FF7AC The strange children4

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その数時間後… 迷いをひきずったまま、クラウドはフェンリルを駆り、ようやく忘らるる都へとやってきた。 昔は海底だったのだろうか、砂浜の湿った砂のような地面の両脇には、白い輝きを発する不思議な枯れ木が並んでいる。 無数の枝が折り重なり、純白に輝く光景はひどく夜空に映えていた。 クラウドはバイクを駆りつつ、その幻想的な木々を眺めていた。 そして、眺めているうちに、妙なことが起こった。木々の白い輝きが、辺りの風景を白く染め、視界全体を包みだしたのだ。 クラウドは最初、なにかの錯覚かと目をしばたいたが、それでも白い光は消えない。 やがて、目の前が完全に白に支配されると、彼は体が何処かへ引きこまれるのを感じた。 クラウドは前につんのめり、慌てて体勢を整えた。 辺りを見まわす。相変わらず真っ白な靄に包まれているが、足下には花畑が広がっていた。 クラウドはその花を見て、以前、ここに来たことがあるのを思い出した。 「来ちゃったね…自分が壊れそうなのに ね」 背後で誰かが囁いた。その声には聞き覚えがあった。それは忘れるはずもない、彼女の声。 すぐ後ろに、彼女がいる。 クラウドが何も言えずにいると、彼女は「でも、きっといいことだよ」と囁いた。 2年前から全く変わらない、人を安心させる、少し謎めいた話し口調だ。 暫くの静寂。それを破ったのは、やはり彼女の方だった。 「質問! どうして来たのかな?」 クラウドは少し考えてから答えた。 「俺は…許されたいんだと思う…うん、俺は許されたい」 口に出して、その答えに少しの自身を持った。だが、 「誰に?」 彼女はその笑い混じりの、短い一言で、クラウドの詭弁を打ち砕いた。さらに、続ける。 「ほんと、ズルズル、ズルズル。ねえ、もう許してあげたら?」 …え? クラウドはその一言を訝り、思わず背後を振り返った。 が、そこにあったには、次々と流れて去っていく忘らるる都の風景。クラウドはバイクに乗っていて、地面は湿った砂だった。 白い世界は唐突に消え去った。クラウドは暫く後ろを見ていたが、やがて首を振り、前を向いた。 その直後、銃弾が飛来した。

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