにも軽く、身体になじんでいる。 
どういうことだ？俺はここまで速くは走れない。 

そこまで考えたところで、ゴーレムの腕が同時に振り下ろされた。 
判断を誤らず直撃は免れたものの、地面をえぐったときの土砂の破片が 
身体を強く打ちつけた。 
大したダメージではないが、まずい。一瞬足が止まった。 
その瞬間、視界の両端がぐわっと暗闇に包まれる。 

両手を開いて押しつぶすような攻撃を受けている！

534 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 23:37:12.30 ID:FoSOhnag0
完全に手詰まりだった。なんとかバックステップで回避を試みるが、 
これは完全に間に合わない！！ 
やられる！ 

ドォン！！ 

ゴーレムの頭にあたる部分が爆発した。 
知っている、あれは… 
ルイズの魔法だ。プラスチック爆弾と同じ色と理不尽な爆発力を誇る、 
導火線いらずの極点爆破…！ 

ゴーレムの動きが一瞬止まり、その隙に脱出に成功する。だが右足を負傷した。 
動けない傷ではないが、打撲はとっさの動きを鈍らせる。 
もはや謎の体力の上昇を加味しても、近距離での戦闘は無理だった。 
いや、だがゴーレム相手に近距離で戦闘をする必要は無い。 

それよりルイズだ！ 
今ゴーレムの注意はルイズに向いている。 
ルイズはというと、上空から竜にのって攻撃したのかと思いきや、 
地に足をつけて、自分の身長とほぼ同じ長さをもった『破壊の杖』を、 
丸太を両手で持つかのようなポーズで構えている。 

「このっ！このっ！！ 
　何よこれ、ホントに魔法の杖なの！？」 

ルイズは必死で魔法を使おうとしているが、何も反応は無い。 
その間にもゴーレムは距離を詰める。 

535 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 23:37:48.77 ID:FoSOhnag0

「ルイズーーーッ！！逃げろーーーッ！！」 
ルイズに向かって叫ぶ。ダメだ。ルイズは聴こうとしない。 



「魔法を使えるものを貴族と呼ぶんじゃない………」 


ルイズは、13kgもある『破壊の杖』必死で振り回す。 


むしろ振り回されているようにしか見えないのだが、食いしばった歯が覗く。 




「敵に、後ろを見せない者を、貴族と呼ぶのよ！！」 




◇◇◇ 

570 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 23:56:04.11 ID:FoSOhnag0
◇◇◇ 


ドスドスドスドスドスドスッ！！ 

ゴーレムの背中に4、5…6本の剣が刺さっている。
あれは…青銅？
射線の元にはギーシュ。 

「は…　ヴァリエール、よく言った！ 
　ボクは貴族だ！！」 
ギーシュの足は震えている。 
ゴーレムはルイズが何もしてこないと認識したのか、驚異対照として 
ギーシュに向き直り、歩き出す。 

その瞬間、今度はゴーレムが大きく転び、その四肢が氷づけになる。 

氷！？ いったい誰が…！ 
と、上空には竜の背中で杖を構えるタバサ。 
隣にはキュルケも居るのだが、口惜しそうに爪を噛んでいた。 

なるほど、たしかに土相手では超常の炎ですらあまり効果は無さそうに思える。 

この隙にルイズにかけよる。見ればゴーレムの四肢を覆った氷は、 
ピキピキという細く硬い音を幾重にも鳴り響かせながら、砕けようとしている。 
時間の問題だろう… 

571 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 23:56:28.99 ID:FoSOhnag0

「ルイズ！なぜ降りてきた！死ぬ気か！」 

ルイズは、その場にへなへなとへたりこんでいる。 
無理も無い。あのゴーレムに詰め寄られ、 
そして13kgにして145cmの『破壊の杖』を振り回したのだ。 

「だって…悔しくて…… 
　いつもみんなが、私をゼロって言うから！ 

　『破壊の杖』でフーケを倒せば…… 
　きっと認めてもらえるって…！」 
ルイズはその大きな瞳に涙を溜め、腕で拭った。 

「ルイズ……」 

ピキキッ 

氷が限界を迎える音がする。 
ルイズから『破壊の杖』を受け取り、装弾数を確認する。 
全弾補充。チェンバーまでで11発… 

いやまて、これは…… 

『破壊の杖』には重要なパーツが欠けていた。 
これでは照準も定まらない上に、作動と同時に肩が粉砕してしまう。 

572 名前： ひよこ(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/05(木) 23:57:02.93 ID:FoSOhnag0

手ごろな石か木は無いかと探し始めたとき、ついに氷が砕けた。 
ゴーレムが腕を突き、のっそりとその巨体を起き上がらせようとする。 

「ルイズー！ソースケ！」 
ギーシュが走り寄ってくる。森を迂回してここに向かってきたのか。 

ゴーレムに近すぎてタバサの竜は近づくことが出来ないらしく、 
上空で旋回を続けている。 

肩を粉砕させて一発だけ撃とうと意味はないのだ。 
11発すべてを的確に構造的弱点に叩き込まなければ……！ 

手ごろな石か、木は……　いや、待て。 



「おい、『青銅』のギーシュ」 
「なんだい？使い魔くん」 



◇◇◇ 

*ここで日付が変わりID変更

622 名前： 電話番(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/06(金) 00:21:35.54 ID:cvUqkgd60
◇◇◇ 


ドンッ！ 

ゴーレムの右足が爆発する。 
だがそれは瞬時に地面の土を回収し、修復される。 
願わくば転倒までして欲しかったが文字通りの足止め程度だ。 
続いて2度目の爆発。 
こんどはゴーレムとは少し離れた場所の地面がはねる。 

―――わかったわ。私は足止めをすればいいのね。 
　　　ありったけの魔法でなんとかしてみる。 

ルイズの爆発は威力も命中率も低いが、爆発は爆発だ。 
その衝撃自体は決して軽視できるものではない。 

タバサと連携が取れないのが痛い。 
だがタバサは上空から風だか氷だかの魔法を放って、 
足止めに参加してくれている。キュルケも同様だ。 

だが壊れた部位は次々に土で補われていく。 
あれでは長くは足止めもできないだろう。 

624 名前： 電話番(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/06(金) 00:22:13.48 ID:cvUqkgd60

それでも3色の波状攻撃は、たしかにゴーレムの動きを鈍らせていた。 


俺は今、ゴーレムから50mほど離れた場所で伏せた姿勢で待機している。 

「ギーシュ…」 
「まだだ、もう少し！最後のこれは少し複雑でね…」 

遅い、この瞬間にも一番近くのルイズは危機に晒されているというのに… 

セフティを解除し、 
最初に頼んだ30cm程のＡ字型の青銅のパーツに先端を差し込む。 

伏せたまま脇に挟み込むように抱え込んで構え、スコープを覗く… 

「できた！できたよ！ 
　これでいいのかいサガラ軍曹！」 

手渡された、青銅製の四角いパーツをチェックする。 
青銅で出来ている分強度に不安が残るが…　構造は問題あるまい。 

626 名前： 電話番(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/06(金) 00:22:47.54 ID:cvUqkgd60

「問題ない。よくやった、ギーシュ三等兵」 

受け取ったパーツをキャップをはめるように先端に装着する。 
本体を固定し、力を逃がす方向を確認し、スコープを除く。 


「うまく、いくのかい？その『破壊の杖』で… 
　さっきルイズが振っていたけど使えなかったじゃないか。 

　ましてや、君は平民なのに…」 


「平民？違うな…… 



　俺は専門家（スペシャリスト）だ　」 



◇◇◇ 

651 名前： 電話番(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/06(金) 00:31:23.81 ID:cvUqkgd60

◇◇◇ 


「え、あれ…あれ？ 
　魔力が、切れた……？」 

私が杖を振っても何の手ごたえも感じなくなったのは、5秒ほど前のことだった。 
キュルケはまだ炎を放ってるし、タバサは2種類の魔法で足止めをしている。 

でも、私の爆発が減った分だけ、ほんの少し、ほんの少しだけど 
ゴーレムに余裕が出来た。 

両手を組んで振り上げられるゴーレムの腕、さながら大槌のように。 

キュルケの炎とタバサの氷が命中するが効果は無い。 
炎にあぶられて黒くなった腕が、氷で凍らされただけだ。 

肩をまわして振り下ろされる。 

654 名前： 電話番(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/06(金) 00:31:47.48 ID:cvUqkgd60

小さな私には空を覆うような巨大な黒い影。 
目をつぶるのはやめよう。 


私は貴族だから。 

魔法が下手だって、ゼロのルイズだって… 

私は、私は――――― 



「――――　私は 
　　　　　 
　　　ルイズ・フランソワーズ･ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールだっ！！」 


その瞬間。 
私の爆発を何十倍にしたみたいな音が響いて。 



ゴーレムは 


砕け散った。 


◇◇◇ 

671 名前： 電話番(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/06(金) 00:40:34.33 ID:cvUqkgd60
◇◇◇ 


「げほっげほっ！ 

　お、おい！やったのかい！？ 

　る、ルイズは…　ゴーレムは！？」 

耳をふさげといわれた瞬間に、ひどい轟音が響いた。 

ボクの周りには霧どころかシーツでも被せたかのような 

ひどい煙に包まれている。 

周りの様子は全く見えない。 

ボクが最後に見たのは、サガラが『破壊の杖』を抱えて伏せている姿と、 

ルイズがいるゴーレムの向こう側に、巨大な腕が振り下ろされたことぐらいだ。 

「げほっ！…けほっ！　いったい、何なんだこの煙は…」 

まさか、フーケの魔法！？ 

辺りを警戒したが、人影は見えず、サガラも伏せていた位置に見当たらない。 

672 名前： 電話番(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/06(金) 00:40:59.77 ID:cvUqkgd60

ようやく煙が晴れてきた。 

涙目になりながらも、僕はゴーレムのいた場所を見つめ、 

そこに跡形も無いゴーレムだった土くれを見つけ、 

それでもまだ、移動しただけではないかと思いまわりも見渡す。 

だが、あのゴーレムの巨体は、最初の土くれ以外には見当たらなかった。 

サガラはもうルイズのほうへ向かって歩いている。 

『破壊の杖』を両手で下げながら。 

「は……はは！ 
　　 
　やった！　やったぞ！！　サガラッ！！」 

ボクは大手を振って、あの忌々しく目つきの悪い平民のに向かって叫んだ。 

◇◇◇ 

683 名前： 電話番(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/06(金) 00:55:29.42 ID:cvUqkgd60

◇◇◇ 


「ルイズ！ソースケ！」 
着地した竜の背中から降りてきたキュルケが 
叫びながら走り寄ってくる。いつもの余裕は無い。 

「ねぇ、ルイズ！ルイズ！！ 
　大丈夫なの！？」 

「………」 
ルイズは黙ったまま、立ち尽くしている。 
目は何も無い空虚を見つめたまま。 

「ルイズ！？ルイズッ！？」 
叫びが絶叫に変わる寸前だった。 


「……っぷ。あははははっ！ 
　キュルケのくせにそんなに取り乱しちゃって！ 
　みっともないわねっ！」 
ルイズはたまらず吹き出し、片手で腹を抱えながらキュルケを指差す。 

684 名前： 電話番(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/06(金) 00:55:51.67 ID:cvUqkgd60

要はそういうことだ。 
ルイズは無事で、笑い飛ばすような元気に溢れている。 

「私がどうにかなるわけないじゃない！ 
　私は貴族で、主人なのよ！ 

　最高の使い魔のね。」 

ルイズがウインクしてみせる。かわいいものだ。 

キュルケが半ば怒りながらも無事を喜んでいつものとおり言い合いをはじめ、 
タバサも竜から降りて合流する。 

そしてギーシュが加わると、 

「それにしても…その『破壊の杖』の威力はすさまじいものだね。 
　ボクは始めて見たよ、あれだけのゴーレムを一瞬で破壊するような魔法は」 

「ホント… 
　私が使ったときは、何も反応しなかったのに…。 
　ねぇ、ソースケ、ちょっと見せて？」 

「いや、まだ熱を持っている。 
　下手に触ると火傷を負うことになるな。 
　あとで見ればいい」 

686 名前： 電話番(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/06(金) 00:56:25.91 ID:cvUqkgd60

「そ。 
　じゃあ仕方ないわね。」 


「そうね、火傷は嫌だもの」 


ロングビルの声だ、大方どこかに待避していたのだろう。 
そう思って声の方向を振り向き、俺達は固まる。 


「ご苦労様、使い方がわからなくて困ってたのよ。 
　さ、ヴァリエールに『破壊の杖』を持たせて、こっちによこしなさい」 

そこに立っていたのは、 
黒い黒いローブを身にまとって、杖を構えた 
ミズ・ロングビル――――『土くれ』のフーケだった。 


◇◇◇ 

717 名前： 電話番(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/06(金) 01:12:15.73 ID:cvUqkgd60
◇◇◇ 


油断していた。 

対ＡＳの戦闘なら、ＡＳを機能停止か破壊すればほぼ戦闘は終了と言っていい。 

だが相手は超常の人形、ゴーレム。 
ゴーレムがいかなる強敵であろうと、メイジを倒せばそれで終了。 
逆に言えば、 

ゴーレムをいくら倒そうとも、メイジが残っていれば終了ではないのだ。 

「さぁ。さっきの戦いで、ヴァリエールはもう魔法が使えないのはわかってるわ。 
　その娘に『破壊の杖』を持たせて、こちらによこしなさい」 

「ソースケ！」 
ルイズが、どうしよう、とすがる目つきでこちらを見てくる。 
だが問題ない。むしろあのフーケが構えた杖こそが未知数で問題なのだ。 

「ここを掴め。取っ手があるだろう。 
　ここを両手で持って運ぶんだ。この近くには触れないようにな。」 

「……いいの？」 

「大丈夫だ、俺を信じろ」 

722 名前： 電話番(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/06(金) 01:13:11.23 ID:cvUqkgd60

「さぁ早くしなさい！！」 
ヒュンと杖が風を切る。一瞬身構えたが、キュルケやタバサが反応していない 
ところをみると、ただの威嚇だったようだ。 

ルイズがよたよたとフーケに向かって歩き出す。 
ゴーレムとの戦いのときはあれだけ振り回していたというのに… 
本当に、終わったと思って力が抜けていたのだろう。 

そしてルイズがフーケに『破壊の杖』を手渡す。 

ルイズは慌ててこちらにかけ戻ってくる。 
フーケはルイズになど目もくれず、脇に挟むように構え、 
ぎこちない手つきでトリガーに指をかける。 

「全然使い方がわからなくて困ってたのよね。うんともすんとも言わないし。 

　でもこの威力、『破壊の杖』の名に相応しいわ。 
　今まで私のゴーレムを一瞬で粉々にまでした魔法なんて無かったもの。」 

「……、つまり、誰かが使い方を知ってるのではと考えて、 
　『破壊の杖』を渡しておいて追い詰めた、ってことですね」 
キュルケが睨みつけるようにフーケを見る。 

「そうよ、あなたたちでダメならまた次。また次と続けるつもりだったけど、 

　手間が省けてよかったわ」 
『破壊の杖』の先端をこちらに向ける。 
ギーシュがとっさに杖を振ろうとすると 
723 名前： 電話番(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/06(金) 01:13:34.32 ID:cvUqkgd60

「動かないで！」 

俺がそうしたようにフーケはスコープを覗いた。 
先程の俺を見ていたギーシュはそれだけで反応し、杖である薔薇をしまう。 


「さて、貴方達で試させてもらうわ… 

　『破壊の杖』の威力っ！！！」 




パンッ 



◇◇◇ 

740 名前： 電話番(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/06(金) 01:32:23.42 ID:cvUqkgd60
◇◇◇ 


フーケが崩れ落ちる。 
ガチャ、という音と共に『破壊の杖』と共に。 

きつく目を閉じた4人。あのタバサまでもだ。少し珍しく感じた。 

フルオートでの射撃でゴーレムを破壊し、装弾数は0になっていた。 
ましてやフーケはそれを知らずに、 
あろうことか唯一の武器である杖をしまって、両手で抱え、スコープを覗き込んだ。 

無防備に晒された左肩に9mmパラベラムの弾丸が撃ちこまれるまでに、 
1秒も時間はいらなかった。 

崩れ落ちたフーケに駆け寄り銃を構える。 
動きが止まった。 

恐らく、ひどく運が悪くショックで即死したか… 
後者だと思うが衝撃で気絶したのだろう。 

741 名前： 電話番(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/06(金) 01:32:47.88 ID:cvUqkgd60


「え、死んで…ない？」 
ルイズが自分の身体を両手で確かめる。 

「無事だったの？私達」 
キュルケが目を開けて、倒れたフーケを見る。 

「はは……サガラに美味しいところを持っていかれてしまったな」 
ギーシュは前髪をいじるふりをして額の汗を拭っている。膝が笑っているぞ。 

「……」 
タバサはそのままの姿勢で目を開けた。 

「ねぇ、どういうことなの？ 
　どうして『破壊の杖』は……」 
ルイズが問いかけてくる。 

743 名前： 電話番(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/06(金) 01:33:50.75 ID:cvUqkgd60
「これは、『破壊の杖』ではない。 

　俺の世界の武器、バレットM82……通称・対物狙撃銃（アンチマテリアルライフル）だ。 

　装弾数は最大11発。ゴーレムを撃つ時に使い切った。 

　弾切れだ」 

「うっそ、それ銃なの！？ 
　でも、銃があんな威力って……」 
キュルケが驚愕している。 

なるほど確かに、この世界の銃は未だに木製の部品を多く使い、 
さらにはブローバックやフルオート掃射などの機能もない原始的なものだ。 
さらに言うならば、このバレットライフルは陸戦規定し使用を制限されるほどに 
強力すぎるライフル……コンクリートや厚さ30cmの鉄装甲を貫通する 
12.7mmというあまりにも強大なNATO弾を試用したライフルだ。 

普通のライフルのように立ったまま抱えて打とうものなら、 
容赦なく反動で肉体を損傷する。 

採用直後のアメリカ軍では、反動だけでヘルメットを被った兵士の頭蓋骨ごと 
真っ二つにしたいう記録もある。 

744 名前： 電話番(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/06(金) 01:34:11.37 ID:cvUqkgd60

しかしなぜ、この銃がこの世界に… 

俺と同じように、誰かがここにいるのか？ 

いや、だがこの銃は20年以上前の最初期のもの。 
今は改良されたタイプが存在し、そちらが流通しているはずだが… 

「何はともあれ、盗賊・『土くれ』のフーケを捕まえたわ！！ 
　ゼロのルイズだって、やるときはやるんだから！！」 

ルイズが両手を上げて空に叫ぶ。 

俺は、持っていたワイヤーで 
なんとか生きていたフーケを拘束し終わり、 
こう言った。 


「あぁ、我が主。 


　　――――　俺は『ゼロの傭兵』だ！」 



◇◇◇ 

768 名前： 電話番(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/06(金) 02:08:19.00 ID:cvUqkgd60
◇◇◇ 

フーケは王都に送られ、牢に入れられたと聴いた。 
後日俺達5人は校長室に呼び出され、多くの教諭や校長殿、そして騎士だという 
偉そうな男に勲章を授与された。 
俺は、使い魔であるため、という理由で授与はされなかったが、問題ない。 
ルイズが言うには、その分私が立派になってあげる、とのことだ。 
そして校長殿に話を持ちかけてみた。あのライフルはどこで入手したのか、と。 
20年ほど前に、校長殿が森でドラゴンに襲われたとき、どこからともなく 
銃撃がありドラゴンは倒された。 
その主が、不思議な服を着て今の何だと叫んでいた。そのときに持っていた銃が 
これだというのだ。男は、装弾を終え、周囲を警戒しようとした所 
で息絶えたという。 
それを恩人の形見として、そしてその威力に敬意を込めて「破壊の杖」と呼んで 
いたらしい。 
校長殿は、なるほど同郷の者だったのかと頷き、そういった「別の世界」の事例 
を本格的に調査すると言ってくれた。 
あと、ゴーレムとの戦闘中に感じた肉体の活性は使い魔としての能力らしい。 
あの後から、銃を握るだけで、ナイフの柄に手をかけるだけで、同じように身体能力の著しい向上が見られた。 

キュルケは相変わらず色気を振りまき、今日もルイズと言い合っている。 
ああいうのをケンカするほど仲がいい、と言うらしい。 

タバサはいつもどおり本を読んでいる。 
もはや図書室やタバサの部屋の備品といってもいいようなたたずまいだ。 

ギーシュは勲章の輝きを見せびらかして1年生を引っ掛けていると聴く。 
なんとなくクルツのような男だと思ったが、そのとおりだった。 
769 名前： 電話番(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/06(金) 02:08:41.43 ID:cvUqkgd60

俺はと言えば暮らしは変わらん。 
ルイズの身の回りの世話をし、図書室で慣れない文献に目を通し、 
シエスタの手伝いをして、学院の警戒に当たる。 

ルイズは自分で着替えるようになった。 
着替えるときは後ろを向くようにと俺に言うようにもなった。 
ベットの下は未だに許してはもらえていないが。 


今日は、舞踏会の日。 
普段は冗談のように長いテーブルがあるこの「アルヴィーズの食堂」。 
その上の階はダンスホールになっていて、貴族らしいドレスやタキシードに 
身を包んだ生徒達が、思い思いの相手とダンスをしている。 

キュルケが俺の名前を呼んだ気がしたが、 
あれだけの男に囲まれているのだが。気のせいだろう。 
―――ちょっと！どきなさいよ！ソースケ！ソースケ！出れないっての！！ 

……気のせいだ。 

タバサは一応来ていた。 
どうだ着てるぞ文句あるかとでもいいたげなギリギリドレスと呼べる装飾の 
ワンピースを身にまとい、本を読みながら 
始めてみる俊敏さでフォークをトライアングルに動かして 
料理を捕食している。たまにコクコクと頷いている。 

771 名前： 電話番(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/06(金) 02:09:13.15 ID:cvUqkgd60

ギーシュは、誰との約束を守るんです、と女生徒に詰め寄られ、 
結局一人になっていた。 
薔薇は多くの人に美しさを披露するのさとかなんとかのたまっているが。 
まぁいい。あとで話でもしにいってやろう。 


ルイズは、というと…　まだ来ていない。 
部屋で着替えるから先に行っておけと言われて来たのだが、 
もうパーティは始まっているというのに。 

徐々に入り口のほうがざわつき始めた、何かと思い、 
誰も来ない2階席から入り口の方を覗いてみると、 
胸元との空いた白いキレイなドレスを身にまとい、 
それこそ姫君のように、宝石のように、それ自体が完成品のアクセサリーのように 

ルイズがホールに入ってきた。 

キョロキョロと辺りを見回し、目が合うと一直線のこちらに歩いてくる。 
2階から見ていると、ルイズの周りでモーゼの十戒のごとく人が割れ、 
結構な数の男が呆けている顔を晒していた。 

ルイズはつかつかと俺の横に歩み寄って隣に立つ。 


772 名前： 電話番(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/06(金) 02:09:43.54 ID:cvUqkgd60


「……踊らないのか？」 

「相手がいないのよ」 

「ふむ、料理も出ているが…」 

「お腹すいてない」 

「そうか」 

… 

…… 

……… 

「踊ってあげても、よくってよ？」 

「……授業で習ったフォークダンスしか踊れんのだが。 
　それでもよければ」 

「結構。一から教えてあげるわ。　ゼロのジェントルマン」 


◇◇◇ 

781 名前： 電話番(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/06(金) 02:19:12.53 ID:cvUqkgd60
◇◇ 


「信じてあげても、いいって言ったの」 

「…むぅ。 
　むしろ今まで信じていなかったのか」 

「正直半信半疑だったけど、あの『破壊の杖』…… 
　あんたの世界の武器なんでしょ？ 
　それにソースケは、嘘吐かないもん。 

　信じてあげる。全部。」 

「ねぇ、ソースケ。 
　帰りたい？」 

「あぁ、帰りたい。 
　だが帰れる手段がまるでみつからない。 
　……しばらくは、ここにいるしかないだろうな。」 




782 名前： 電話番(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/06(金) 02:19:34.68 ID:cvUqkgd60


「本当に、ありがとう。 

　フーケのゴーレムに潰されそうになったとき、 
　助けてくれたでしょ…あんたが」 

「……あぁ、だが」 

「だが？」 


「当然のことだ。 
　俺はそれが仕事で、君の使い魔だからな」 

783 名前： 電話番(茨城県) [書き手] 投稿日： 2007/04/06(金) 02:19:58.98 ID:cvUqkgd60

「…うん。 
　ソースケ、大好き」 


「ん？今なんと言った？ 
　すまない、小さくて聞き取れなかった… 
　もう一度言ってくれないか」 



「ん、いいの。 

　―――ちょっと抱きしめなさい。命令よ」 



「…あっ、ああ。 

　了解だ、我が主。」 




◇◇◇ 


　　　　　　　　　　ゼロの傭兵 
　 
　　　　　　　　　　　　　　　　　完 



*一巻分完結！
*総員、書き手に敬礼！







*そしてコッペパンを要求する！    </description>
    <dc:date>2008-03-05T18:02:07+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www31.atwiki.jp/zeronosousuke/pages/14.html">
    <title>第2部</title>
    <link>http://www31.atwiki.jp/zeronosousuke/pages/14.html</link>
    <description>
      139 名前： わさび栽培(catv?) 投稿日： 2007/04/04(水) 17:57:54.25 ID:KShwnxl10
「いい？アンタは私が召喚した使い魔で、私がご主人様なのよ？」 

「使い････？初めて聴く言葉だ。」 

「とにかく、まだ契約してないんだから････その 
　『コントラクト・サーヴァント』をするのよ」 

――― 従者契約だと？ 
ますますをもって意味がわからない。 
いったい何の従者契約なのか、それ以前に目の前の少女が信仰する 
宗教はいったいどのような形態なのか。 
以前、クルツに聞かされたことがある。 
宗教において、契約という言葉を用い、肉体の一部を切り取ったり、 
身体に刻印や焼印などの印を付けるものなど････ 
さらには性行為に及ぶものまであると調子付いたところで、マオの 
制裁が入り中断されたのだが。 

「おい、待て！いったいその契約とは…」 
「いいから！早く済ませないとコルベール先生に注意されちゃうの！！ 
　 
　――――我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール 
　五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」 

少女の淡い桜色の唇が近づいてくる。 
いったいなんなんだこれは俺が何をしたというそうだ千鳥千鳥はどこだ 
彼女がいればきっとハリセンでこの空気を変えて俺に正しい現状を怒鳴りながら 
説明してくれるに違いないあぁそうだ俺を助けてくれ大佐殿！少佐ぁ！ 

141 名前： わさび栽培(catv?) 投稿日： 2007/04/04(水) 17:58:34.61 ID:KShwnxl10
「いや待て」 
わしっ、と少女の両肩を抑えて静止する。 
いかんパニック状態に陥ってしまった。大佐殿がセーフハウスに泊まりに 
きた時のような嫌な汗が流れている。 

「ちょっ…！！なんで止めんのよ！？　貴族である私が色々我慢して 
　契約を結んであげようとしてるのにっ！！」 

両肩をつかまれたままわめき散らす少女。顔面に紅潮が見られる。 
興奮剤？アップ系の麻薬の摂取が疑われる。 
とっさにそう判断し、僅かな逡巡と同時に少女をベットに組み伏せる。 

「え…ひゃぅ！？」 

ぼすっ 

「やはりまともな宗教ではなかったようだな････ 
　いったい俺にどのような薬物を投与する気だ」 

「薬物？何の話よっ！ 
　私はただっ…アンタと契約をっ！ 
　なっ、な…何なのよアンタ！ 
　ねぇ離しなさいよ！！　私は貴族なのよ！？」 

143 名前： わさび栽培(catv?) 投稿日： 2007/04/04(水) 17:59:13.67 ID:KShwnxl10
心の中で小さく舌打ちをした。少女の涙の混じり始めた声に顔をしかめ 
そうになりながらも、確信した 
完全に洗脳されきっている 
恐らく出生からずっと異常空間での洗脳教育がなされていたのだろう。 
これは……脱出は難しいかもしれんな。 
こういた洗脳教育を施せる異常空間、そして先刻僅かながら確認した 
この施設の規模… 
まずい。と、そう直感した。 

「君には同情してもいい。 
　だがそれとこれとは話が別だ。 
　俺を元の場所へ返せ。これは警告だ。 
　先ほどそうしたように、シラをきる度に君の…指……」 

「うぅ…えっく……ぁ…ぅ」 

「……」 

嗚咽が漏れている。天蓋付きの、周囲の装調と同じくやけに豪華なベット 
に組み伏せた、桃色がかった金髪の、少女が泣いているのだ。 

144 名前： わさび栽培(catv?) [sage] 投稿日： 2007/04/04(水) 18:00:07.00 ID:KShwnxl10
「なんあのよ……　ひっく 
　私……　私が何したっていうの…よぉ 
　いつも、いっつも失敗ばっかりで… 
　それでも今度こそはっ、って…えぐ 
　そう思って挑戦した…サモン・サーヴァント…… 
　どんな使い魔なの、かな……って　 
　ドキドキしてたのに…　 

　なんでアンタみたいなのが召喚され…て 
　 
　なんで私がこんな目に……なっ、なんで… 
　うわぁぁぁぁんっ」 

組み伏せた腕を放した。 
少女はベットにうずくまって、泣きじゃくっていた。 
そしてようやく確信した。 
少なくとも、この少女が悪いのではない、ということを。 

◇◇◇ 




173 名前： わさび栽培(catv?) [sage] 投稿日： 2007/04/04(水) 18:23:22.16 ID:KShwnxl10
◇◇◇ 

「――――わかった。俺のできる限りの協力をしよう」 

「ひっく…ぅ………　ふぇ？」 
泣きはらした顔で少女―――ルイズといったか。 
ベットの上で上半身を起こしたルイズが反応する。 

「協力する、と言った。 
　先ほどの謝罪もこめてな。」 

「……ホント？」 
疑心の眼でこちらを見るルイズ。組み伏せたり脅したりしたのが 
トラウマになっているようだ。 

「あぁ。本当だ。 

　ただし条件がある。 
　この条件が破られない限り、俺は君に従おう」 

「……い、言ってみなさいよ」 
ルイズは身をこわばらせた。シーツの端を強く握り締めている。 
少しずつ目には活力が戻ってきているようにも見えた。 

178 名前： わさび栽培(catv?) [sage] 投稿日： 2007/04/04(水) 18:24:25.13 ID:KShwnxl10
「１つ、君は俺がもとの場所へ戻れるように尽力すること。 
　１つ、『この世界』の常識、法則、そして俺が疑問としたこと全てに回答すること。 
　１つ、寝床と食料の確保、以上の３つだ」 
ルイズが話しやすいように『この世界』という単語を使ってみたが、 
最低限この条件が満たされれば、あとはこちらで勝手に脱走し帰るだけだ。 
そしてこの条件は「俺の疑問に答える」ということによって安全性を高めることにもなる。 
さらに言うならばさして無謀な条件ではあるまい。 

「アンタが言う『元の場所』っていうのがどこかはわからないけど… 
　ゴハンと寝る場所ぐらいは用意してあげる… 

　それと、説明もする。 
　だから、アンタは私に…もうあぁいうことはしないで」 
少しずつだが、確かに気力が戻りつつあるようだ。 
シーツで身を守りながらも―――決して守れてるわけではないのだが、 
精神的な防御だろう―――こちらを真っ直ぐ見つめ返してくる。 

180 名前： わさび栽培(catv?) [sage] 投稿日： 2007/04/04(水) 18:24:57.57 ID:KShwnxl10
「いいだろう。お互いの条件はそろった。 

　それでは、説明してもらおう。 
　『コントラクト・サーヴァント』だったか？ 
　具体的に、何をするのかを説明してもらおう」 
今後を円滑に進めるためにも、ルイズがやろうとしていたことに話をもどし、 
こちらの条件どおり説明ができるかを訊ねてみる。 

「それは…だから…… 
　アンタは使い魔として、この私に召喚されたの。 
　だから使い魔として私と契約を交わして…… 
　キ…きっ……」 
顔をぐしぐしと拭ってから、ルイズは気丈な雰囲気を取り戻し話し始める。 
だが専門的な用語が多く理解に苦しむ内容だ。 
確か陣代高校では男子生徒が、同じような単語を使っていた気がするのだが… 
プログラムの話か？生憎だがソフトウェアには精通してるとは言いがたい。 
AS用の動作プログラムが限界であり、その制作となれば… 

181 名前： わさび栽培(catv?) [sage] 投稿日： 2007/04/04(水) 18:25:21.70 ID:KShwnxl10
「き、…き……」 

「よくわからんな、もっと具体的に言ってくれ」 
少女の顔がみるみる赤面していく。 
先ほどは薬物の反応かとも思ったが、おそらくこれは地のものだな。 
千鳥や大佐殿もよくこういった現象に陥る。マオはあまりないが。 
恐らく10代の女性だけがこういた現象をひきおこす体質なのだろう。 

　・　・　・ 
「具体的に何をすればいいかを言ってくれないのなら…」 
「あぁもうわかったわよ！！キス！！キースーッ！！ 
　呪文を唱えた後に、私とキスをすればいいのよーー！！」 
ルイズが両手をバンザイのように上げながら、半ば絶叫するように、 
…いや真実絶叫した。 

「きす…… 
　あぁ、人工呼吸だな。唇を合わせればいいのだろう？」 

「いやジンコーコキューとかは知らないけど… 
　それ、で……唇を合わせるだけよ」 

「……薬物は？」 

「使わない！！」 

182 名前： わさび栽培(catv?) [sage] 投稿日： 2007/04/04(水) 18:25:46.83 ID:KShwnxl10
意味がわからない。 
つまりルイズはこう言っている。 
呪文を唱えた後に唇を合わせれば、契約は完了だ。 
―――これではまるで、おとぎ話ではないか。 
イソップやグリムに影響されているのか… 
いやそもそも宗教の存在すら怪しくなってきた。 
俺はルイズにからかわれているだけなのか？ 

「じゃ、じゃあ…詠唱始めるから、そこで黙ってなさいよ？ 

　――――わ、我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール 
　五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」 

しかし俺ひとりを完全に拉致しきった事、 
何よりその一部始終を完全に知覚できなかった手際を考えると、 
それこと拉致誘拐などに長けた特殊工作部隊の存在を疑わざるを得ない。 
そもそも宗教集団には、教祖を守るための私設部隊の存在がほぼセットであり、 
そして何より――― 

「こっち向きなさい」 
「なん…っ」 
志向に集中していたため、振り向いた瞬間にとっさの反応が遅れた。 
ルイズの淡い唇が俺の唇と重ねられる。 

184 名前： わさび栽培(catv?) [sage] 投稿日： 2007/04/04(水) 18:26:32.16 ID:KShwnxl10


やわらかい感触を感じ、目前に広がる桃色がかった金髪と千鳥の幻影。あと大佐殿がなぜか泣いている幻影。 
そして思い出す 

―――あぁ、人工呼吸だな。唇を合わせればいいのだろう？ 

息を吹き込んだ。　 


◇◇◇ 




207 名前： わさび栽培(catv?) [sage] 投稿日： 2007/04/04(水) 18:52:27.69 ID:KShwnxl10
「――――っ！？　けほっ　けほっ…！」 

「む、どうした？大丈夫か？」 

ありえないありえないありえない！！ 
ここっ、このバカイキナリ空気を吹き込んできたっ！！ 
しかもすぐに離れたから無事だったけど、 
なんか手が鼻と顎のあたりに伸びてきていた！ 
実際顎はすこし押し上げられて上を向かされるトコまではやられたのだ。 
このケダモノはあろうことかこの貴族であり高貴な私に、 
きっ、きき…キスまでさせておきながら『その先』まで進もうとしたのだ！！ 
あそこで身をかがめて咳き込んでいなければ、きっと今頃はそれこそもう 
口にするどころか想像すら出来ないような汚らわしい真似をされていたに違いない。 
絶対にそうだ。そういえばさっき押し倒されたときもなんか手つきがいやらしかったし、 
こいつもの目もなんか絶対に危ない。ケダモノのギラギラした肉欲獣の眼だ。 
たまにギーシュがあんな目をしてる気がする。……私にじゃないけど。 

「あっ、あああ…アンタは……っ！ 
　なななっ、何をしてっ！！」 

208 名前： わさび栽培(catv?) [sage] 投稿日： 2007/04/04(水) 18:53:26.58 ID:KShwnxl10
「言われたとおりにしたまでだ」 

した！？『舌まで』！？ 
ああああやっぱりこいつはケダモノだったんだ。私の予想は１ミリも外れてなかった！ 
なんでわたしにばっかりこんな不幸が襲ってくるのよ！？ 
それに契約も交わしちゃったし……っていうことは、 
これからコイツと！この発情狼と一緒に過ごさなくちゃいけないわけ！？ 
いやああああっ！！ 

「っ！？ 
　なっ、……これ、は……！！熱い！？ 
　おい、ルイズ！やはり薬物か！ 
　話せ！何をした！ 
　いや解毒剤を……！！」 

またギラギラした眼でこっちを見てくる。もう襲おうとしてるようにしか見えない。 
でもそう考えると少し恐怖が薄れた。コイツは頭の良い強い敵じゃなくて、 
ただの発情したバカ犬なのだ。 
それにさっき私の魔法で……動けなくする魔法が爆発しちゃったけど、 
まぁ結局止められたし…… 

209 名前： わさび栽培(catv?) [sage] 投稿日： 2007/04/04(水) 18:53:53.15 ID:KShwnxl10
「すぐ終わるわよ。待ってなさい。 
　使い魔のルーンが刻まれるだけだから」 

ルーンを刻む、まで言ったところでコイツは急に顔が青ざめて私から距離をとったけど、 
すぐに苦しむのをやめて、まじまじと自分の身体を確認し始めた。 
これでアイツの身体のどこかに私の使い魔の証―――ルーンが刻まれた。 

さて、これから使い魔らしく躾けなくちゃいけないわね。 

「左手、見てみなさい」 

「左手…？ 
　……これは……、さっきまではこんなものは無かったはずだが」 

「それが使い魔のルーン。私の使い魔である証よ。 
　これで『コントラクト・サーヴァント』契約は終了したわ」 

一応左手の甲を確認してみる。ルーンの文字が浮かんでいる。成功だ。 
左手に触れた瞬間ビクっとしていたが何なんだろう？ 

「これでアンタは正式に私の使い魔よ。私がご主人様。 
　―――そうね、アンタの名前は？」 

211 名前： わさび栽培(catv?) [sage] 投稿日： 2007/04/04(水) 18:54:45.53 ID:KShwnxl10
「前に言ったが…… 
　ソウスキー・セガール。もしくはサガラソウスケだ。」 
ソウスキー・セガール…サガラ　ソウスケ…… 
よくわからない。初めて聞く感じの名前だ。 

「それで？私はどう呼べばいい？」 
「仲間からはソースケ、やサガラと呼ばれている」 

「そう。ならソースケね。 
　改めて言うわ。私はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラヴァリエール。 
　ご主人様かマスターって呼びなさい。」 

「…………なぜだ？」 

さぁて、このバカ犬をこらしめて立場っていうものをわきまえさせないと。 
そもそも平民の分際でこの私に暴力を振るったり泣かせたりした罰をあたえなくちゃいけないもの。 

貴族たるもの、自分の使い魔は自分で躾けなくちゃね。 
がんばろう。 

それに、コイツの言ってる『元の場所』とか、コイツに何ができるのか、とか 
色々知らなくちゃいけないし。 
何よりこの肉欲獣バカソースケから自分の身を守ろう。 
と、そう誓ったのだ。 

◇◇◇ 






229 名前： わさび栽培(catv?) [sage] 投稿日： 2007/04/04(水) 19:32:43.19 ID:KShwnxl10
「―――なに？ 
　呼び出すことは出来ても、戻すことはできないということか？」 

「そうよ。 
　召喚の魔法『サモン・サーヴァント』は呼び出すだけ。 
　使い魔を元の場所に戻す魔法なんて存在しないのよ」 

ご主人様―――ルイズと話していてわかったことがある。 
とかく、この世界には近代的な技術、電化、兵器が一切存在せず、 
全てを魔法と自然によって行っているということである。 
はっきり言って洗脳教育と考えるのが普通だが、 
その話をしている最中に、ルイズが窓の外を見てみろと言ったので従ってみたが、 
あろうことか日本のアニメにでも出てくるような青い龍が空を飛び、 
魔法使い然としたローブ姿の少年や少女が階下を歩き回り、 
極めつけと言わんばかりにその中の一人が空を飛び始めたのである。 

信じる信じないの問題ではない。 
これは紛れもない現実で。 


恐らく俺はそういった秘術を研究する隠れ里のようなところに拉致されたのだ。 


月はいったいどういう仕組みなのだろうか？ 

231 名前： わさび栽培(catv?) [sage] 投稿日： 2007/04/04(水) 19:33:08.80 ID:KShwnxl10
もう一度使って、一応なりとも試してみてはくれないか？」 
「無理よ」 
「なぜだ」 

「サモン・サーヴァントをもう一度使うにはね… 

　契約した使い魔が死なないといけないの」 
「……なんだと」 
「死んでみる？」 
遠慮する。つまり契約用に呼び出して（拉致して）、契約を結び従者にはするが、 
その自由は保障しないというのか…… 
ジュネーブ条約は……いやむしろ陸戦規定に反して……無駄か。 

「これは、お前の使い魔である証印だと言ったな」 
左手の甲を見つめる。そこには皮膚の色が少し変わって、文字が浮かび上がっている。 
見たことのない文字だ。古代文字か？生憎そういった分野には精通しておらず、 
歴史の授業で習ったのは戦国時代とヨーロッパの革命ばかりだった。 

「そうよ。それが使い魔のしるし」 

「俺が帰るには、お前の協力が必要だとも言ったな」 

「えぇ。呼び出したのは私だし、それに使い魔の契約もあるしね。 
　だから私はアンタを帰して新しくてすばらしい使い魔と契約するためにも、 
　アンタを元の場所に帰す方法を調べてみるわ」 

232 名前： わさび栽培(catv?) [sage] 投稿日： 2007/04/04(水) 19:33:34.47 ID:KShwnxl10
こちらの条件は飲んでいる。そして、周囲にまったく面識がなく、 
今携帯しているものはナイフが数点にサバイバルキットが少し、 
食料はカロリーメイトが少量と、銃が2丁。弾薬も限りがある。 
金銭に至っては少量かつ日本円だ。銀行でもあればいいのだが…… 
この未知の地域での活動には協力をあおぐのが一番だろう。 

「……わかった。先程の条件の上で、俺はお前の使い魔になろう」 

「なによそれ」 

「…なんだ、不満か？」 

「口にきき方がなってないわ。 
　『なんなりとお申し付けください、ご主人様』 
　でしょう？」 

「……。 
　なんなりとお申し付けを。ご主人様」 

「そうそう。それでいいのよ」 
口調など構うまい。俺が得たいのは帰還のための協力だ。 
対等であるに越したことはないが、このさい主従であろうと、 
こちらの要求さえ呑んでくれればそれでいい。 

233 名前： わさび栽培(catv?) 投稿日： 2007/04/04(水) 19:33:58.78 ID:KShwnxl10
「ところで、使い魔は何をすればいいのだ？」 
従者…俺に出来るのは身辺警護ぐらいのものだが、 

「まず、使い魔はご主人様の眼となり耳となるのよ」 
諜報活動か？多少…いや俺もSRTの要員だ。一般兵以上の成果は出せるだろうが。 
「でもソースケには無理みたいね。 
　本当は使い魔が見たものを主人も見ることができるハズなんだけど… 
　さっきから何も見えないもの」 

「よくわからんがそうなのか」 

「そして、魔法薬の調合に必要なものとか、主人の必要なものを変わりに見つけてくること」 
重要機密の奪取？久しくやっていない任務だが、さして困難なことではないな。 
「あぁ、それなら可能だろう」 
「そうなの？でもアンタ秘薬の触媒とかわかるの？ 
　硫黄とか、コケとか…」 
「……専門外だ」 
物資の搬入や運搬といっても、俺はその護衛や先導が主だった。 
なによりなんだ硫黄やコケとは？何に使うんだ。 

「そして、これが一番大事なんだけど 
　使い魔は主人を守る存在であるのよ！その能力で主人を敵から守るのが一番の役目！ 
　でも、アンタ能力とかあるの…？」 

「まかせろ、俺は要人護衛に関しては専門家（スペシャリスト）だ。 
　要人の周囲の環境に溶け込み、誰にも気付かれずに驚異を殲滅する。 
　ここしばらくはずっとそれをやってきた」 

234 名前： わさび栽培(catv?) [sage] 投稿日： 2007/04/04(水) 19:35:33.31 ID:KShwnxl10
「なら大丈夫そうね。……って言っても人間だしなぁ… 
　強い幻獣に襲われたらひとたまりもないだろうし…」 

「問題ない」 

そうだ、俺は俺の仕事をすればいいと言うのなら、たとえ呼び名が使い魔であろうと 
専門家（スペシャリスト）だ。 

「…それなら、あとは、洗濯・掃除・その他雑用ね。」 


「なに？」 



◇◇◇ 





249 名前： わさび栽培(catv?) [sage] 投稿日： 2007/04/04(水) 19:58:42.99 ID:KShwnxl10
◇◇◇ 

「さてと、しゃべってたら眠たくなってきちゃったわ…」 
小さくあくびをして、片手を伸ばして伸びをした。 

「俺はどこで寝ればいい？」 
ソースケが聞いてくる。 
そっか寝床も用意するとか言っちゃったっけ 
でも平民だし使い魔だし肉欲獣だし犬っぽいし…… 

「ん」 
部屋のスミのほうの床を指差す。 

「床か？」 
「そうよベットはひとつしかないんだから」 
一瞬シュンとしたように見えたが、むっつりと黙った顔はそのままだから、 
きっと気のせいだろう。それになんか身体硬そうだし大丈夫なはず。 

250 名前： わさび栽培(catv?) [sage] 投稿日： 2007/04/04(水) 19:59:12.50 ID:KShwnxl10
さて、寝ようかな 
「ベットの下……」 

「へ？……今なんて言ったの？」 

「あそこでは無防備すぎる。とっさの襲撃時に生存確率を上げるためにも、 
　俺はベットの下で睡眠をとりたいんだが…」 

この下？と指差すと、肯定だと頷く。 



「あっ、あああアンタッ…！！ 
　ベットの下にもぐりこんで何しようってのよ！！」 
「無論、睡眠をとる。体調を整えることも必要だ」 
「だからって、そんなっ… 
　ベットの下って、私のすぐ真下で寝るって事でしょ！？」 
そんなの落ち着いて寝られるわけないじゃないの！ 
ああもうバカバカ。この肉欲獣には油断も隙もあったもんじゃない。 

「そうだな。万全を尽くすならば君……ご主人もベットの下で寝るべきだ」 

ご主人『も』！？『も』！？ 
このバカは今、ベットの下で私と一緒に寝ようと言った！？ 
ここっ、こんな狭い空間で暗いのに二人も入ってなななっ、何を…… 


251 名前： わさび栽培(catv?) [sage] 投稿日： 2007/04/04(水) 19:59:39.64 ID:KShwnxl10
「だーめーっ！！絶対そんなのダメー！！ 
　アンタはベットから一番遠いその隅っこで寝なさい！！」 

「…仕方ない」 

とぼとぼ、といった感じに隅っこに歩いていくソースケ。 
まいったか。この私にそんな無礼を働かせるわけにはいかないんだから。 

「……疲れた。　もうホントに寝るわ」 
ブラウスのボタンを外し、かごに入れる。続いてスカート、 
レースのついたキャミソールを脱いだところではたと気付いた。 

バカソースケの前で脱いでも大丈夫かな？ 
でも所詮使い魔だし、あまり人間扱いするのも…… 
ちらり、と片目にソースケの方を伺うと 
ものすごく戦慄した顔で脂汗をだらだら流しながら固まっていた。 
少なくともケダモノの眼はしていない、気がする… 
よくわからないけど大丈夫。いざとなったら戸棚のムチでひっぱたけばいいのだ。

253 名前： わさび栽培(catv?) [sage] 投稿日： 2007/04/04(水) 20:00:10.32 ID:KShwnxl10
ショーツに手をかけたところで、悲鳴のような声が上がった。 

「ききっ、君はなぜここで着替える！？」 
「寝るからよ。ここは私の部屋だもの」 
「魔法使い…貴族はっ、男に肌を晒すものなのかっ！？」 
「男…誰が？アンタは使い魔でしょ。使い魔に見られたってなんとも思わないわ」 

「しっ、しかし…！」 
むしろおびえてるようにも見える。少し面白かった。 
ショーツを脱ぎ去ってネグリジェを着る。 
やっぱりソースケは硬直して、今度は壁のほうを向いてガクガクしていた。 

まずい。ちょっと楽しいかもしれない。 


◇◇◇ 




271 名前： わさび栽培(catv?) [sage] 投稿日： 2007/04/04(水) 20:25:50.23 ID:KShwnxl10
◇◇◇ 

目覚めて最初に眼にしたものは、眼にしたものは…… 

昨晩ルイズが脱ぎ捨て、朝になったら洗えと言われた純白の下着と衣類であった。 
戦慄した。 

昨晩眠りにつくまで色々なことを考えていた。 
自分は本当に帰れるのだろうか。 
トゥアハー・デ・ダナンの皆は俺の蒸発…もとい拉致に対してどう対応しているのか、 
作戦行動の妨げになってしまった。 
少尉殿、少佐、中佐殿、そして大佐殿…クルツやマオにも多大な迷惑をかけてしまった。 

そして何より…　千鳥。 
俺が居ない間にアマルガムの連中に付けねらわれてはないだろうか。 
最悪の事態でなければ動かないレイスはあてにできん。 
かわりの護衛が派遣されているだろうか… 

そして、この世界は何なのか――― 

272 名前： わさび栽培(catv?) [sage] 投稿日： 2007/04/04(水) 20:26:40.29 ID:KShwnxl10
朝は普通に訪れた。 
体内時計に従うならば今は朝の5時前後。 
窓から確認したが、太陽は一つだった。真逆の方向にさらに２つの太陽がある創造をしたが、 
恐ろしくなって即座に否定した。 

とにかくわかったことは、 
この世界は魔法が確実に存在していて、 
そして恐らく、地球ではない―――少なくとも俺の知っている人類には未開地であること。 
魔法が使える家柄を貴族と呼び、そうでないものを平民と呼ぶこと。 
そしてありえない生物が存在していることだ。 

それはそうと、朝になったら洗濯をしなければならない。 
だが水場の位置はわからず。部屋から出れば何者かに発見されて、 
得体の知れない魔法とやらをかけられる可能性もあるので、 
自力での探索を諦め、ルイズを起こすことにした。 

「ご主人……ご主人。朝だ。起きろ」 

「ん…むぅ……」 
華奢な身体の少女、こうして見れば本当にただの少女にしか見えない魔法使いの少女は 
僅かに顔を背け、寝返りをうった。 

「ご主人。水場の位置を教えて欲しいのだが…」 

「…んんっ……はぇ？　だ、誰よあんた！」 
「忘れたのか？使い魔だ」 
寝起きで混乱しているようだ、シーツで身を隠すように後ずさり、 
あたりを見回して、ルイズは考え込むポーズととった。 


273 名前： わさび栽培(catv?) [sage] 投稿日： 2007/04/04(水) 20:27:07.40 ID:KShwnxl10
「ああ、使い魔ね。昨日召喚したんだっけ……」 
「あぁそうだ。ところで、洗濯をするのに水場の位置を聞きたいんだが」 

「うん… 
　って、何これ！？日が昇ったばかりじゃない！ 
　あーもうこんなに早く起こしてーっ！ 
　私はもういっかい寝るから。洗濯しとくのよ！」 



――――かくして、教えてもらった水場で洗濯物をしているわけだが。 
あきらかに動力がないのに、水が絶えないこの噴水は、やはり魔力で動いているのだろうな。 
こうしてみると確かに、ここは東京でもなければグアムでもない。 
本当に別の世界に来てしまった、ということなのか… 
しかし信じがたい。 
だが、こうして魔法や月などの人智の及ばぬ異常が存在している以上、 
ここは『トリステイン魔法学院』なのだと実感する他にないのだ。 


こうして、別世界での生活が始まった。 


◇◇◇ 





305 名前： わさび栽培(catv?) 投稿日： 2007/04/04(水) 20:51:37.89 ID:KShwnxl10
◇◇◇ 


洗濯を終えて部屋に戻ると、ちょうどルイズがベットからもそもそと這い出るところだった。 
「起きたか、ご主人」 

「むぅ……おはよう。 
　ってそれ洗濯物？早いわね。関心関心」 

水場の位置を教えた件は忘れているようだった。むしろ覚えていない、が 
正しいのだろうが。 

起き上がり、すっと直立するとまだ少し重そうな瞼でこちらを見た。 
「服」 
「これでいいのか？」 
椅子にかかっていた、昨日着ていた―――恐らく制服を手渡すと、 
ルイズはこくりと頷いてネグリジェを脱ぎ去った。 

「だっ、だから君はどうして隠さないんだ！！」 
我ながらもはや悲鳴に近いと思うぐらいの声を出して、背を向ける。 


306 名前： わさび栽培(catv?) 投稿日： 2007/04/04(水) 20:52:02.78 ID:KShwnxl10

「んー……下着」 
「だからご主人…！」 
「そこ、クローゼットのー、一番下の引き出しに入ってる」 

とことん使い倒すつもりのようだった。 
いつだったかこんな嫌な汗をかいたことが多々ある。 
陣代高校での日々や、大佐殿がセーフハウスにお目見えになったときなど… 
などと考えつつもクローゼットの引き出しを開けた。 
なるほど多くの下着がつめられている。 
いつ背後からハリセンが飛んでくるのか、いやこの際とんできてほしいと願いつつ、 
出来る限り見ないように一番手前の布を抜き取り、ルイズの前に放り投げた。 

もそもそと下着を身に着けたルイズは、こともあろうに 
「服、着せなさい」 
などとのたまった。 
我慢というかそれとは別のルイズの身を案じるというか自信の精神の平成のた 
めというかそういった気持ちでルイズに言ってやろうと振り向いて、 
戦慄した。 

307 名前： わさび栽培(catv?) 投稿日： 2007/04/04(水) 20:52:24.74 ID:KShwnxl10

下着姿のルイズがベットに座って、ぼーっとしたままあしを組んでいた。 
ぶわっと全身の毛穴から戦闘中には出たことのない種類の脂汗がふきでるのを感じた。 

「平民のあんたはしらないだろうけど、貴族は貴族は下僕が居るときは自分で服なんて着ないのよ」 

だが、それではあまりに――― 
「いいから着せなさい。食事抜くわよ！」 
言い終わる前に一括され、渋々とブラウスを手に取る。 


後で気付いたが、食事を抜くのは条約違反じゃないかと思った。 
だがあのときにそんなことを考える余裕があったのかと自問すると、その答えはノーだった。 

◇◇◇ 





366 名前： わさび栽培(catv?) 投稿日： 2007/04/04(水) 21:29:48.88 ID:KShwnxl10
遅くなった、すまん。 

◇◇◇ 


ルイズと部屋を出たところで、ちょうど前のドアの1つが開いた。 
一瞬身構え、腰に仕込んだナイフに手をかける。補給のないこの世界では、 
軽々しく銃を使うわけにはいかない。 

「おはよう、ルイズ」 
ドアのむこうから現れたのは、燃えるような赤い髪と褐色の肌を持った美女だった。 
ルイズより背が高く、自分よりは背の低い体躯。彫りの深い北欧系の顔立ちをもち、 
突き出た胸元のボタンは２つも外れ、むせるような色気を放っている。 
だがダウンタウンで見る娼婦のような厭らしさはなく、むしろ気品のある様だ。 
個々の要素全てにおいてルイズとは真逆で、恐らく魅力的であろう女性だった。 

「おはよう…キュルケ」 
ルイズは顔をしかめて挨拶を返す。と同時に自身の警戒態勢を解く。 

「あなたの使い魔って、それ？」 
キュルケと呼ばれた女は、こちらを指差してルイズを見る。バカにした口調だ。 

「そうよ」 

「あっはっはっは！ホントに人間なのね、すごいじゃない！」 
嘲笑するキュルケを見て感じたことは、あまり卑屈さが見て取れないことと、 
人間の使い魔は珍しいということだった。

368 名前： わさび栽培(catv?) 投稿日： 2007/04/04(水) 21:30:09.12 ID:KShwnxl10
「サモン・サーヴァントで平民喚（よ）んじゃうなんて、あなたらしいわ！ 
　さ～すがはゼロのルイズ」 
ルイズの白い頬がさっと赤くなった。 
事情をよく知らない俺にはわからないが、恐らくルイズへの侮辱なのだろう。 

「うるさいわね」 
「あたしも昨日、使い魔を召喚したのよ。誰かさんと違って、一発で呪文成功よ」 
「あっそ」 
「どうせ使い魔にするなら、こういうのがいいわよねぇ～。フレイム！」 

キュルケは勝ち誇った声で胸を張りながら使い魔を呼んだ。 
キュルケの部屋からのっそりと、真っ赤で巨大なトカゲが現れた。 
周囲をむっとした熱気が包む。 

「む？…これは昨日の…」 

「あら？フレイムを知ってるの？」 

「昨日襲われてな。火を噴きながら追いかけてきたので、動転して 
　逃げることしかできなかったが…」 
なるほど、どうしてこんな危険な生物が室内に、と思ったが使い魔だったのか。 


371 名前： わさび栽培(catv?) 投稿日： 2007/04/04(水) 21:31:53.07 ID:KShwnxl10

それこそ虎のような大きさを持った真っ赤な爬虫類を横目に、キュルケは笑った。 
「おーっほっほっほ！見なさいルイズ！人間の使い魔なんて、サラマンダーに 
　追われて逃げることしかできないのよ！ゼロのルイズにはお似合いだわ～」 

「くっ！……でもソースケは洗濯や細かい雑用だって出来るんだからね！」 
悔しげに、苦し紛れの言葉を発するルイズ。 

「ふふん、この火竜山脈のサラマンダーを見なさい。この尻尾の炎、鮮やかで大きくて… 
　好事家に見せれば涎をたらすような最高のブランドたるサラマンダーよ」 
「そりゃよかったわね」 
憎憎しげにルイズが相槌を打つ。 

「素敵でしょ、あたしの属性ぴったり」 

「あんた『火』の属性だもんね」 

「えぇ、微熱のキュルケですもの。ささやかに燃える情熱は微熱。でも男のこはそれで 
　イチコロなのよ。あなたと違ってね。」 
キュルケは得意げに胸を張る。ルイズも負けじと胸を張り返すが、 
悲しきかな、俺から見てもそれは圧倒的にルイズが敗北を悟ってる表情だった。 


372 名前： わさび栽培(catv?) 投稿日： 2007/04/04(水) 21:32:22.38 ID:KShwnxl10

「あっ、あんたほど色気を振りまくような暇人じゃないだけよ！」 
キュルケは余裕の表情で受け流すと、こちらに眼を向けた。 

「あなた、お名前は？」 
「ソウスケ・サガラだ。」 
「ソースケ・サガラ？変な名前」 
「よく言われる。」 
「じゃあ、お先に失礼」 
優雅に身を翻し、キュルケは颯爽と去っていった。 
その後を追うように巨体の…サラマンダー？がちょこちょこと追っていく。 
見た目にそぐわず細かく足を動かした機敏な動きだった。やはり野生生物か。 

「くやしいぃぃ！！何なの！何なのあの女！！ 
　自分が火竜山脈のサラマンダーを召喚したからって偉そうに！！」 

「よくわからんが、大きなことなのか？」 

「大きなことよ！！その使い魔を見れば、メイジの実力がわかるっていうのよ！ 
　なんであの女がサラマンダーで、私が人間なのよ！？」 
むきーっとわめくルイズ。本当に悔しがっているところを見ると、 
メイジにとっては大事なことらしい。 

373 名前： わさび栽培(catv?) 投稿日： 2007/04/04(水) 21:32:47.95 ID:KShwnxl10

「俺には状況が把握できないが、そう気を落とすことはない」 

「…なんでよ？」 

「君が召喚したのだ。君の実力に見合わない使い魔であるはずがない」 
我ながら精一杯の励ましだとは思ったのだが、 

「……っ！！！」 

何故か杖でビシビシと叩かれた。 
痛い痛いということしか出来なかったがあまり痛くはなかったし、 
というかいったい何が気に障ったのかわからなかった。 

◇◇◇ 






403 名前： わさび栽培(catv?) 投稿日： 2007/04/04(水) 22:00:58.35 ID:KShwnxl10
◇◇◇ 


『トリステイン魔法学院』の食堂は、学校の敷地内で一番背の高い、中心の本塔の中にあった。 
食堂の中には下手をすれば100ｍもありそうなテーブルが３つ並んでいる。 
ルイズが言うには、学年別に１つのテーブルを使っているらしく、 
おそらく１つのテーブルには100人以上が座れるところを見ると、改めてこの学院の規模が 
想像できた。 
さらには、どうやらマントの色が学年別らしく、紫色が3年生、茶色が一年生、 
そしてルイズのつけているタイプが2年生となっているようだ。 
陣代高校でも同じように色分けを行っていたので、少し同共感を感じつつ、 
そのひどく豪華に彩られた食堂へと足を踏み入れた。 

「トリステイン魔法学院で教えるのは、魔法だけじゃないのよ」 
「む？」 
ルイズが得意げに語り始める。鳶色の眼がいたずらっぽく輝いている。 

「メイジはほぼ全員が貴族。『貴族は魔法をもってその精神となす』のモットーのもと、 
　貴族が貴族らしくあるよう、ふさわしい教育を受けるの。 
　だから当然、その学舎やこういた食堂も、貴族に相応しいものであるのよ」 
「…ほう。」 
「わかった？ホントならあんたみたいな平民はこの『アルヴィーズの食堂』には 
　一生入れないのよ。感謝してよね」 

「…ふむ。よくわからんが、確かにこれは豪華だ」 
素直に感心しつつ、何か視界の片隅で石像が僅かに動いたのを見逃さず、 
辺りを警戒する。これだけの人数だ。最悪の事態ならどこへ待避するかの検討もしなければ。 

406 名前： わさび栽培(catv?) 投稿日： 2007/04/04(水) 22:02:30.95 ID:KShwnxl10

「あんまりキョロキョロしないでよ。私がはずかしいでしょ。 
　いいから、椅子を引きなさい。気の利かない使い魔ね」 

「あぁ、わかった。」 
手前の椅子を引き、ルイズが座ったのを確認する。 
「ところで、俺の席はどこだ？」 
周りにたくさん椅子はあるのだが、ルイズの両隣は既に学生が座っている。 

ルイズは無言で床を指差した。 
皿がある。中にはスープも入っているようだ。 

「あのね？ホントは使い魔は外。あんたは私の特別なはからいで、床」 

「問題ない」 


しゃがんで皿を見つめる。 
申し訳程度に小さな肉の浮いたスープと、その横に硬そうなパンが2切れ。 
栄養価としてはささやかだが、食事としてなら十分だ。千鳥の手作りには見劣りするが。 

407 名前： わさび栽培(catv?) 投稿日： 2007/04/04(水) 22:03:27.92 ID:KShwnxl10

『偉大なる始祖、ブリミルと女王陛下よ。今朝もささやかな糧を我に与えたもうたことを 
　感謝いたします』 

食堂内で一斉に祈りが捧げられる。 
これだけを見れば、さしておかしな国ではないな、と思った。 
そして、この国が王制であることを知った。 



「ところで、コッペパンはないか？」 

「なにそれ？どんなパン？」 

「柔らかめに焼いてある具材の入っていないパンなんだが…いや、いい」 

「あっそ。まぁあんたよく働いたし、今回はご褒美にこれあげるわ」 
スープ皿に。焼いた鳥の皮が落とされる。 

「感謝する」 

スープは普通に美味かった。 
ふと少佐のボルシチを思い出し、寒気が走ったが、 
なんとなく久々にボルシチも飲んでみたい気がした。 
……いややはり嫌だ。 


◇◇◇ 





469 名前： わさび栽培(catv?) 投稿日： 2007/04/04(水) 22:34:40.75 ID:KShwnxl10
◇◇◇ 


午前の授業を終え、昼休みとなった。 

午前の授業を回想するならば、あらゆる意味で戦慄したと言うほかあるまい。 

この世界には魔法があり、魔法使いが居る。 
我々の世界における工学・科学に相当する重要なものであり、魔法を使えるという 
ことは、それだけでとても誇りのあるものらしい。 
なるほどたしかに、それは戦場における素手の兵士とＡＳ装備兵のような差なの 
だろう。圧倒的だ。 

さらには系統というものが存在し、『火』『土』『水』『風』の４系統の魔法がある。 
この系統をいくつ使えるかにより魔法使い―――メイジのレベルが別けられ、 
１つを『ドット』、２つを『ライン』、３つを『トライアングル』、４つで『スクウェア』 
の最上クラスとなる。 
これらは覚えておくべきだな。相手の戦力を測る目安になるだろう。 

さらには、自身の得意な属性や使う魔法の傾向により『２つ名』が与えられるらしい。 
ルイズに聞いてみたところ先程のキュルケが『火』で『微熱のキュルケ』だとか。 
ルイズは…『ゼロのルイズ』と言われていたな…ゼロ？空（から）…　風か？ 

そこまでは大体、本当になんとなくだがわかった。 
そして、その後は本当の戦慄が待っていた。 

471 名前： わさび栽培(catv?) 投稿日： 2007/04/04(水) 22:36:15.13 ID:KShwnxl10

掻い摘んで事実のみを述べるなら、 
ルイズが杖を振って、ただの小石を同質量のプラスチック爆薬に変えたのだ。 
オレンジの爆炎があがった。そして一斉に使い魔たちが騒ぎ出し、 
教室はテロリスト一個小隊の室内戦のごとく騒然かつ破壊されたのである。 

その片付けが終わったのがつい先刻。 
ルイズは始終不機嫌で、クラスメートからは 
「ゼロのルイズ！」「成功率ゼロ！」と罵倒の言葉を飛ばされた。 
なるほど。だがしかし、失敗であの威力なら、成功すればどういった破壊力なのだろうと、 
それがひどく気がかりだった。逆らうとアレで爆破されるのか？ 
まるで『ヴェノム』タイプのラムダドライバを相手に旧式のサベージで挑むような 
ものではないか。すこし対応の丁重さを上げようと誓った。 

ちなみに、そのときの講師はモロに爆風を受けて、即死ではないなりに重態だったの 
だが、回復魔法とやらですぐに持ち直し、だがしかしトラウマになり、 
アルケミーとやらの授業をしなくなったそうだ。なぜルイズは無事だったのだ？ 


472 名前： わさび栽培(catv?) 投稿日： 2007/04/04(水) 22:36:43.86 ID:KShwnxl10


「ご主人…　気を落とすことは無い。次に成功すればいいことだ。」 
「前も、その前も失敗したのよ…　笑いたければ笑いなさい。許さないけど。」 

「次はきっと成功する。そう信じて最善を尽くすべきだと俺は思う。」 
「あんたもちょっとはましなこと言うのね。ありがと」 
明らかに落ち込んだ様子でとぼとぼと歩いていくルイズ。 
この少女は、以前からずっとこういった失敗ばかりで周りからはからかわれ続けているらしい。 
少なくとも、今日もそうであったように。 
失敗の連続は、次の失敗を呼び起こす心を作り出す。 
だからなんらかの形でも自信を持たせたほうがいいのだ。 
そうでなければケツを蹴っ飛ばしてやれ。以前マオが、下士官としての部下への 
気構えをそう語っていた。 
蹴飛ばすのはいくらなんでも酷なので、なんとか自信をつけてやろうと思った。 



「いや、それにしてもだが…あの爆発は見事だった。 
　ただの石ころをあれだけの爆発物に変換するとはな」 



なぜか昼食を抜かれた。 
食卓の上にはコッペパンが乗っていた。 


◇◇◇ 

*容量＼（＾o＾）／ｺｴﾀ
*→[[第3部]]    </description>
    <dc:date>2008-03-05T17:43:47+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www31.atwiki.jp/zeronosousuke/pages/13.html">
    <title>第1部</title>
    <link>http://www31.atwiki.jp/zeronosousuke/pages/13.html</link>
    <description>
      相楽宗介「使い魔…？」 

1 名前： 造船業(関西地方) 投稿日： 2007/04/04(水) 15:55:17.17 ID:lvP4dRy40
宗介が呟くと、その少女は桃色ががったブロンドを揺らして、 
はっきりと頷いた。 
「そう言ってるじゃない。何度も。口がすっぱくなるほど。 
　もう諦めなさい。わたしも諦めるから」 

4 名前： カエルの歌が♪(関西地方) 投稿日： 2007/04/04(水) 16:05:04.05 ID:a5PD24HC0
「ここは…どこなんだ」 
どうも、熱がこもった感じが体から抜け切らない。宗介は一度深く息を吐いてから 
ゆっくりと立ち上がった。 
あたりはまるで北欧にある城、その内部のように見えた。 
一体どういうことだ？なぜこんなところに…夢か？ 

「トリステインよ！そしてここはかの有名なトリステイン魔法学院！」 
「…魔法学院だと？」 
「わたしは二年生のルイズ・ド・ラ・ヴァリエール。今日からあなたのご主人様よ。覚えておきなさい」 
「…」 
宗介は、唾を飛ばしてまくし立てるその小さな異国の少女をただ見下ろした。 
見る限り、薬や洗脳の痕跡は見られない。ただそれは、簡単に判断するのはあまりに危険だった。 
何かのカルト宗教だろうか。少なくとも、「魔法」などという言葉を使う宗教が、 
まともな宗教だった試しはない。 
宗介はあたりを慎重に見回しながら、歩き出した。 

5 名前： カエルの歌が♪(関西地方) 投稿日： 2007/04/04(水) 16:06:19.90 ID:a5PD24HC0
「ちょっと！待ちなさいよ！」 
少女…ルイズとか言ったか…が追いかけてくる。 
いざという場合にはこの少女を人質にとるべきだろうが、今はまだその時ではない。 
「あんたは！何なの！？平民のくせに！！名前は！？」 
「答える義務はない」 
きっぱりと告げる。 
背後でルイズが立ち尽くす気配がしたが、気にせずあたりを観察する。 

…と、何か呪文のような言葉が聞こえて… 
そしてあたりが爆砕した。 

◇◇◇ 






7 名前： カエルの歌が♪(関西地方) 投稿日： 2007/04/04(水) 16:07:38.89 ID:a5PD24HC0
◇◇◇ 

「…いい加減に何か話したらどう？」 
ルイズは言って、使い魔を眺めた。 
昼に、召喚した使い魔のあまりの態度に我慢がならずに 
とりあえず魔法で吹っ飛ばして、その後適当に手当てをした後 
首輪をつけて壁に繋いでおいたのだが… 
目が覚めても、使い魔は何も話そうとせず、 
ただ鷹のような鋭い目でこちらを睨みつけるばかりだった。 

「…ふーん。本当に聞き分けがないようだったら、また痛い目にあうわよ」 
せめて意志の疎通ができないと、使い魔を召喚した意味が無い。 
平民を召喚しただけでも笑いものだったのに、その使い魔に無視されている 
などと知られたら…。 
ルイズは焦っていた。 

11 名前： カエルの歌が♪(関西地方) 投稿日： 2007/04/04(水) 16:09:46.99 ID:a5PD24HC0
「無駄だ」 
ポツリと、使い魔が呟いた。 
「なんですって？」 
「無駄だ、と言った。俺はある程度の拷問には耐えられるように訓練されている。 
　しかも、この程度の甘い拘束なら…尚更だ」 
ジャラリ…という音と共に、使い魔が立ち上がった。 
ルイズは目を見張った。 
いつのまにか、使い魔と壁を繋いでいた鎖が切断されている…！ 
「な…」 

14 名前： カエルの歌が♪(関西地方) 投稿日： 2007/04/04(水) 16:11:59.87 ID:a5PD24HC0
「動かないほうがいい」 
スッ‥と。 
ルイズが杖を手にとるよりも早く、使い魔はその背後に回った上に 
ギラリと凶暴に輝くナイフをルイズの首に押し当てていた。 
「やめ…」 
「お前の敗因は、敵の装備を過小評価したことだ。俺の身体検査を怠ったな。 
　その怠慢の結果がこれだ」 
ガチガチと歯が震える。 
ルイズは今更になって気付いた。 
わたしはもしかして、とんでもないモノを召喚してしまったのでは…？ 

18 名前： カエルの歌が♪(関西地方) 投稿日： 2007/04/04(水) 16:15:07.72 ID:a5PD24HC0
「俺の質問に速やかに答えろ。明らかな嘘をついたらまず右耳を落とす。 
　その次は小指だ。次に薬指。綺麗な体のままでいたかったら、 
　正直になることだ」 
使い魔はそう厳かに告げた後、ルイズの左耳に口を近づけて、 
「分かったな」

21 名前： カエルの歌が♪(関西地方) 投稿日： 2007/04/04(水) 16:17:25.26 ID:a5PD24HC0
ルイズは震えながら、ガクガクと頷いた。 
思考が凍る。一体どうして、こんなことになっているのか…。 
「では聞く。ここはどこだ？」 

「と、トリステイン魔法学…」 
「俺は正直に答えろと言ったのだ」 
悪魔のような声がして、ナイフが右耳に押し当てられた。 
「やめっ…ほんとうにっ…！」 
「…」 
使い魔はしばらく沈黙した後、 
「では質問を変えよう。俺を拉致した目的は何だ？」 
「拉致なんてしてないでしょ！しょ、召喚して…」 
「…っ」 

25 名前： カエルの歌が♪(関西地方) 投稿日： 2007/04/04(水) 16:21:09.37 ID:a5PD24HC0
「嘘は言っていないな…。どういうことだ…」 
しばらくの間があって、使い魔はポツリと呟いた。 
ポンと肩を押され、ルイズは床に放り出される。 
何時の間にか両手を後ろ手に縛られていることに気付いて、ルイズは驚きもがいた。 
「だから言ってるでしょ！このバカ使い魔！あんたは私に召喚されたの！ 
　平民のくせに！！感謝するべきなのよ、大体…」 
虚勢でまくし立てるが、使い魔がスッとこちらに向かってしゃがんだところで、 
ビクッと震えて言葉を止める。 
「脱出の経路を教えてくれ」 

27 名前： カエルの歌が♪(関西地方) 投稿日： 2007/04/04(水) 16:23:34.75 ID:a5PD24HC0
使い魔はまっすぐにルイズの目を見ながら、そう言った。 
「脱出…？」 
「そうだ。敵の戦力や目的が分からない以上、まずは脱出して部隊と合流し、 
　必要であると判断されたならしかるべき装備と人員を整えてここを制圧する。 
　見たところ君はここの宗教家に騙されているようだな。悪いことは言わない。 
　こんなところで拉致監禁の片棒をかつぐのはやめて、即刻逃げたほうがいい」 
「何言ってんの！？大体、逃がすわけにはいかないわ。あなたはわたしの使い魔で…」 
「それはできない」 
使い魔は言って、哀れむような眼差しでこちらを見た。 
「俺には任務がある。使い魔とやらは…他を当たってくれ」 
「任務？任務って…」 
「言えない。君には知る権利がない」 
「…」 
29 名前： カエルの歌が♪(関西地方) 投稿日： 2007/04/04(水) 16:24:31.81 ID:a5PD24HC0
脱出の経路とやらを聞くことは諦めたのか、使い魔は立ち上がると 
ドアに向かって歩き出した。 
「ちょ、ちょっと…！！」 
ドアを開けて、左右を素早く確認した後、一度だけこちらを振り返り、 
「…それと、もう少し慎みを覚えたほうがいい」 
バタン。 
ドアが閉められる。 
ルイズは下着姿のまま後ろ手に縛られて、そこに寝転がっているしかなかった。 




36 名前： カエルの歌が♪(関西地方) 投稿日： 2007/04/04(水) 16:27:51.59 ID:a5PD24HC0
―数分後。 
バタン　とドアがあいて、髪を少し煤けさせた使い魔が戻ってきた。 
キュルケのサラマンダーにやられたのだろうか。 
「やはり、これは夢だ…」 
使い魔は呟いて、ヨロヨロと窓に近寄る。 
「どうなっている…月が２つある…」 
「月？当たり前でしょ」 
ルイズが呟くと、使い魔はこちらを向いて何か言おうとしたが 
何かを諦めたのか、口をつぐんだ。 

38 名前： カエルの歌が♪(関西地方) 投稿日： 2007/04/04(水) 16:29:53.68 ID:a5PD24HC0
「いい加減、この縄といてよ」 
ダメ元で言ったみただけだったのだが、使い魔は意外と素直にそれに従った。 
何かシュンとしていて、放心状態のようだ。 
「脱出するとか言ってたのに。なんで戻ってきたの？」 
「…巨大なトカゲに襲われた。存在するはずのない生物だ。あれは…火を吐いた。 
　それに月が２つ…ここは俺の知っている世界ではない…。脱出しても戻れない」 
「ふーん」 
よくは分からないが、やはり逃げられないということらしい。それが契約の力なのか 
どうなのかは分からなかったが、ルイズは一応満足して言った。 

「それならやっぱりあんたはわたしの使い魔ね。…で、名前は？」 
「…」 
使い魔はしばらく迷った後、一度息を吐いてから立ち上がり、決心したように言った。 

「ソウスキー・セガール。もしくはサガラソウスケ。階級は軍曹。所属は…悪いが言えない」 

◇◇◇ 

39 名前： カエルの歌が♪(関西地方) 投稿日： 2007/04/04(水) 16:30:43.94 ID:a5PD24HC0
ここまで書いて 
限界だと 
思いました 


完 


*住人の宗介AAと共に”問題ない、続けろ”コールが飛び交う中、
*もう一人の神が現れたのだった


101 名前： わさび栽培(catv?) [sage] 投稿日： 2007/04/04(水) 17:08:37.44 ID:KShwnxl10
俺････書いてみてもいいかな？ 
絵師だけど、絵師だけど････やってみてーんですよ。 


*→[[第2部]]へ    </description>
    <dc:date>2007-04-13T20:45:21+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www31.atwiki.jp/zeronosousuke/pages/1.html">
    <title>トップページ</title>
    <link>http://www31.atwiki.jp/zeronosousuke/pages/1.html</link>
    <description>
      |SIZE(20):現在書き手を要求しているッ！|
|SIZE(20):やる気のある者はスレを建てろッ！|
いいか！貴様らはこの地球上で最も（ｒｙ
その貴様らに俺がチャンスを（ｒｙ

相楽宗介「使い魔…？」
1 名前： 造船業(関西地方) 投稿日： 2007/04/04(水) 15:55:17.17 ID:lvP4dRy40
宗介が呟くと、その少女は桃色ががったブロンドを揺らして、 
はっきりと頷いた。 
「そう言ってるじゃない。何度も。口がすっぱくなるほど。 
　もう諦めなさい。わたしも諦めるから」

[[今北はこちら]]

相楽宗介「使い魔…？」
http://wwwww.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1175669717/

相良宗介「俺はご主人の使い魔だ」
http://wwwww.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1175737203/
※完結。新規SSを所望する

[[編集方法]]    </description>
    <dc:date>2007-04-06T17:10:21+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="http://www31.atwiki.jp/zeronosousuke/pages/21.html">
    <title>画像置き場</title>
    <link>http://www31.atwiki.jp/zeronosousuke/pages/21.html</link>
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      #ref(zero_big.jpg)    </description>
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  </item>
    <item rdf:about="http://www31.atwiki.jp/zeronosousuke/pages/2.html">
    <title>メニュー</title>
    <link>http://www31.atwiki.jp/zeronosousuke/pages/2.html</link>
    <description>
      メニュー
-[[トップページ]]
-[[SS置き場]]
-[[画像置き場]]

-[[プラグイン]]
-[[メニュー]]
-[[メニュー2]]



----


-[[@ウィキ ガイド&gt;http://atwiki.jp/guide/]]
-[[@wiki 便利ツール &gt;http://atwiki.jp/tools/]]
-[[@wiki&gt;http://atwiki.jp]]

// リンクを張るには &quot;[&quot; 2つで文字列を括ります。
// &quot;&gt;&quot; の左側に文字、右側にURLを記述するとリンクになります


**更新履歴
#recent(20)    </description>
    <dc:date>2007-04-06T07:58:29+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="http://www31.atwiki.jp/zeronosousuke/pages/12.html">
    <title>SS置き場</title>
    <link>http://www31.atwiki.jp/zeronosousuke/pages/12.html</link>
    <description>
      |SIZE(25):*第１巻|
**[[第1部]]　by初代&gt;&gt;1＆&gt;&gt;4
**[[第2部]]　by初代&gt;&gt;83氏
**[[第3部]]　上に同じ
**[[第4部]]　上に同じ(ID&amp;名前変わった)
**[[第5部]]　上に同じ
**[[第6部]]　上に同じ　二スレ目突入　途中で規制がかかりID変更
**[[第7部]]　上に同じ　二スレ目　途中で日付変更によりID変更　完結

続刊は未定です。    </description>
    <dc:date>2007-04-06T06:48:33+09:00</dc:date>
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