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クラウドが異変に気づいたのは、ヤズーとロッズが彼を追跡し始めてからすぐのことだった。
背後からの刺すような殺気。眼光。数百メートル離れているにも関わらず感じられる凶暴性。
肩越しに後方を振り返ると、2台のバイクが猛烈な勢いで迫ってきている。
ただならぬ気配を察知したクラウドは再び前方を向き、バイクの速度を上げて振り切ろうとした。
後ろの2台も加速して追いすがる。スピードは互角だった。
クラウドはこのままでは逃げきれないと判断し、平坦な荒野から敢えて走り辛い岩山の方へと逃げこむ。
悪路に逃げ込む事で、追跡の速度を減少させ、あわよくば追跡を断念させようとしたのだ。
尖った岩にタイヤが噛みつき、あまり減速することなくごつごつした地面を進んでいく。
彼が駆っている黒塗りの大型バイク、フェンリルは、もともと荷物配達の仕事を始めるにあたって特注した代物だ。
これしきの悪路は難なく走破できる。
再度、後ろを振り返ると、どうやらクラウドの計算は図に当たったようだった。
謎のバイクは目に見えて速度が下がり、こちらを追うのに難儀している。
振りきれる――そう思った途端、奇妙な事が起こった。
どこからともなく、モンスターが湧いて出てくるように出現したのだ