「はじまるよ③」

「「はじまるよ③」」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

「はじまるよ③」」(2007/12/12 (水) 06:01:37) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

ティーダはアーロンの後を追い掛け、まだ崩れていない長い長いフリーウェイを走っていた。周りの人達の向かう流れに逆らうように、二人は走っていた。ティーダにはそんな事は気に掛ける余裕が無かった。 ただただ目の前の男を追い掛けていた。 どれぐらいの距離を走ってからだろうか。ティーダは周りの建物に目を向けた。炎上し、黒煙を上げている。街が悲鳴をあげている様に見えた。 その時だった。 ティーダの前にどこかで見た少年が立っていた。目深に被ったフード…この街の住民にしては変わった服装…ティーダは思い出した。試合前、家の前で見掛けた少年だ。 ティーダは一息吐き、その少年に声を掛けようと彼に歩み寄った。 その瞬間空気が変わるのに気付いたティーダは何事かと思い、周りを振り返った。 目に映る怪異に言葉を失った。 逃げていた住民が石の様に固まっている。建物から立ち込めていた黒煙も、まるで建物の一部の様にその場にとどまっている。 驚くのは当たり前だ。17年間生きてきた中で一度もなかったのだから。 呆然と立ち尽くしていたティーダに後ろからフードの少年が声を掛けた。 「はじまるよ」 ティーダはハッとした面持ちで振り返る。 少年は続けた。 「泣かないで」 言葉の意味が分からず立ちすくしていたティーダの目の前から少年はいつの間にか消えていた。 先程まで固まっていた街の様子も、元に戻っていた。 依然呆然としていたティーダは我に帰り、途端に走り出した。 「待てよ!!」目の前の先のアーロンを追い掛けて…

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。