三節 光を求めて35

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「おかしい」 竪琴を背負いなおし、アントリオンの死骸を見下ろしながら、ギルバート。 「おれほど大人しい生き物の筈のアントリオンがなぜ…」 「最近、魔物の数が以上に増えている」 訝る彼に、セシルが言う。 「これまで大人しかった者達まで襲いかかってくる…」 そこで一旦、かぶりをふる。 「やはり、何かが起ころうとしている前触れ…」 そう続けると、3人を厭な予感めいた物が襲った。 何かとてつもなく不吉で、不穏な何か… バロン王の豹変、戦争の拡大、魔物の増加に生き物の狂暴化… 一体、何が起きている? いくら考えてもわかりそうにない。 「ね」 沈黙を破ったのはリディアだった。 「早くローザさんの所へ!」 「ああ、行こう!」 懐から”砂漠の光”を取りだし、セシルはホバー船に走った。 カイポに戻った時には、日は既に西に沈みかけていた。

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