ff6 - 20 memory

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「…フカ・パラッツォ、聞こえますか?分かりますか」 「ここがどこか分かりますか?」  薄いグリーンのマスクをしたドクター達が、自分を覗き込んでいる。  ケフカはゆっくりと首を動かす。後頭部に当たるベッドを硬く感じた。 「名前は言えますか?」 「ケフカ・パラッツォ…、ここは、ベクタの、研究所…」  唇が乾いていて、少し口をあけづらかった。 「大丈夫そうですね、19時24分、意識スケール…」  部屋の全ての注意は自分に集中している。しかし、どの顔も、ケフカの反応に緊張がほぐれた。成功だろう。  まぶしい。  天井の電灯は強力で、自分は被験者である事をやたらと意識させる。  ケフカは、やや離れて立つシドに気付き、ゆっくり首を向ける。  ガストラ帝国で、最も有能で権威を持つドクターであるシドは、腕を組み、いつになく気難しい表情をしていた。 「博士、成功ですか?」  ほぼ確信しながら問う。思いのほか、声は掠れて小さかったが、届いただろう。シドは軽く頷いた。 「…生命を損なわなかったと言う意味ではな。魔導がうまく注入できているか…、それについては、これからの君次第だろう」  ケフカは、思わず口許に笑みを上らせた。 「ケフカ、まだ時間はかかるぞ」  シドがケフカを窘めるように言うので、ケフカは苦笑してみせる。 「分かっています。まだ魔導について何も実感できていないし、どうやら体は随分と疲弊しているようだ。」  腕を持ち上げてみるが、それすらも億劫だった。  周囲の視線を感じ、そちらにも顔を向ける。帝国に招聘された屈指の科学者たちだ。 「あとは医療チームの皆さんの腕の見せ所かな?」 「また、プレッシャーをお掛けになる」  笑い声が部屋を満たす。    この帝国は、魔導で夢を見る。

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