FF7AC プロローグ4

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ミッドガル 孤独では無かった者の墓標 ザックスは、ソルジャーの中では最高ランクである、ソルジャー1stだった。 そして、流れる黒い長髪とそのあっさりとした性格で、誰よりも人気があった。 でも、俺は、そんな彼を見殺しにしてしまった。 エアリスは、ザックスを待ち続けていた。彼の死を伝えられた彼女は、どんな顔をしていたんだろう。 そしてエアリスをも、俺は見殺しにした。 きっと、2人が死んで悲しむ人達はたくさんいた。 俺は、彼らに会ったとき、どんな顔をすればいいんだろう? 「俺さ、お前に許されるのかな?」 男の墓標を、静かに見つめる。錆にまみれたバスターソードは、ザックスの形見だ。 目を、閉じる。2人の笑顔がフラッシュバックする。 同時に、電撃のように頭が一瞬痛み、よろけて、後ろに止めていた愛車に寄りかかってしまった。 幸いきっちりとスタンドが固定してあったため、その巨大な黒塗りのバイクが倒れる事は無かった。 低くうめく。じっとしているとすぐに痛みは引いた。 光の差し込まない、暗い曇天をそのまま真っ直ぐに見つめる。 それが何だか自分のようで笑えて来た。口の端で笑った。笑った気がしなかった。そういえば最近笑っていない。 笑えるくせに、笑顔を隠して心を閉ざしてしまっている。 何時だったか。ティファに言われた事があった。 そういえば、ティファから伝言があったなぁ、とぼんやりと考えた。 ユフィやバレットからの伝言は耳が痛くなるが、ティファからの伝言はそれ以上に頭が痛くなる。 愛車に座り直し、ハンドルにぶら下げた携帯に手を伸ばした。

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