FF7AC The black brothers1

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折り畳み式の携帯を開き、ここ数日分の伝言を順に再生していく。 もう指が覚えてしまっているほど慣れた作業だ。 というか、携帯の機種を変えてからそれしかしていないような気がする。 「リーブです。元気ですかぁ?  クラウドさん、たまにはそっちから連絡してくれてもいいんちゃう?  ティファさんにこの前会いましたけど、心配してま…」 「…クラウドさぁー、ホントにいつになったら留守電解除すんだよ?  まあいいや、それより…」 最近はこんな内容のものがほとんどだ。 無理もない。 クラウドはかれこれ一年半以上も自分から連絡を取らず、ただ聞くだけの態度に徹しているのだから。 それだけの為に持っている携帯なら、いっそのこと湖にでも捨ててしまえと思ったことが何度もあるが、出来ない。 携帯を失うと、彼と仲間との接点が一つも無くなってしまうからだ。 そうかといって、こちらから積極的に電話をかけて、彼らと連絡を取り合おうとも思わない。 何をしているのか、何処にいるのかを、彼らに知られたくないのだ。 なんとも中途半端な自分を惨めな気分で笑いながら、クラウドは伝言を聞いては次の伝言を再生していった。 もちろん、本当に笑ったわけではない。笑うような仕草をしてみただけだ。 そうしている内に、最後の伝言になった。ティファからだ。 再生する。いつもと比べて、かなり簡潔な内容だった。 「ヒーリンにいるレノから電話があったよ。急いで来てくれって。  クラウド…元気にしてるの?」 ツー。メッセージは、以上です。 その伝言を受け取った時、クラウドは少し面食らった。 レノ…丸2年ぶりに聞く名前だ。それにクラウド達とは敵対しているはずの人物。 そんな奴が俺になんの用だ? しかもヒーリンと言えばなかなか高級な別荘地ではないか。あいつ、そんなところで何してるんだ? 疑問が次々浮かんでくる中、クラウドはゴーグルをかけ、バイクのエンジンを吹かした。 直接会って確かめるのが一番すっきりするだろう。

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