FF7AC Vincent Valentaine2

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「…ジェノバ細胞!?」  クラウドは素っ頓狂な声を上げた。同時に、左腕がまたピリピリと痛む。  …いま、世界中に蔓延している星痕症候群。その元凶は、2年前に倒したはずの災厄、ジェノバだったというのか?  無表情なヴィンセントの顔が、かすかに憂いの色を帯びた。  「そうだ。奴は完全に滅びたわけではなかった。私たちが倒したのはあくまでも本体。それよりも以前から、奴の断片は思念となってライフストリームの中に生き続け、少しずつ数を増やしていた」  クラウドは背筋が冷えるのを感じた。だが、ここで思考を止めるわけにはいかない。  2年前のあの日。世界がメテオの驚異から、ジェノバの恐怖から解放されたと思われたあの日。  「それで…2年前、ライフストリームが地上に吹き出してきたときに…」  「”それ”も世界中にばらまかれ、結果…」  ヴィンセントがクラウドの言葉の先をひきとる。    「「星痕が蔓延した」」    …なんてことだ。クラウドは頭を抱えた。  2年前のあの日、クラウド達はたしかにジェノバを倒し、星をメテオから救えたかもしれない。  だがそのせいで、もっと悪い結果を呼び寄せてしまったのだ。何年もかけて人の中に浸透し、じわじわとなぶり殺しにしていく、泥沼のような、ある意味では本当に恐ろしい災厄を。  そこまで考えが伸びて、クラウドはあることが気にかかった。  ヴィンセントのやつ、なんでこんなことを知ってるんだ?

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