FF7AC The strange children9

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催眠魔法スリプル。 クラウドが放った起死回生の魔法は、かなりの効果を発揮した。それまで強烈な力で押さえつけてきていた子供たちの重圧が、一気に弱まったのだ。 小さい体が次々と脱力し、地面に横たわっていく。 クラウドは背中にのしかかっていた子供をできるだけ丁寧に、かつ素早く払いのけると、銀髪の敵の姿を、次いでマリンを探す。 辺りを見回すまでもなく、こちらに猛然と向かってくるロッズの姿が視界に入った。 が、彼に捕まえられていたはずのマリンは見当たらない。どこにも見当たらない。 ――くそっ! クラウドは小声で毒づくと、右手のセカンド剣を大上段に構え、突進してくる大男めがけて振り下ろした。 ロッズはクラウドの眼前で止まると、左腕のデュアル・ハウンドで広い刃を受けた。甲高い金属音が響く。 次いで魔法で攻撃しようと左手のマテリアをつきつけたが、クラウドの動きを見ぬくや否や、ロッズは膠着状態を解き、大きく飛び退いた。クラウドも跳躍し、その場からできるだけ離れる。 意識を失った子供たちを、これ以上傷つけないためだった。 クラウドはひとまずその場から脱け出し、もう一度、二度と大きく跳躍。着地して、改めて周囲の状況を確認する。 クラウドはまずカダージュの姿を見つけた。彼は相変わらずの狂気じみた笑顔で、なにもせずに成り行きをうかがっている。 ロッズはこちらに走って迫ってくる途中。とりあえず、子供たちから注意を逸らすのは成功したようだ。 マリンを探してみる、が、やはりその姿は見当たらない。 先ほどまでロッズが立っていた地点に視線を走らせるが、そこには3人目の敵、ヤズーが立っているだけだった。 そう、短銃の銃口をこちらに向けたヤズーが。

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