FF7AC Each heart, Each thought3

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カダージュはドアを荒々しく開けると、正面に待ち構えていたレノを蹴り飛ばした。 レノはそのままもんどりって反対側の壁に激突し、苦しげに呻いた。 部屋に入る。瞬間、真横から大男が肉薄してくる。ルード。 しかしカダージュは彼のほうを見ようともせず、こともなげに右腕を伸ばし、彼の頭を鷲掴みにした。 ルードはその腕を払いのけようとしたが、出来なかった。 彼の頭を掴んだ右手に、とんでもない握力が加わったからだ。 頭蓋骨が砕けるのではないかと思われるほどの圧力。ちなみに、カダージュは左利きだ。 苦痛を訴えるルードの声が次第に甲高くなり、サングラスにヒビが入った頃、レノの真上へその巨体を投げ捨てる。 そして、部屋の中央で、微動だにせず鎮座していたルーファウスに向き直った。 「ウソは嫌いだな」 甘く、シニカルな声。しかしどこまでも危険な声。 「悪かった。今度こそ正直に話そう」 赤子の手を捻るかのごとく倒されたタークスの二人のほうをみながら、ルーファウス。 「あれはお前達から逃げる途中、ヘリから落としたらしい。…全く…間の抜けた話だ。」 「 本 当 に ? 」 声色に脅しをきかせるカダージュ。 「…誓って」 即座に、ルーファウスが答える。 「じゃあ、これに誓ってよ」 言うとカダージュは、ルーファウスに背を向け、ある物を彼に投げ渡した。 足下に落ちたものを見た瞬間、布の下で無表情を決めこんでいたルーファウスの顔が、怒りで僅かにひきつる。 それは、レノとルード以外の、あと2人のタークスの、血に染まったIDカードだった。 「…目的はなんだ?」声を少し太くして、ルーファウス。 「母さんの力が必要なんだ…」彼に背を向けたまま、カダージュ。 「リユニオンには、どーしても」 「リユニオン…」 ルーファウスが復唱する。 リユニオン(再結合)。それは人間に、いやこの星にとって最も忌むべき言葉の一つ。 遥か昔に空からきた厄災、その最も象徴的な言葉だ。

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