第1章 SeeD-11

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炎の洞窟から帰還した俺は校門でキスティス先生に礼を言うと自室へと帰った。 一般生徒の自室はSEEDの部屋とは違い、二人で一部屋となっている。 ベットはそれぞれあるものの、キッチンを始めとしたダイニングルーム等は同居人との共有であった。 最も、いつも朝早く訓練に行く俺は自分の部屋の同居人と顔を合わせた事は殆ど無かった。 殆どと言うのは朝食の際、何度か顔を合わせたこともあったが、向こうも寡黙な男であり、 一切言葉を交わす事はなかった。 その点は非常に好ましい同居人の恵まれたと思っている。 「まだ時間はあるな……」 部屋の中の時計を見ると、針は十四時を指している。朝のHRによると、受験者は十六時に一階の ホールに集合だったはず。 後、二時間。 前もって準備はしていたので特にする事がない。 試験を前にして緊張を隠せない者には心の準備がいるだろうが、俺にはこの実地試験は必ず 合格できると言う自信があった。 後はただ時間が来て、与えられた試験をこなすのみだ。 「もう行くか……」 時計が14時半を過ぎた頃に俺は決断した。

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