第1章 SeeD-34

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俺とゼルは、伝令のセルフィと共に、電波塔施設内部に足を踏み入れた。 中には誰もいない。 部屋の中央にエレベーターがあった。ランプは最上階を示している。 「サイファーは上か。どうする、スコール」 「どうするって、行くしかないだろ」 「そうそう、行くしかな~い!待ってろ班長~」 俺たちはエレベーターに乗り込んだ。 電波塔最上階。エレベーターのドアが開く。 「よう、お前ら。遅かったじゃねぇか」 サイファーが出迎えた。相変わらず、自信たっぷりの表情だ。 「遅かったじゃねぇ!」 ゼルが抗議の声を上げる。 俺は周囲を見回した。何人ものガ兵が倒れている。 「どいつもこいつも期待外れだ。ガ軍にはホネのある奴がいねぇらしい」 サイファーがうそぶいた。 「ありゃ何だ?」 ゼルが壁際にある黒い物体を見つけて言った。 何かのコントロールボックスらしい。広場で見たガ兵が担いでいたものだ。 ボックスからは無数のコードが伸び、建物の配電盤に接続されている。 「ガ軍の連中、いったい何がしたかったんだ?」 「そんな事より、B班班長、伝令~」 セルフィが一歩前に出てそう言った時、背後のエレベーターのドアが開き、 二人のガ兵が姿を現した。

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