第1章 SeeD-28

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防波堤を飛び越した勢いそのまま、上陸艇は滑るように砂浜に乗り上げた。 ハッチが開くのももどかしく、俺たちは艇から飛び出した。 砂浜はすでに先遣部隊によって制圧されている。 要所に立つ歩哨の脇をすり抜けて、俺たちは市街地に続く道を駆けた。 「このまま中央広場まで突っ走るぞ、俺に続け!」 サイファーは声は張り上げるや、一段と速度を上げて走り出す。 「サイファーの野郎、ご機嫌だな」 「怖気づかれるよりマシさ。行こう」 俺とゼルはサイファーを追った。 市街地の入り口に差し掛かった時だった。 「止まれっ!」 叫び声と同時に、いくつかの人影が建物から飛び出してきた。 それぞれの手には小銃や長剣が握られている。ガルバディア兵だ。全部で10人。 「こいつらがドールの援軍か?」 「SeeDとかいう特殊部隊らしいぞ」 「まだガキって感じだぜ」 ガ兵が口々に感想を漏らす。 「さあ、いよいよお祭りの始まりだ。お前ら、遅れをとるなよ」 サイファーが言った。無言で頷くゼルと俺。 「行くぜ」 俺たち三人は敵めがけて突進して行った。

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