FF9 ガーネット姫誘拐作戦、決行#2

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ジタンとブランクはプルート隊控え室を出て、小さな通路に立った。 ブランクがぐるりと半円を描くようにして二階に上って行く、その階段を指して説明を始める。 「事前の調査によるとだな…、この階段の上に、王室の観劇席があるらしいぞ。」 「ああそう、で?」 「“で”?“で”? この期に及んで“で”だと? あのなあお前、オレがせっかく親切で教えてやってんのに“で”ってなんなの? オレの親切心、泡に返して楽しい? “趣味・人の心をないがしろにすること”ってどんな変態だよ、お前。 まあ、オレはお前ならいつかはやると思ってたわな。大体お前は……。」 ミヒャエル・エンデ「はてしない物語」より果てしなく続きそうなブランクの愚痴を 遮るべく、ジタンが口を挟んだ。 「ブランク!芝居が終わらないうちに、さっさと仕事済ましちゃおうぜ!」 「おおっ、そうだった。よし、行くぞ!」 ジタンが先頭に立ち、ブランクが後を追う形で、二人は階段を上っていく。 先頭に立つジタンが階段を上りきった、そのとき。 「あの……。道を譲ってくださらないかしら?」 ジタンの前に立っていたのは、白いフードを目深にかぶった女の子だ。 顔はよく見えないが、華奢な体つき、丁寧な口調からは育ちのいいお嬢様を思わせる。 ジタンは顔をチェックしようと、フードの中を覗き込んだ。 「あの……。急いでいるので、失礼してよろしいでしょうか?」 フードに隠された顔にハッとして、女の子を引き止めるジタン。 「ちょっと待った!」

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