FF7AC Hesitate2

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日が暮れた。 クラウドはまだセブンスへブンの寝室にいて、窓から月を眺めていた。綺麗な満月だった。 タークスの2人と短い会話を交してから、ずっとそこにいたのだ。 ティファの身を案じて。否、案じるふりをして。あるいは、どうするべきか決めかねているふりをして。 彼女が呻き声をあげ、ようやく目覚めたのは、それからだいぶ後のことだ。 目を覚ますと、そこはセブンスへブンの寝室だった。 もう夜だった。慌てて起きあがる。 クラウドがいた。 彼は起きあがったティファの顔をちらりと見たが、すぐに窓の外に視線を戻し。 「レノ達が探している」とだけ告げた。ティファは「そう…」と呟いてうつむいた。 寝室に何度目かの沈黙がおりた。虫の鳴く音が、どこからか聞こえてくる。 「星痕症候群…だよね?」 暫くして、うつむいたまま、ティファが口を開いた。 クラウドは何も言わず窓の外を眺めている。その沈黙は、肯定の証。 「やっぱり…」とティファが沈んだ心で絶望的に呟くと、クラウドは 「…治療法がない」とだけ言った。その声もまた、絶望的な響きを伴っていた。 ―――でも、ちょっと待って。 ティファは顔を上げた。 ―――だから、逃げるの? 「でも、デンゼルは頑張ってるよね?」 ―――小さい子供だって、耐えてるのに?戦ってるのに? 「このまま死んでもいい…なんて思ってる?」 ―――なのに、あなたは逃げるの? 「逃げてないで、一緒に闘おう?みんなで助け合って、頑張ろう?」 このままじゃ、みんないたずらに苦しいだけだ。あなただって、マリンだって、デンゼルだって、もちろん、私だって。 まだ背を向けているクラウドに、ティファは必死に訴えかける。 しかし、それでもクラウドはこちらを見ない。応えない。 「…本当の家族じゃないから、ダメか」 石のように黙り込む彼に、ティファは諦めたように締めくくった。 すると、クラウドはやっと口を開いた。

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