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催眠魔法スリプル。
クラウドが放った起死回生の魔法は、かなりの効果を発揮した。それまで強烈な力で押さえつけてきていた子供たちの重圧が、一気に弱まったのだ。
小さい体が次々と脱力し、地面に横たわっていく。
クラウドは背中にのしかかっていた子供をできるだけ丁寧に、かつ素早く払いのけると、銀髪の敵の姿を、次いでマリンを探す。
辺りを見回すまでもなく、こちらに猛然と向かってくるロッズの姿が視界に入った。
が、彼に捕まえられていたはずのマリンは見当たらない。どこにも見当たらない。
――くそっ!
クラウドは小声で毒づくと、右手のセカンド剣を大上段に構え、突進してくる大男めがけて振り下ろした。
ロッズはクラウドの眼前で止まると、左腕のデュアル・ハウンドで広い刃を受けた。甲高い金属音が響く。
次いで魔法で攻撃しようと左手のマテリアをつきつけたが、クラウドの動きを見ぬくや否や、ロッズは膠着状態を解き、大きく飛び退いた。クラウドも跳躍し、その場からできるだけ離れる。
意識を失った子供たちを、これ以上傷つけないためだった。
クラウドはひとまずその場から脱け出し、もう一度、二度と大きく跳躍。着地して、改めて周囲の状況を確認する。
クラウドはまずカダージュの姿を見つけた。彼は相変わらずの狂気じみた笑顔で、なにもせずに成り行きをうかがっている。
ロッズはこちらに走って迫ってくる途中。とりあえず、子供たちから注意を逸らすのは成功したようだ。
マリンを探してみる、が、やはりその姿は見当たらない。
先ほどまでロッズが立っていた地点に視線を走らせるが、そこには3人目の敵、ヤズーが立っているだけだった。
そう、短銃の銃口をこちらに向けたヤズーが。