FF5 49 船の墓場6

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「はぁー、やっと倒したかぁ…」 バッツは喜ぶ気力もなくなっていた。それほど強い相手だったからだ。 「でも、回復魔法で体力が奪われるなんて…」 アンデットの皮肉さをレナは感じていた。 「それにしても、あの幻から目を覚ましてくれたガラフに感謝しなきゃ、だな」 「なーに、たいしたことは…しと、らん…」 そう言いかけてガラフは倒れた。まだ彼の体には毒が残っている。 「ガラフ!」 「大丈夫か!」 ガラフを心配するレナとファリス。 「あ、そうだ」 思いだしたかのようにポケットから毒消しを取り出し、ガラフに与えるバッツ。 ガラフはすぐに毒が消え、元気を取り戻した。 「ふー、やっと楽になった…と言うより、なんで戦闘中に毒消しを使わなかったんじゃ!?」 「え、だって『わしの事よりあいつを倒せ』とか何とか言ってたじゃない」 「そりゃ、そうじゃが…仲間がピンチなら真っ先に助けんかい!」 ガラフは捲し立てる。さっきまで毒に犯されていたとは思えないほど、元気な口調だ。 「まぁまぁ、今回はガラフのおかげって事で…  ありがとうな」 バッツから出た意外な言葉にガラフは動きが止まり、照れくさそうに笑みを浮かべた。 「あ、照れてるのか?」 「いや、照れてなんかないわい!」 ガラフはそう言って照れてることを隠した。 それが返って照れていることを強調してしまい、バッツ、レナ、ファリスは自然と笑った。 「お、おい、笑うな!もうそこが出口じゃ。さっさとこんな所抜けるぞ!」 こうして一行はやっと船の墓場を脱出した…

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