ff6 - southfigaro-2

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フィガロ、サウスフィガロ間を結ぶこの洞窟は「サウスフィガロへの洞窟」と称されている。 砂漠のキャラバンや、行商人、旅芸人などかなりの交通量があるため、 暗がりではあるが、最低限のたいまつが炊かれ、道もある程度舗装されている。 洞窟内は外に比べて、気温が低く、熱射の砂漠を通ってきた一行にとっては、とても快適だった。 「実は、彼らに少し調べものを頼んでおいたのだよ。」 エドガーが二人を先導する。 サウスフィガロはフィガロの姉妹都市であり、エドガーもこの洞窟は何回か通ったことがある。 「何をだ?」 ロックがすかさず聞き返した。 「…ティナ、前のこと、といっても二日前ほどのことだが…思い出せるか?」 エドガーの問いにティナは少し不安そうな顔をしたが、静かにうなずいた。 「やってみる。それで…何を思い出せばいいの?」 「どうやってナルシェまで来たのか教えてくれないか?」 エドガーは歩みを止め、ティナのほうを振り返った。 「どうやってって、そんなの帝国ご自慢の空軍部隊(インペリアル・フォース)で ベクタ大陸を南下して北から入ったんじゃねぇの?」 「ナルシェは北・東・西を山々に囲まれたいわば天然の要塞のような場所だ。 加えてあの地域には独特の寒冷風が渦巻いている。いくら帝国の空軍部隊でも、なかなか突破するのは難しいだろう。 そう考えると答えは一つ…。」 「ナルシェの南から陸路での進入か!」 ご名答、とばかりにエドガーは片目をつぶった。 ティナはしばらく辺りを見回していたが 「…自信ないけど、わたしここを通った気がする。」と呟いた。 「先ほどの兵士たちからも、ここ最近魔導アーマーらしきものが通った形跡があると報告を受けた。」 「待てよ!ここを抜けるにはサウスフィガロを通らなくちゃいけないんだぜ。 サウスフィガロはフィガロの姉妹都市なんだし…。 目的不明の魔導アーマーが三機も町を抜けることなんて不可能だろ?」 「私もそう思った…が、内通者がいれば話は別だ。」 そこまで聞いたロックは、エドガーの懸念を理解した。 「なるほどな。 ベクタ大陸のマランダから海路でサウスフィガロへ入り、内通者の協力を受け、町を抜け出した後、 この洞窟を通ってナルシェに攻め入ったってことか…。」 「そういうことだ。 リターナー本部へは、コルツ山を越えなければならないが、今の状態では厳しいだろう。 内通者のことは気がかりだが、装備を整え、体もを分に休めるためにも、サウスフィガロへ立ち寄る必要がある。 町では慎重に行動することを心がけてくれ。」

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