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綺麗……、と誰かが呟いた。
その馬車の上に、優雅な微笑を湛えた女性と、同じように微笑む青年が立っていた。
アーシェ・ダルマスカとラスラ・ナブラディア。
白銀のドレスと鎧を纏い、幸せそうな笑みを湛えた王子と王女。
彼らを祝福する花びらが、両端に建っている民家の窓から少女達によって通りに舞い落ちている。
目の前にゆっくりと落ちてきたそれをアーシェは薬指に指輪のはまった手で受け止めて、
視線を花びらに落とし、そっと微笑んだ。
「大いなる父の名において汝らふたりを夫婦であるとみなす」
キルティア教の神官が厳かな声を、貴族の集まった教会に響かせた。
「恵み深き神の祝福が、汝らの行く道にとこしえにあらんことを――ファーラム」
人々の座る椅子よりも高い位置にいる神官の目の前でアーシェと向き合っていたラスラが半歩踏み出した。
ぎこちない動きでアーシェが顔を上げる。
ラスラがアーシェの手を取った。二人が顔を寄せる。
たくさんの人々が見守る中、誓いの口付けを交わした。