地底世界9

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「……ごめんなさい」 ローザとしてはただ疑問をぶつけただけなのだろうが、結果的に二度も明るくない話題をふってしまうこととなった。 そのことを詫びているのだ。 「いえ、それよりも今は互いに協力してゴルベーザの野望を阻止すべきです!」 お互いを気づかうばかりの微妙な空気を入れ替えるべく、ヤンが喝とばかりに威勢を上げる。 「その通りです!」 それに呼応されるように円卓からも声が上げる。 「あなたは?」 見ると、一人の老人が立ち上がっていた。知らない顔であった。 「私はエブラーナの家臣、であった者です……」 その語りくちはまるで過去を回想する者のようだ。 「ではエブラーナは?」 カインも察しったのか、一つの疑問をぶつける。 エブラーナ? その言葉にはセシルも聞き覚えがあった。急いで記憶を回想するとすぐにも思い出された。 確かバロンの真南、アガルトから更に西へと向かった場所にある異国の地。他国家とはほぼ鎖国の状態に あり、謎に包まれていた国。独自の発展を遂げたその国には<忍者>とよばれる特殊な戦法を用いる戦士達がいる事。 セシルが幼い頃「学校」で仕入れた知識、そして趣味や好奇心から自ら調べたところによる知識。 この二つを総合してみたところの情報はこんなところだ。 そして、仕事や任務として世界を駆けた時に得た知識としてもう一つ――謎の巨塔、ゴルベーザ達がバブイルと言っていた 場所が存在していた場所…… 「はい、ある日突然ゴルベーザの四天王と名乗る者がやってきて……王は必死に抵抗しましたが王妃共々に命を落としてしまいました」 涙交じりに天を仰ぐ老人の様子が、嫌でも当時の状況を喚起させた。酷い有様だったのだろう。 「それで民は?」 「はい、多くの民は抵抗して、または逃げそびれて命を落としました。残り少ない生き延びた人は地下に潜伏しました。隙を見て 一矢報いておろうとする者もまだおりますが、残った大半は女子供老人が大半です。家老であった私もそうです。それに王が不在で 若が行方不明の今国を率いるものがいません――」
「……ごめんなさい」 ローザとしてはただ疑問をぶつけただけなのだろうが、結果的に二度も明るくない話題をふってしまうこととなった。 そのことを詫びているのだ。 「いえ、それよりも今は互いに協力してゴルベーザの野望を阻止すべきです!」 お互いを気づかうばかりの微妙な空気を入れ替えるべく、ヤンが喝とばかりに威勢を上げる。 「その通りです!」 それに呼応されるように円卓からも声が上げる。 「あなたは?」 見ると、一人の老人が立ち上がっていた。知らない顔であった。 「私はエブラーナの家臣、であった者です……」 その語りくちはまるで過去を回想する者のようだ。 「ではエブラーナは?」 カインも察しったのか、一つの疑問をぶつける。 エブラーナ? その言葉にはセシルも聞き覚えがあった。急いで記憶を回想するとすぐにも思い出された。 確かバロンの真南、アガルトから更に西へと向かった場所にある異国の地。他国家とはほぼ鎖国の状態に あり、謎に包まれていた国。独自の発展を遂げたその国には<忍者>とよばれる特殊な戦法を用いる戦士達がいる事。 セシルが幼い頃「学校」で仕入れた知識、そして趣味や好奇心から自ら調べたところによる知識。 この二つを総合してみたところの情報はこんなところだ。 そして、仕事や任務として世界を駆けた時に得た知識としてもう一つ――謎の巨塔、ゴルベーザ達がバブイルと言っていた 場所が存在していた場所…… 「はい、ある日突然ゴルベーザの四天王と名乗る者がやってきて……王は必死に抵抗しましたが王妃共々に命を落としてしまいました」 涙交じりに天を仰ぐ老人の様子が、嫌でも当時の状況を喚起させた。酷い有様だったのだろう。 「それで民は?」 「はい、多くの民は抵抗して、または逃げそびれて命を落としました。残り少ない生き延びた人は地下に潜伏しました。隙を見て 一矢報いておろうとする者もまだおりますが、残った大半は女子供老人が大半です。家老であった私もそうです。それに王が不在で 若が行方不明の今国を率いるものがいません――」 -[[地底世界10]]

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