FF5 54 飛竜4

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バッツは普段から旅生活なので、落ち着いて眠ってしまった。 ガラフも老体に疲れが溜まったのだろう、深い眠りについている。 ファリスとレナが今は見張りをしているが、レナはファリスに背中を預け、うとうとと眠ってしまった。 ファリスのほうから「今日くらいは眠れ」と言ったのだが。 一人眠れないファリスは、ある予感とともに夜を過ごしていた。 自分の幼少時の記憶が戻るかもしれない、という予感。 その鍵を握っているのは、自分の背で眠っている少女。 パシン、と、小さく自分の頬を叩く。 (今は今のことだけ考えなきゃ。これからは重大な意味を持つ旅をすることになる。これまでとは違う・・・) ぶるっと体が震えた。寒さのせいか、武者震いか、それとも・・・ 夜は更ける。 翌朝は快晴となり、一行は早々に南に向かって出発し、正午を過ぎて一時間したころ、カーウェンへ到着した。 カーウェンへの道すがら、何度かモンスターと遭遇したが、何とか無事に切り抜ける事が出来た。 内海を挟んで西側のタイクーン地方とは違う、屈強な野獣型のモンスター達だったが、 彼らより恐ろしい巨大怪鳥ウイングラプターや、運河の怪物カーラボスとの戦い、 何よりあの不気味なアンデッド達の中をかいくぐって来たのだ。恐怖など元より無かった。 「割と活気のある町で良かった。情報が集まりやすいから」 宿を確保して、買い物を済ませたバッツ達はさっそく情報を集めに回った。

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