三節 山間10

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「へえ……凄いんだな」 「よしてくれ……セシル。それより、お前は何故この山に来たのだ?」 パロムの力説を遮るかのように訪ねる。 「はっ! はい、セシルさんは今からパラディンの試練をうけに来たのです。 それで私とパロムはそのお供をしております。あっ……申し遅れました私はミシディアの白魔導師 のポロムと言います。こっちは弟のパロムです。と言っても双子なんですけど……」 聞かれてもいないのにポロムが次々と一人で話始めた。 まだ完全に緊張がほぐれていないためか、会話は何処かぎこちない。 それでもテラを目前にして、喋っていないと落ち着かないのかさらに続ける。 「ほらっ、パロムちゃんと礼をしなさい」 「分かってるよ」 パロムはしぶしぶと言った感じでそれに従う。 「さっきポロムが紹介したと思うけど、パロムだ。よろしくな爺ちゃん ちなみに黒魔導師だぜ」 「ちょっと、テラ様とおっしゃい。失礼よ」 パロムに注意するとテラに向き直る。 「でも本当……お会いできて光栄です」 「君たちはミシディアの子達か?」 「そうです。そもそも私達は長老の命令で……」 「あんちゃんの見張……」 横から手が伸びパロムの口を慌てたようにふさいだ。

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