終わりの始まり1

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朝日を意味する陽光がセシルへと降り注ぐ。未だぼやけたままの意識でセシルは声を上げる 「ここは」 自問自答の答えはすぐに出た。 見慣れた天井と小奇麗に整頓された様相。壁に掛った時計が規則正しい音を立てながら時を刻んでいる。 「僕の部屋だ」 事実を言葉にしつつ、過去の出来事を思い起こす。 「助かったんだよな……」 崩壊するゾットから脱出する為にローザの手を取った。そこまでは覚えていた。 「……みんなは! 何処だ?」 記憶が鮮明になってきた途端、今度は不安が押し寄せてきた。 目覚めると自分一人。以前にも全く同じような状況があった…… 「いや違う」 しかし即座にそれが杞憂だという事に気づく。それと同時に新たな疑問が湧き上がる。 「此処はバロンの城の中だ……確か僕はゾットが崩れそうな所を脱出しようと思ってローザの手をとった つまりは助かったって事だ。でもどうして僕はここに……?」 少しばかりの間、一人ごちて考えを張り巡らす。しかし、当然の事ながら何か新しい考えが浮かぶわけでは 無かったし、先ほどからの疑問が解決される事も無かった。 ここはやはり自分以外の当事者――ローザとカイン。二人に話を聞いてみるべきだろう。 それに三人で一緒に話すのはバロンを出てから初めての事だ。いい機会だろう。

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