FF7AC The black brothers2

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クラウドがヒーリンを目指してバイクを走らせてから数分後、 地面に突き刺さった墓標代わりのバスターソードの前に、3台のバイクが現れた。 3台とも、クラウドのものに近い――つまり、ありえないほど巨大な――サイズで、 車体の外観はどことなく生物的だった。 バイクがバスターソードを囲むように停車する。 中央のバイクに乗っていた男が、邪魔臭そうに墓標を蹴り飛ばした。 バイクを駆って現れた3人は、みな髪は銀色で、上から下まで黒一色のスーツに見を包んでいる。 彼らは暫くの間、眼前に広がる、荒廃しきったミッドガルを眺めていた。 「なあカダージュ、あれが兄さんの街か?」 流れるような長い髪を揺らし、鋭く冷たい眼を持った3人の内の一人が問う。 「ああ…」カダ―ジュと呼ばれた男が答えた。 3人の中では最も小柄で、美少女にも見違えそうな童顔だが、瞳に宿る狂気の色は3人の中で最も強い。 「歓迎してくれると思うか?」 最初に声を発した長髪が、申し訳程度にまた訊いた。 「無理、無理」少し笑いながら、カダ―ジュ。 「ハッ、泣くなよヤズー」 それまで無言だった男が、からかうように言った。他の2人と比べてかなり筋肉質で、大柄な男だ。 「母さんも一緒なんだよな?」 大柄な男を無視し、ヤズーが念を押すように問う。 「どうかな…」カダ―ジュの答えは自信が無さそうだった。 「泣くなよロッズ」 今度はヤズーがからかう番だった。見ると、ロッズと呼ばれた大男はしゃくりあげ、泣き出している。 その時、カダ―ジュが遠くに何かを見つけ、言った。 「ほら、兄さんだ」 ヤズーはカダ―ジュが視線を送っている先を鋭く見やり、ロッズも間抜けな声を上げて泣き止むと、同じようにした。 その視線の先には、バイクに乗って遠ざかっていくクラウドの後ろ姿。 それを見て謎の3人組は一様ににやりと笑った。ヤズーとロッズは邪悪な笑顔のまま顔を見合わせると、 エンジンを派手に吹かし、急発進した。

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