穿つ流星22

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<ごちゃごちゃやっとる場合ではない――> シドの一声がゾットからの退避の幕開けとなった。 ゴルベーザとテラ。野望と復讐の激しいぶつかり合い。実際のパワーとして魔力がぶつかりあった。そしてその激戦のプレリュードを打った 古の魔法メテオ。 機械仕掛けの塔ゾットが受けたダメージは半端なものではなかった。 様々な思惑が渦巻いた舞台は、用済みだと言わんばかりの勢いで崩壊し始めている。 「ここは危険です――早く脱出せねば」 この困難な迷宮の脱出に先陣を切るのはヤンであった。 「ヤン無茶はしないでくれよ!」 危険を顧みず颯爽と歩を進める彼を気遣うようにセシルは言葉をかける。 「心配には及びません。丈夫な事が取り柄なのですから――」 常に仲間を気遣う事を忘れない堅気なモンク僧の言葉は途中で途切れた。 「ぐっ!」 突如、風を切るかの音と共に目前から何かが飛来し、先頭に立つヤンを切り付ける。 「ヤン――」 「大丈夫です」 セシルの気遣いに先回りしてヤンが身の安全を告げる。 練磨された闘士にとって奇襲程度では何ら戦闘に支障は無い。 「誰だ! こんなときに」 シドが事の発端である先へと叫ぶ。 どちらにしても……衝突は避けられないだろう。そう判断したセシルは剣を構え―― 「待ってセシル!」 そう言って遮ってきたのは意外な場所からであった。 「ローザ!?」 思わぬ介入に驚きセシルは声を荒げる。 「あの人は……彼女は――」 その口振りからしてローザは今目先に迫る人物を知っているようであった。 「ゴルベーザの四天王。風のバルバリシア」 だが、回答を述べたのは更に別の方向からであった。 「ふん……カインお前も寝返ったようだね。残念だよ」 「何がだ?」 最後の言葉に対してであろう。 「それだけの力を持ってさえいれば……ゴルベーザ様も悪くは扱わなかったはずさ……」 「違うな」 バルバリシアの声をカインが遮る。 「何がだ?」 「寝返ったのではなく正気に戻ったと言ってもらおうが、バルバリシア!」 「馴れ馴れしく私の名を呼ぶ出ない!」 カインとバルバリシア。二人がどんな間柄なのかセシルは詳しくは知らない。 しかし、先程から続く二人のやり取りを聞く限り――

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