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カダージュたちがエッジから子供をさらっていったのはそれが理由だったのだ。
クラウドは先ほどの戦いで見た、子供たちの目を思い出した。あの焦点の合っていない、生気を失った目を。
あれは、2年前に見たものと、まったく同じ目だった。
2年前の記憶が脳裏をよぎる。数百という人々が行列をつくり、何かをうわごとのようにぶつぶつと呟きながら、ある一点を目指して歩き続ける光景。
それがまた繰り返されようとしているのだ。
ここまで思考が伸びて、クラウドの頭の中に何かが引っかかった。
…では、そのリユニオンの結果、何が生まれる?
ジェノバではない。ジェノバもまた操られているだけだろう。さらに後ろで糸を引いている存在がある。ジェノバのリユニオンの特性を利用し、再びこの地上に誕生しようとしている存在が。
それは―――
そのとき、すぐ近くで大きな足音がたった。
とっさに傍らに置いてあったギミックソードを取り、すぐに立ち上がる。その横で、ヴィンセントが右脚の短銃に手を伸ばすのが見えた。
ガサ、ガサ。
足音の源は草むらをつっきり、クラウドのほうへと一直線に駆けてくる。目を凝らすが、長く伸びた草に隠れてよく見えない。
やがてその突然の足音の正体が姿を現したとき、クラウドは心の中で盛大に自分を罵った。
マリンのことをすっかり忘れていた!