三節 山間15

「三節 山間15」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

三節 山間15」(2007/12/13 (木) 05:06:22) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

丘にはセシルとポロムの二人だけが残されていた。 「時々……」 ポロムはゆっくりと話し始めた。 俯きがちの顔からは表情を伺う事はできない。しかし、彼女がどんな表情なのかは予想するのは容易かった。 「あいつのああいう所が羨ましく思えます」 そのまま顔を上げセシルを見やる。顔は泣き出しそうなのを必死に押し殺している。 「なんて言うんでしょうね? 子供じみている感じなんでしょうか。 私にはとても真似できませんわ……でもあんなになれたら楽にはなれるんだろうな……」 「…………」 「すいません。何か愚痴を言ったみたいですわ。何だかお兄さんができたみたいでつい……」 顔を赤め自嘲気味に話す。少しは落ち着いたようだ。 「私、双子でも一応姉ですからね……なんか色々抱えすぎちゃったのかな」 「困ったときは時は遠慮なく僕に相談してくれ」 ため息まじりに喋るポロムを見て、セシルは助けを出すかの様に切り出す。 「え……セシルさん?」 最初、ポロムは何を言われたのか理解できないようであった。 「……ありがとうございます。私達もいきましょう」 深く一礼を終えると、二人は頂上を目指し歩き始めた。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。