第1章 SeeD-39

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「さあ、次はてめぇの番だぜ。覚悟しな」 ヴィックスに応急措置を施しているウェッジに対し、サイファーが声を張り上げた。 しかし、その声にいつもの力強さはない。息遣いも荒く、胸からの出血も収まってはいない。 なのに、まだ続けるつもりなのか、サイファー・・・ 「無茶だぜサイファー、その傷で」 「そーそー、無茶だよ~」 「やかましいっ!」 ゼルとセルフィが口々に諌めるが、サイファーは聞く耳を持たない様子だ。 「彼等の言う通りだ」 応急措置を終えたウェッジが立ち上がり、口を開いた。 「貴様はヴィックス少佐と尋常に立ち合い、そして見事に勝利を収めた。その誇りを胸に、ここは退くがよい」 「なんだと!てめぇ、逃げるのかよ」 「ヴィックス少佐には及ばぬものの、私とて武人の端くれ。手負いのものを倒す拳は持たぬ」 そう言うとウェッジは俺たちに向き直り、言葉を続けた。 「まずは彼の手当てを。その上で、誰が私と立ち合うか、決めるがよい」 「馬鹿にすんじゃねぇっ!」 激昂したサイファーが、ガンブレードを振りかぶってウェッジに突っ込んで行こうとした。 止むを得ないな・・・ 俺はサイファーの前に回りこみ、当て身を食らわした。 「ぐっ、スコール、てめぇ・・・」 「悪いな、サイファー。セルフィ、サイファーを頼む」 「おっけー、まかせて♪」 気を失いくずれ折れるサイファーをセルフィに任せ、俺はウェッジに向けてガンブレードを身構えた。

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