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銃撃、銃撃、銃撃。
絶えることなく襲い来る銃弾を、フェンリルの車体を倒し、蛇行してなんとかかわす。
前方に目を凝らすと、数百メートル先に3つの人影が見えた。
黒い革のスーツに銀の髪…間違いない、あいつらだ。
3人のうちの2人が、短銃らしきものでこちらを撃ちまくっている。短銃で狙えるような距離ではないはずだが、2人の射撃は驚くほど正確だ。飛んでくる銃弾のほとんどはクラウドのすぐ近くをかすめるし、何発かはバイクに当たって甲高い金属音を響かせている。
道の両脇は白い木で覆われ、横に逃げる事は出来ない。道は一直線。完全に待ち伏せされたのだった。
回避は無駄と悟ったクラウドは、フェンリルの操縦を手動から自動に切り替え―――フェンリルにはオートクルーズ機能がついている―――さらにバイクのカウルを展開、右手にファースト剣を、左手には巨大な刃に柄が埋めこまれたような形状のセカンド剣を持つ。
そのまま刃の広い剣を振るい、銃弾を跳ね返しながら突進する。
距離が縮まるに伴い、敵の姿がはっきりと見えてきた。同時に、あるものが目に飛び込んできた。
3人の中で一際大柄な男の傍らに、マリンがいた。
マリンは銃を連射するロッズに右手で服の端をつかまれ、まだ距離があるのでよくわからないが、憔悴しきった表情でこちらを見ている。
クラウドの口元が怒りで歪んだ。
と、その時、とつぜん銃撃が止んだ。同時に、それまで何もせずにいた、中央の男が動き出した。