第1章 SeeD-23

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「今回の実地試験、場所はドールよ」 キスティス先生が言った。 「まずはバラムシティへ移動。バラム港にて高速上陸艇に乗り換え、 ドールに直行することになるわ。さあ、急いで」 バラムシティへと移動する車中、俺は今朝医務室で見た不思議な夢について考えていた。 あれは、本当に夢だったのか? 白い清楚な衣装を身に纏い、柔らかな微笑を湛えた女性・・・いったい何者なのか? 彼女は俺を見て「やっと会えた」と言った。そして「思い出して」とも。 どこかで会っているのか?俺にはまったく覚えがない。しかしその一方で、 俺は彼女の微笑に奇妙な懐かしさを感じずにはいられなかった。 いったい、どういうことなのか・・・ 「な、スコール、ガンブレード見せてくれよ」 俺の思考を妨げるように、ゼルが話しかけてきた。 「な、ちょっとでいいからよ」 うるさいな、邪魔するなよ。 「いいじゃねっかよ~」 相手にしだすと、キリがない。俺は無視を決め込んだ。 「わかったよ、はいはい。お前はケチは奴、そういう事でいいんだな?」 なおも執拗に絡んでくるゼル。 そんなゼルに対し、サイファーがはき捨てるようにつぶやいた。 「ウゼェんだよ、チキン野郎」 「あんだと!」 「いい加減にしなさい!」 キスティス先生が割って入った。

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