FF5 60 飛竜11

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「だいぶ上の方まで来たな」 ファリスが辺りの景色を見回している。 もう地上は遥か下。ここへ来る為に抜けてきた森も雲に覆われて見えない。 山の上のせいか、風は地上よりかは吹いていた。 「ん?あれ、なんだ?なんか落ちてる」 バッツが目ざとく前方に落ちてる物を確認した。 「どうやら兜のようじゃが・・・」 「!」 「あっ!レナ!」 レナがとっさに兜に駆け寄る。 「これは・・・お父様の兜?何でこんな所に・・・」 レナが手にした兜には確かに見慣れたタイクーンの紋章がはっきりと刻まれていた。 間違いなく父の物と分かる。 父の兜がここにあると言う事は、父が最近までここに居たという事。 レナはそう信じたかった。 「きゃっ!!」 「「「レナッ!」」」 兜を抱え感傷に浸っていたレナに非常の毒矢が襲い掛かった。 3人は慌てて駆け寄る。 「ほら、毒消しじゃ!」 ガラフは急いでレナに毒消しを含ませる。 「罠だったのか?」 バッツは急いで剣を手に持ち戦闘体制に入る。 「ああ、しかもタチが悪そうだな・・・」 ファリスはこちらにゆっくり向かってくる人影を確認していた。

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