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初めての実戦・・・それはまさにあっという間、そして実にあっけない結果に終わった。
俺たち三人の足下には、戦闘不能となった10人のガ兵が横たわっている。
ガードを崩す目的で繰り出した俺たちの攻撃は、そのまま致命的なダメージとなって、
ガ兵は次々と倒れていったのだ。
10人すべてを倒すまで、おそらく一分と経過していないだろう。
襟元の階級章から、彼らが最下級の兵士である事は分かっていたが、それにしても弱い。弱すぎる。
ガ軍とはこの程度のものなのか、それとも俺たちが強すぎるのか。
互いに戦闘のスペシャリストの筈だ。なのに、この戦力差はなんだ。
「すげぇ、GFの威力、本当にすげぇぜ」
ゼルが感嘆の声を上げた。・・・そうか、GFか。
彼我の戦力差、それはGFをジャンクションしているかどうかの違いだった。
GFをジャンクションすれば、自己の能力が飛躍的に増大する。その事は分かっていた。
しかし、これ程のものだとは、正直思ってもみなかったのだ。
ガーデンでの戦闘訓練、思えば互いにGFをジャンクションしていたからな。
「お前ら、ザコ相手に勝ったぐらいで、浮かれてんじゃねぇ!」
サイファーの叱声が飛んだが、俺もゼルも、決して浮かれているつもりはなかった。
一方的すぎるバトルの結果に、拍子抜けしていただけだ。
しかし俺たちの胸中に気づく様子もなく、サイファーは今度は空に向かって叫んだ。
「おい、ガルバディアの臆病者!コソコソしてねぇで出て来い!俺を退屈させるな!」
叫び終えると同時に、ひとり全速力で走っていく。
「・・・バカだぜ、あいつ」
ゼルが呆れたようにつぶやいた。俺も同感だ。