FF9 ガーネット姫誘拐作戦、決行#1

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「ちょろいもんだぜ!」 プルート隊の格好をした男が言った。中身はブランクだ。 足元にはパンツ一枚にされた二人のプルート隊員。死んだように動かない。 「おいブランク、このメットちょっとニオウぜ」 ジタンがメットの臭いに耐えかねて、顔をしかめている。 ブランクがそれがどうした、と言った様な顔をしながら 「それを言うならな、俺のメットなんかちょっとじゃなくて凄くニオウし、アーマーのサイズは 合ってないし、背中のあたりが何だかカユイし、ブーツなんか湿ってるし、 グローブはヌルヌルするし、ポケットの中にはビスケットのカスがたまってるし…… ああ、何でオレがこんな格好をしなきゃなんねえのかなあ。 ほら、オレってさあ、その懐の深さがそうさせちまうのか、何でもホイホイ 安請合いしちゃうナイスガイじゃん?それはオレも誇りに思ってるし、いいことだとは思うんだ。 でも、その勢いのまま流れに乗っちゃうとすんごい後悔するときがあるのよ。 それが今日であってさ、そんな、オレが歯喰いしばってがんばってる中、それを何? お前はたった一回、しかもちょっとメットがニオっただけで それを押し付けようとするわけ?ひどくない?なんだよそれ。」 物語始まって以来の長いセリフでグチった。 何故、メットの臭いを指摘しただけで、ここまで言われなければならないのだろうか。 ブランクはまだ言い足りないのか、 「ジタン、聞いてるのか?」聞けというほうが無理だ。 当然途中から聞き流していたジタンは、 「あぁ、アレか、アレはたしかにうまいよね、うん。」 ひどく適当な返事でやってのけるのだった。

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