ff6 - 38 figaro

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「エドガー!」 「ロック!ティナ!無事だったか!!」 無事、作戦通り城の主城と右翼の渡り廊下にて合流することに成功した一同だったが、 息をつく間もなく、右翼の側壁が崩壊し始めた。 「おいおい、ほんとに、大丈夫なのか!?」 「心配するな!あれは外装に過ぎん!」 「外装って?」と、ティナがたずねた。 「この城には仕掛けがあってね!いつか、君の心の外装も私がきれいに剥がして…」 「分かった!分かったから早いとこ脱出しようぜ!」 思わず、ロックが割って入った。 このままほうっておけば、城全体が崩れ落ちるまでくどきかねない。 「む、そうだな…。下を見ろ!」 ロックが下を覗くと、黄色い大鳥がこちらを見つめ、いなないている。 「クエェェ!!」 「チョコボか!」ロックがエドガーの方を見ると、片目をつむり 「そういうことだ、先にいくぞ!」と飛び降り、チョコボにまたがった。 「ったく、王様やってる時は、いい顔してんのにな…っと!」 続いてロックが、飛び降りた。 「よし!あれ、ティナは?ティナ!?」 エドガーが見上げると、ティナが不安そうにこちらを見下ろしている。 「ティナ!早く!!」もう外装はそう長くはたない。 そうなれば、作戦も失敗だ。 「ダメ…!私、一人で乗ったことないもの…!」 ティナは、とうとうその場に座り込んでしまった。 「大丈夫だっ!おれの瞳を見ろ!」 ロックの真っ直ぐな瞳は、ティナの心に語りかけているようだった。 (おれを信じろ!) 「…。わかった。行くわよ!」意を決し、助走をつけ飛び降りた。 「クェエェエ!!」途端に、ティナの乗ったチョコボが暴れだした。 「きゃあぁぁ!ちょっと、お願い!暴れないでぇ!」 「ティナ!前を見て、しっかり手綱を握るんだっ!」 体勢を立て直し、ロックの言葉通りしっかり手綱を握ると、 自然とおとなしくなった。 しまいには、クェ~と可愛い声で鳴き、ティナの方を心配そうに見つめる始末だ。 「ロック、エドガー、心配かけてごめんね。もう大丈夫みたい。 よしよし、いい子ね…。」 「よし、エドガー!」「あぁ、分かってる!いいぞ!沈めろ!」 エドガーはチョコボに常備されていた狼煙に火をつけ、高らかに投げ上げた。

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