二節 試練36

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「どちらにしろ奴とて四天王の一人、惨めに負ける事などはせんだろう」 「四天王?」 初めて聞くその名にカインは疑問を口にする。 「私が呼び出した魔物達を統べるものたちだ。先程のスカルミリョーネの他に 水のカイナッツオ、風のバルバリシア、火のルビカンテの三人がいる」 「他の奴らは今何処にいる?」 「私の命に従ってそれぞれの場所で役割を果たしている。機会があったらお前にも詳しく 紹介してやろう」 「ああ……」 相づちを打ちつつもカインの頭には部屋の奥にいるローザの事が気がかりであった。 「そうだ、カイン。ファブールへの侵攻はご苦労だった。お前には少し休息をやろう」 「どういう事だ」 「言ったとおりだ、しばらくの間は自由にしておけ。ここでローザの見張りでもするのだな それと部屋を用意した休みたい時は使うがいい」 「そうか。じゃあ言葉に甘えるとしよう。では……」 そう言った後、そそくさとこの部屋を出て行った。

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