穿つ流星3

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「まさか……メテオか?」 ただならぬ雰囲気を感じ取ったゴルベーザは自分から答えを導き出した。 「しかし、今のお前の体ではメテオを行使できるはずはない!」 珍しくはっきりと否定するゴルベーザ。 「ふ……」 幾度も続いたゴルベーザの指摘も、もはやテラには届いていないようであった。 「分かっているのか? あの魔法は特別なのだぞ! そんなものを使えば!」 黒魔法、白魔法。両者の全ての魔法を含めた中でも格段の破壊力を持つ魔法メテオ―― 「構うものかい!」 いつもにまして曇りも淀みも無い口調のテラ。 「あれを食らえばこの体も持たぬかもしれぬ――」 「行くぞ!」 ゴルベーザの言葉の意味をテラはどこまで理解できたのか分からない。 「やらせるか!」 さすがの危機を感じたが、慌てつつも、咄嗟の判断でゴルベーザは攻撃を開始する。 いかにメテオといえど弱点はある。それは詠唱時間に多大な時間がかかる事。 ならばその魔法を行使する対象をつぶしてしまうしかない。 「!」 先程テラの唱えた魔法、火の最上級魔法ファイガをテラへとぶつけるはずだった…… だが、業火の炎はテラに到達する直前にかき消されてしまった。 「障壁……シェルか」 シェル、リフレクのように完全に魔法を返しはしないものの、受けるダメージを大幅に減少させる魔法。 「術者を狙ってくるのは計算通りのようだな……だが」 所詮軽減するに過ぎない、計算通りであっても計画性の無い行動だ。何度も防げるものではないだろう。 構わず魔法を連打する。

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